2002.3.3

NJKF DREAMRUSH2



野崎勇治 対 狩野卓

  5R判定ドロー1-0[49-48,49-49,49-49]

   エキストララウンドで勝者扱い

※本人ビデオ鑑賞の上の試合レポート

「相手なんかどうでもいいよ」

普段は自分のジムの選手の対戦相手すら知らない玉城良光・北星ジム会長。だが、さすがに5回戦の上位ともなると、相手選手くらいは知っている。今回の狩野卓戦を前に会長は、

「でかいヤツは足を潰さないと、何もできないぞ!」

下から崩す。まあそうでしょうな。しかも、狩野のような左一本の選手は、とりあえず軸足。チャモアペットが来た2週間くらい前までは、会長と繰り返しその練習をした。

立ち上がりから、意図したことはできたと思う。パンチは(でかすぎて)届かないと思っていたから、とにかく前足にローを当てることからスタートした。

奥足(右足)のローも蹴ってみたが、リーチ差なのか何なのかあまりうまいこと当たらない。その代わり、パンチは意外とよく当たった。パンチとロー。とにかくそれを組み合わせて試合を組み立てた。

狩野の攻撃では、左ミドルが異様に痛かった。オーエンジャイでさんざんタイ人のミドルを食っている。「日本人のミドルなんかへっちゃら」と思っていたのだが、無茶苦茶痛かった。何度かしびれた。今まででもらったミドルで、一番痛かった。

最も警戒していたのは、左ヒザ(テンカオ)。あんまり調子に乗ってパンチを出していると、カウンターで合わされるような気がして、イマイチ踏み込めなかった。

相手のミドルを食わず、自分のローが当たり、ヒザを合わされないように、パンチも当てる。。。それが、今回の「自分の距離?5R中盤までは、その距離で闘えたと思う。

効いたのが当たれば、「行く!」つもりだったのだが、狩野は当たると必ず前に出て技を返してきた。結局、最後まで「決め」には行けなかった。反省。いつも反省。やっぱり反省。。。

さらに、最終ラウンドラスト1分。左ミドルをモロにもらって悶絶。追加のパンチで視界がぼやけ、防戦一方になってしまった。「やべえ」と思ったが、

「たぶん2ポイントくらいは取ってるだろう。とにかくダウンしなきゃ大丈夫なはずだ」

と何とか持ちこたえた。
ところが、やはり自分のポイント計算など当てにならない。ジャッジの結果はドローだった。トーナメントのため、1Rの延長戦をすることになった。

試合前「延長だけはイヤだな」と思っていた。実際、前回の高野戦のときは、試合終了直後「延長はしたくない。もう終わらせて」と泣きたくなった。全てを出し尽くした後のエキストラ・ラウンドは、酷だ。ところが、この日はそうは思わなかった。イ
ヤにはならなかった。最後に攻められちゃったのが悔しかったので、「やるんならやってやろうじゃねえか」と思えた。そう思えたのが、収穫だった。5か月前より、"成長"したのかもしれない。

延長の判定はおまけだ。ビデオで観てもどっちもどっち。どっちかにつけなくちゃいけないからつけただけのことで、どっちも勝っちゃいない。あくまで、この試合はドロー。

それがこの試合の結果だ。


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