蘇生の魔術と呪われた部屋の探索のために、領主はパトリンたちを引き連れてアバラクへ進軍する
クレイトゥスは領主に臣従する。領主がクレイトゥスの話と書物から知ったことは、冥界の門の制御は第七門で行われ、第七門へたどり着くには呪われた部屋の場所とその開け方を知らねばならないということだった。秘密を知るのはハプロだ
そこへサングドラクスがサマとズィフナブを連れてくる。領主はサマーを殺し死者にしてのろわれた部屋の秘密を聞き出そうとするが、ラザロのジョナサンがサマを死へと解放する。ズィフナブは逃げ出した
ハプロの恋人マリットは、迷宮の中の定住族のもとに娘のルーを残してネクサスへたどり着き、領主に他のパトリンたちと同様に絶対的な臣従を誓っていた。領主はマリットを内縁の妻として迎え、命令を下す。裏切り者ハプロの殺害(後から復活させれば秘密はいくらでも聞き出せる)。サングドラクスと領主はシターデルの調査のためにプリアンへ向った
ケンカリエルフから与えられた本をもとにキクジー・ウィンジーが作動する。島々は整列し、水の供給システムが作動したことでアリアヌスに平和が訪れる
ヒュー・ザ・ハンドはハプロを暗殺する武器を入手するために、ブラザーフッドへ行って、いわくつきの「呪われた剣」を入手する
マリットはアリアヌスを旅立つ直前のハプロに再会するが、その場に隠れていたヒューがマリットの殺意を指摘し、ハプロは混乱する。動き出す船。自分勝手に変化してハプロを攻撃する「呪われた剣」
冥界の門を越えて、いくつかの世界を越え、<渦>を越え、そして<迷宮>の第一門へ
第六部は二つの物語(プリアンのシターデルと迷宮)が同時進行します。領主はマリットに連絡をとることで、迷宮での出来事を知ります
アバラクから脱出したズィフナブはプリアンのシターデルを訪れる。パイザンたちが応対している間に、領主とサングドラクスがやってくる。サングドラクスはズィフナブの正体を見抜くが、ズィフナブのことをサータンの一人だと考えている領主は取り合わない。領主は最初は事を荒立てないようにするために、パイザンたちに紳士然として振る舞う
サングドラクスはハプロ捕縛のために迷宮へ行く。一方で、領主はシターデルを制御するスターチェンバーを調査する。領主はサングドラクスの臣従が偽りだと結論づけたが、サングドラクスがハプロを嫌うのは自分たちの王を殺されたからだと誤解していた
ドルーガーはアリーサをシターデルの迷路へ連れて行く。そこに現れた霧の中にアリーサが見たものは、メンシュ達の映像であった
アリーサがドルーガーとともに迷路を訪れるようになったある日、ドルーガーは霧の中に消えてしまう。アリーサが迷路を出て3人に知らせたとき、領主はちょうど宴会を開こうとしていた。3人はアリーサが混乱していただけだと考え、アリーサを連れて宴会に出席する。ズィフナブはその席で出された毒入りのワインをいち早く飲んで4人に領主の意図を知らせる。4人は逃げ出した
アリーサはいなくなったはずのドルーガーに出くわす。ドルーガーは別のシターデルに転送されていたのだ。別のシターデルではメンシュたちが生存していた。ドルーガーはシターデルの門を開いてタイタンを中に入れることがこの場を切り抜ける手段だ告げるが、門に着く前に領主に殺される
領主がズィフナブのドラゴンと戦っている隙にアリーサは門を開ける。傷ついた領主はタイタンがやってきたことでプリアンでの行動は失敗に終わったことを悟り、迷宮の都市アブリへ向かう。タイタンたちはスターチェンバーを作動させ、他のシターデルと連絡が取れるようになった
ハプロが目覚めるとそこにはアルフレッドがいた。アルフレッドは第一門の前の室にすんでいた。オルラはいなかった、サマーの死を知ったオルラは水晶の棺の中で永遠の眠りについていたのだ。ヒューはアルフレッドに詰め寄り、死を与えろと催促するが、アバラクの世界でなければ無理だと告げる。マリットは領主と連絡を取った。領主はハプロを監視することを命じる。ハプロが呪われた部屋のことを言及するかもしれないからだ。オルラは死ぬ前にアバラクの呪われた部屋の秘密を話していた。呪われた部屋は第七門と魔法でつながっていた
ハプロはマリットに二人の娘ルーを迷宮で見つけることを約束する、そんなハプロにマリットは再び惹かれていく
一方通行の渦を越えた以上、脱出方法は一つしかない。最終門から出ること。しかし、パトリン族は何百年もかけ、何世代にも渡って脱出に成功したのだ。臆病なアルフレッドには迷宮を脱出は不可能だ。ハプロとヒューとマリットとドッグは、アルフレッドを残して迷宮へと分け入ったが、しかし、アルフレッドは後を追いかけた
迷宮を脱出する戦いが始まった。4人は行く先々でさまざまな魔物たちに襲われる。幾度かの戦いの後、3人は見知らぬ集団に助けられた
彼らのなかにはサータンもパトリンもいた。共同して迷宮のなかにアブリという名の都市を建設して生活していた。彼らの若き長ヴァスは外の事情に通じていた。ハプロは娘のルーのことを聞くが、パトリンの間ではその名は一般的なものでしかないことを改めてさとる
マリットはアブリの中で知っている声を耳にする。パトリンに姿を変えたサングドラクスが蛇竜を引き連れて既にやってきていたのだった。サングドラクスの目的は、パトリンとサータンを迷宮に閉じ込めて、永遠に恐怖に晒すことであった、そのためには、ハプロとアルフレッドの殺害が急務であった。マリットは領主よりもハプロのほうが正しかったことを知るが、蛇竜たちは迷宮の魔物を引き連れてアブリに攻撃を加える。アルフレッドはドラゴンに変化して立ち向かうが傷つき、いずこかへと去る。この窮地を救ったのは緑竜に引き連れられた金竜たちであった
マリットはハプロのもとへたどり着いたが、そこに領主が現れる。領主はマリットが自分の妻であること告げる。混乱したハプロは領主に捕らえられる。領主はハプロとドッグを連れてアバラクへと向かった
マリットとヒューはハプロを救出するために、アブリから旅立つ
(了)
まずはプリアン編から
レガやパイザンやローランドはぜんぜん活躍しません、というか、いただけ(笑)
この巻でズィフナブはジェームス・ボンドを名乗ります。そればかりか、テーマ曲まで口ずさみます
Dum deedle-um dum--dum,dum,dum. Dum deedle-um dum--dum,dum,dum.
Bomp--de-um.
007のテーマに聞こえます?
ズィフナブはこんな調子で領主に対しても真実を話すのですが、領主じゃなくても信用しませんよね(笑)
後にパイザンはドルーガーのシターデルの主と呼ばれます
スターチェンバーについては邦訳の第2部の後半をお読みください。ハプロがその機能を説明しています
呪われた剣はサータンがパトリンを殺すために作った魔法の剣です。自らの意志を持ち、何にでも変化します。プリアンではタイタンに変身し、チェレストラでは蛇竜に変化しますが、魔法を無力化してしまう海の中に捨てられます。これで安心かと思いきや、転移して再びヒューの元に戻ってきます。何に変化したかというと、ヒューのキセルだったりします。何だがお茶目な剣ですが、ここからが凶悪です、迷宮のなかでは魔物たちを呼び寄せてハプロを苦しめるのです