「しまなみ海道」縦断記(後編)

月1日

三原市を8時20分に出発。尾道市街までは距離12km、およそ50分。尾道大橋への坂を登っていると、警察官から一時停止するように指示された。何のことはない、皇族の到着で警戒レベルが一時引き上げられただけの話だ。

同じように停止を指示された自転車乗りは、ほとんどが「しまなみ」チャレンジャーだった。大阪から自走した人、千葉から福山まで輪行した人、出発地はさまざまだが、チャレンジャーであることに変わりはない。

向島に渡って案内標識に従っていたら、とんでもないヒルクライムをやる破目になった。並みの自転車では到底突破できそうにない。MTBだったからきつい登りも、その後の過激な下りもこなせたようなものだ。

因島大橋の手前で、親子3人の集団と一緒になった。一旦因島で別れたが、結局は生口橋入口で合流、そのまま多々羅大橋まで向かった。

(写真:生口橋の歩道・車道・原付道)

 

 

 

 

多々羅大橋の入口に着いたのは午後2時半過ぎだった。開通まで約3時間とあっては、そこいらで休むしかない。同じように早めに着いてしまった人たちと、自転車談義を楽しむことになる。いつしか自転車の数が増え、MTBを中心に国内外各メーカーの自転車が、それも日本各地から集結してきた。当日限定の即席自転車ショー、はじまりはじまり〜!

(写真:多々羅大橋・生口島側入口に集まった自転車&自転車乗りたち)



そうこうするうちに時刻は午後5時。誰彼ともなく、橋のゲートまで登り始める。既に気の早い連中が待っているとの情報もあり、坂を駆け上がると…!

(写真:ゲート前に並んでいる気の早い人たち)




まったく、皆さん気が早いんだから…。と言いつつも自分が焦っているんだからしようがない。かくして午後5時30分、待ちに待ってたゲート開放!声を掛け合いながら、チャレンジャーたちは今治方面へと走り出した。


さて日が暮れかかり、大三島橋の手前まで来た…、と思いきや、洒落にならない急勾配が待ち構えていた!他のMTB乗りも口を揃えて文句を言う始末。ようやく登ったその後で、道路標識には「原付道入口」とだけ書かれている。他に入口があるのでは?そう思った6、7人はめでたく(?)ミスコース。せめて歩行者と自転車のマークをつけて欲しいものだ…。

照明を持たない年配の方を直援しつつ、人ごみの激しい来島海峡大橋まで渡りきり、気付けば時刻は午後10時。松山市はおろか北条市にも行けない…、と判断したのは良いが、今治市は「今治はじまって以来」(水上交番の警官殿)の観光客で、宿泊施設は軒並み満杯。辛うじて個人経営のホテルに滑り込んだ

5月2日

ホテルのおばさんは、ホンダ・ストリートを大事に使っていらっしゃる。物持ちの良さに感激しつつ、今治市を後にした。

道路は自動車の渋滞でお手上げの状態だが、自転車にはほとんど関係ない。昨夜きちんと空気圧を調整したこともあり、時速30km近いスピードで軽快にクルージング。そのまま松山市に11時過ぎに到着だ。

松山に来たからには、大街道へ行かねばならぬ。それで行ってみた。

(写真:DG8800、松山大街道に参上)

 

 

 

 

とにかく人も多いが自転車も多い。律儀なMTB乗りの私は、案内に従って愛車を押して歩いたが、二人乗りをする連中には閉口した。秋山真之この世にあらば…、多分その自転車を張り飛ばしたであろうなあ。

しかし自転車の需要が多いとなると、駐輪場の話。大街道を出てすぐに、駐輪場の案内板を見つけた。それも大型バイク用の案内まである。

(写真:松山市交通安全対策課が張り出した、自転車等放置禁止区域の案内)


 

 

 

松山といえばもうひとつ、路面電車がある。市役所前はこんな感じだった。

(写真:松山市役所前の路面電車停車場)

 

ありがたいことに、乗り降りしやすいよう工夫されている。まだ未整備の停車場も青追いが、追々改善されることだろう。

して、最後の厄介ごとは高速船「シーマックス」。輪行袋の説明書を自宅に忘れたばっかりに、収納に時間と労力を費やして、土産を買う余裕がなかった。あ〜あ、どないしようか…。ともかく船に乗ったら、隣の席は下関出身の方で、自転車などの話で盛り上がった。

旅行の総決算:

【走行距離】 561.6km

4月29日(下関〜宇部〜柳井)168km

4月30日(柳井〜呉〜三原)193km

5月1日(三原〜尾道〜今治)115km

5月2日(今治〜松山…門司港〜下関)85km

【走行時間】 31時間37分43秒(オートタイマー計測)

【行動時間】 54時間25分(ストップウォッチにて計測)

【走行中の平均速度】 時速17.8km

【旅費合計】 約3万5千円(自転車及び関連装備品を除く)

通行料金 「しまなみ海道」7橋合計510円、関門トンネル人道20円(回数券で済ませた)

高速船運賃 7500円(+スーパーシート1000円、手荷物料金240円)

宿泊費 14600円