言葉の使い方
その壱





お客様同士の会話を聞いていて、最近気になるのですが、

男性が、御自分の奥さんの事を話す時に

「ぼくの奥さんがどうしたこうした」という風にいわれる事があります。

自分の妻の事を、自分で「奥さん」と言うのはどんなものでしょう。

他人が「奥さんは、お元気ですか?」という使い方はしても、

自分の嫁の事を自分で「奥さん」と言うのは変です。

なぜなら、広辞苑で「奥さん」をひいてみると、「奥様より軽い尊敬語」と書いてある通り、

自分の身内の事を、人に尊敬語を使って話すと言うのはおかしいからです。

美味しんぼの富井副部長のように強度の恐妻家ならわかるような気もしますが、

やはり間違った使い方でしょう。

あらたまった場でなら「妻」とか「家内」と言えば良いし、

くだけた場なら、やはり「家内」か、「うちの嫁」を略して「うちの」でも良いのではないでしょうか。

世の既婚男性の皆さん、人前で「うちの奥さん」というのはやめましょう。