DEATH GATE CYCLE

VOLUME 4

SERPENT MAGE

(1992)


第四の世界へ向けてデスゲートを通過しようとするハプロのもとに、ネクサスの領主ザールは、ハプロを罰した。ハプロは、炎の世界での出来事を話さざるをえなかった。

氷で囲まれたなかは水で満たされ、シームーンの輝く、水の世界チェレストラ。 点在する岩塊の空洞に、メンシュ三族(人間・エルフ・ドワーフ)は共存していた。

しかし、シームーンの光が陰り、メンシュは新たな空洞を探す事態になる。加えて蛇竜たちが覚醒してメンシュを襲撃した。蛇竜は3種族の姫君を差し出すことを要求する。

メンシュたちはこの要求を拒否することを決めたが、ドワーフの姫グルンドルはこの要求を盗み聞きし、人間の姫アレークと、病身のエルフの姫の変わりに貴族のデヴォンをつれて蛇竜族のもとへと出港する。

ハプロが冥界の門を抜けると、愛犬ドッグの姿はなかった。そのうえパトリン族のルーンの効力をチェレストラの海水は流し去り、竜船は圧壊する。ハプロは海中に投げ出され、体に描かれたルーンすら消えて溺死しかかるが、偶然にもグルンドルたちの船が通りかかり、一命を取りとめる。 ハプロは一行の話を聞いてこの世界の状況を悟り、一緒に蛇の巣ドラノルへと向かう。

ドラノルでは思いがけなくも一行は蛇竜の王に手厚くもてなされる。蛇竜の王は襲撃が行き違いで起こったと詫び、メンシュとの同盟と、サータンの住むスルナンへの移住を持ちかける。

一行が帰ってくるとデヴォンの愛するエルフの姫はすでに病死していた。悲嘆にくれるデヴォンは自殺しようとするが、ハプロによって蘇生される。ハプロはデヴォンにドッグとの出会いを話して鼓舞する。 アレークはハプロに恋を打ち明ける。しかしハプロにとってそれは子までもうけた昔の恋人マリットを思い出させるだけだった。

一方、炎の世界からハプロとともに脱出し、そのハプロから竜船を抜け出すことを黙認されたアルフレッドは、ドッグとともにアリアヌスの冬眠所に似た場所で目覚めた。そこに眠るサータンたちはまだ生きていたので、アルフレッドは覚醒させる。

しかしこのサータンたちは、世界を四つに分け、パトリン族を迷宮に閉じ込めたリーダーのサマが率いる七人会議のメンバーも含まれていた。 アルフレッドは図書館へ忍び込み、大分裂以前の歴史を調べた。放射能によってエルフやドワーフが生まれ、さらに半神の力を持つサータン族とパトリン族が生まれたのだった。 アルフレッドはサマに見つかり、サータンがメンシュを支配するのは間違いで、自分たちよりも高次の存在があると説くが受け入れられない。全世界の支配を目論むサマにとってアルフレッドは脅威だったが、サマの妻オルラはアルフレッドのことを信じ、次第に惹かれていく。

サマがメンシュを受け入れるはずもなかった。メンシュは戦争を画策する。ハプロはスルナンに海水を引き入れることを提案する。 しかし、蛇竜たちの本来の目的は戦乱が起こること。混沌と恐怖こそが彼らの命の糧だった。これを知ったグルンドルたちは蛇竜に襲われ、アレークは傷を負う。真の敵が蛇竜だと悟って、ハプロは遅れ馳せながらも蛇竜と戦うが、打ち負かされ窮地に立たされる。

これを救ったのはアルフレッドだった。アルフレッドの正体は蛇魔術師だった。アルフレッドはみずから竜と化し、蛇竜の王を殺す。

しかしサマはアルフレッドとハプロを捕え、アルフレッドはパトリン族と通じた廉で迷宮に追放される。サマによってアルフレッドが転送される光の中にオルラも加わる。アレークは傷がもとで死ぬ。ハプロはスルナンに幽閉された。

やがてスルナンに海水が浸入し始める。


二年前に読んで、一年前に書いたダイジェストなので、うまく書けていないかもしれません。

第四部の大半はグルンドルの手記という構成になっています

今ごろになって領主の名前が明らかにされます。Lord Xar、ザー?・ザア?・ザァー?。どれでもいいような気がします。第6部の注にXarはTsar「ツァーリ」が語源と書かれているので「ヅァー」というのも考えられます

>とりあえず、ザールということで(ルは発音しなてもいいかも)

第四部で、やっと本当の敵、蛇竜が登場しました。いきなり蛇竜の王は殺されちゃいましたが、続巻では新たなリーダー、サング・ドラクス(エルフの言葉でsangは蛇、draxは竜なんだそうです)が陰謀の限りを尽くしてハプロたちを苦しめることになります。


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