3月22日のNJKF興行の少し前。なぜかジムにバリカンが……。いつのまにか「次の試合負けたら坊主だ!」ということになっていた。その脅しが聞いたか、この日出場した下地、野崎、楠本は、三人とも敗戦を免れた。
それから1か月、あのお達しは、未だ有効らしい。ということは、5月1日グローブ空手出場のトレック・オーエンジャイは…
その当たりを本人に確認したところ
「3位入賞できなかったら坊主になる!」
と宣言! さて、どうなることやら…
追伸:もしトレックが3位入賞してしまったら
当然、この罰ゲームは、石毛の長崎遠征に持ち越し、と私は思います。
みなさんの夢を壊すかもしれませんが、基本的に在日のタイ人、少なくともオーエンジャイ所属のタイ人は練習などまるでしません。身体を少し、動かすくらいはしても、練習と呼べるものは皆無でした。
それが、この日のアラビアは違いました。家庭を持った責任感か。はたまた愛の力か。ジムに一番乗りで来たのはまだ序の口。玉城会長をミット持ちに気迫のミドル連打。楠本勝也を「自分から」1階のリングに連れていき、首相撲。どうせ「5分くらいで帰ってくるだろう」と思っていたら、いつまで経っても帰ってこない。ようやく帰ってきた楠本に「長かったすね」と聞くと、「いやあ離してくれなくて…」と苦笑。
5月16日、アラビアン・ゲッソリバー対中島稔倫。期待大です!!
順を追って話しましょう!
この日練習に行ったフィニートは、会長にホームページ開設したむねを報告。ハードコピーを渡した。それを見た玉城会長は、「おまえなかなかやるな!」。良かった。御機嫌だ。
そして練習後、私フィニートが帰ろうとすると「おい、フィニート、これおいしいぞ!!」と会長の声。沖縄でとれる魚を豆腐にかけたものをごちそうになった。そして話題はホームページへ。「これはいいな! ニュージャパンの情報も載せなくちゃな」。そういって会長はおもむろに電話をかけ始めた。
「もしもし藤田理事長のおたくですか? うちのフィニートがホームページつくったんですけどね、ニュージャパンの公式情報を載せていいですかね?」
ゲ!! 大変なことになっちまった。微公式くらいがちょうどよかったのに……、余計なプレッシャーがかかりそう、とビビル私の気持ちなど知るはずもなく、話はトントン拍子に。たぶん相手は理事長の奥さんかなにかだが、公認されてしまった。そう、このHPは藤田理事長公認になっちまったのだ!!!
そこに現われたのが、石毛慎也。当然のごとく、会長につかまり、「まあ、飲め!」の展開。そして数分後、運命の電話がなった。
「ああ西さん!」 覇王・西良典さんからの電話のようだ。どうやら長崎のイベントで、NJKFライト級6位の竹末正治選手の相手を探しているらしい。向こうはタイ人を希望していたようだが、金銭面で話が難航していた。そのとき
「ああ、いいのがいますよ! 石毛出るな? 5月9日だ」(ちょっと凄味をきかせて)
「え? はあ」
「出るって、西さん。セコンドは? そちらで用意する? じゃあ一人でいかせます」こうして石毛の試合、3回戦選手なのに5回戦! しかもヒジあり! しかも長崎! しかも独り! しかも3週間後の試合! があっさり決まってしまったのでした。
帰りの電車で石毛が呟いた。
「こんなにいきなり決まった試合じゃ、命賭けられないっすよ!」
こいつ、とことんアナログな男だ。負けるな石毛! 泣くな慎也!
本日はアラビアン・ゲッソリパーの結婚式。私は招待されなかったので、詳細はしらん。
とりあえず、オーエンジャイで復活をはたした松浦。その動きからして、調整は順調のよう。5月16日のプロ復帰戦が楽しみだ。GWはジムに泊まり込んで練習するとかしないとか…。
楠本勝也と石毛慎也がタイから帰国。練習とリフレッシュを兼ねる予定だったが、結局、終盤は練習漬けにされたらしい。初海外の石毛は、予想通り体調を崩し、憔悴しきっての帰国となった。気になる石毛の暴露ネタだが、二人とも共同戦線を張って、秘密保持に努めており、真相は闇の中だ。
前バンタム級チャンピオン・楠本勝也と98年NJKF新人賞・石毛慎也がタイへ旅立った。約10日間の予定。目的は不明。特に潔癖症の気がある石毛は、初の海外での生活に耐えられるかどうか。タイでの石毛の行動は、楠本から事情聴取し、完全詳報(暴露?)したい。