2001年電動オフロード全日本選手権

〜バンキッシュ、鮮やかに飛翔せり〜

 5月の地区予選でどうにか戦績を残した田宮バンキッシュと、お情けで出場枠にありついたロッシXX。「どうせ出るならダブルエントリーの方がいいよ」というJoren’s店長様のご託宣により、2001年の電動オフロード全日本に2WD・オープン両クラス参加することになった。当然ながら機材も全部ダブル…というのは物量上無理であり、送信機はもちろんのこと動力用バッテリーも共用する破目になった。
 さて前日夜つくば市内の某ホテルにチェックインした後、バッテリー慣らしとタイヤの接着作業を始めた。だがこの段階でXXの予備リアホイールを使い切ったことが、災いを呼ぶとは想像だにしなかった。
 初日は2WDクラス。運悪く接着したリアタイヤは全然グリップせず、おまけに操縦する本人が両手の指に痛みを抱えているので、XXはコントロールプラクティスから転倒を繰り返し、マーシャル位置に就いていたチャンプ広坂に迷惑をかけっぱなし。(汗)
予備ホイールも尽き4ラウンド中完走2回という惨憺たる苦労の末、2WDクラスは予選104人中104位、文句無しの最下位に沈む。この時点で使い古しのPS712サーボが壊れ、急遽代替品を買うことになったが、このことが後に裏目に出ることになる。
 2日目はオープン(4WD)クラス。XXと違いこちらは12年以上も付き合っている相棒であり、おまけに予備ホイールがふんだんにあったため、定番タイヤ「ホールショット」をしっかりと装着することができた。無論本人の指の痛みがあるため絶好調からは程遠いが、曲がりなりにもモーターにミラージュ・ラディックス11Tを使っているためパワー不足は免れ、元来の耐久性能にも助けられ予選ラウンドを消化する。
 変だと思ったのは、これまで以上に過激なパワーユニットを積んでいるにもかかわらず、バッテリーの消耗が予想外に少ない状況。どうもストレートなどで吹け上がり気味らしい。中国地方の同志からも「ピニオンをもう1枚上げたらどうだろう?」と言われ、それまで使っていた14Tピニオンを15Tへと交換。結果として調子はいっそう上がったのだがタイムは伸びず、予選結果は101人中98位、だがXXと違い見通しは明るい。苦笑したのは、中国地方のオープンクラス参加者が全員Jメイン(91〜100位決定戦)に回されたこと。中国地方勢同士の勝敗の行方はどうなる?
 最終日は午前に2WD、午後にオープンの各決勝ラウンド。手始めに2WDのXXを始動させ、そして…サーボホーンの位置が狂っていた。この修正作業は短時間での実施は不可能、レース進行への影響を及ぼさないため出走取り止め。2WDクラスは惨憺たる結果に終わった。
 しかしめげている暇はない。バンキッシュの最終調整が残っている。サスペンションをもう一度調整、そしてAメイン第1ラウンドでのチャンプ広坂のラインどりを観察しているうち、3連ジャンプ+左直角コーナー+2連ジャンプを、たった2回の飛翔で済ませる方法が分かったのだ。すなわち最初の3連を抑え気味に飛び、ラインを修正しフルパワーで2連を飛ぶ。ぶっつけ本番でできるかどうかは分からないが、成功すればジャンプアップできる可能性もなくはない。
 そしてオープンクラスの決勝Jメイン、8番グリッドはバックストレート手前の左コーナー外側にあるため、滑りやすくスタートダッシュ不可能、下手すれば後方の2台にも抜かれるかもしれない!抑え気味にスタートさせるか…と思ったらバンキッシュは操縦者の意図に反し、鈍重な車体からは想像できないほど鋭いダッシュを仕掛けていた。
 インフィールドでてこずり結局もとの順位に戻ったらしいが、とにかく淡々とラップを重ねる以外やれることはない。痛みがまだ残る両手でどうにか我慢を重ねるうち、残り1分のコール。バンキッシュの前方では2台のマシンが絡んでいるらしい。「これがラストチャンス!」慎重に3連ジャンプをなめるように飛び、すぐさま加速に転じそのまま2連ジャンプ!鮮やかに飛ぶバンキッシュの真下には、先刻まで前方にいた2台が停止中。姿勢を修正し残りの周回も淡々と走り切り、結局このメイン6位でゴール。どうにか最後は有終の美を飾ることができた。

2002年にバンキッシュを実戦投入するかどうかは未定だが、ひょっとすると…?


<田宮バンキッシュ・2001年後期/全日本選手権仕様>2001年11月25日

全長 445mm タイヤ(前/後) ホールショットM3/ホールショットM3
全幅 248mm ダンパー(前/後) ハイキャップミニ/ハイキャップショート
全高 185mm ダンパーオイル・ピストン(前/後) #500・2穴/#500・2穴
ホイールベース 275mm スプリング・スペーサー(前/後) ハード・2mm/ハード・5mm
全備重量 1760g ウイング アバンテ2001用を流用
受信機 キーエンスR912 トー角(前/後) アウト1度/イン1.5度(固定)
アンプ キーエンスA01 キャンバー角(前/後) ネガティブ1度/ネガティブ2度
サーボ 近藤科学PS2000FET デフギア(前/後/センター) ボール/ボール/スプリッター
バッテリー 田宮2400SP
モーター ミラージュ・ラディックス11T *前期からの変更点 リアバンパー、ヒートシンク撤去
ピニオン/最終ギア比 15T/12.22:1 トランスポンダーを左舷前方に搭載