ラジコンカーレースを楽しむライダー&サイクリストに捧ぐ
コンパクト・パッケージング
自動車を持っている裕福な人々は、ラジコンカーレースでもその裕福ぶりをアピールするがごとく、大量の荷物をサーキットに持ち込む。そんな光景を見ると、「レースを戦うにはあれくらい物量が必要なのかなぁ」と思い勝ちである。
しかしメーカーの面子がぶつかり合うナショナルレースでもあるまいに、そこまでの物量は必要か?
少なくともレース当日においては、そこまでの物量は「必要ない」のだ。どのみちレースで物量を使える時間や空間は限られるし、大量に持ち込んでも外れるセッティングは外れる。
では搭載できる物量が限られる二輪・自転車でのラジコンカー輸送は、いかなる手法で実現できるのか?原付やマウンテンバイクでラジコンカー輸送ミッションを50回以上こなした筆者が、その方法を紹介する。
第1段階:信頼性あるマシン作り
大げさなことではない。壊れにくく、かつ路面状況が悪くてもそこそこ走れるマシンを組み立てればよいだけの話だ。
主要なマシンであれば基本データが巷に流布しているし、そうでなくても構造が似ているマシンを参考にセットアップを進めればいい。後は練習&データ収集あるのみ。
第2段階:気象データ収集(天気図を読む勉強)
ちょっとした温度や湿度の変化でも、時としてレースの流れを左右することがある。それだけに確実な気象データの入手とその活用は、搭載量が限られ、また天候の影響を受けやすい二輪・自転車での輸送において最も重要なファクターである。
例えば日本気象協会のホームページでは、AMEDASデータや気象衛星の赤外線画像が1時間ごとに更新されている。それらに気象図で得られるデータを組み合わせれば、素人でも簡単に予報できてしまうのだ。気象予報士の資格試験が一般に開放されたおかげで、他にも気象情報を提供するサイトが続々と現れている。
テストデーのときには、温度計も持って行こう。気温や路面温度に合わせて適切なセットアップを施すには、リアルタイムのデータ収集が不可欠なのだが、温度計はまさにリアルタイムで温度を知らせてくれる気象アイテムだ。
第3段階:念入りな整備
なるべくレース前日までに、隅々まで整備しておきたい。破損とまでは行かずとも消耗したパーツは、さっさと交換する。テストで見つかった不良箇所や失敗もこの際手直ししておく。
「物量を注ぐべきタイミングは整備段階であって本番ではない!」
確か10年ほど前のラジコンマガジン誌でも、テリ―佐原さんが同じことを述べておられた。
第4段階:要らない物は足さない
壊れる部品はせいぜいサスアームとナックル部分。状況に応じてタイヤやギア比を変えることはあるかもしれないが、車体全体の耐久性を上げれば済む問題は多い。入念な整備を終えた後は、最小限の予備部品を揃えるにとどめよう。
だいたい二輪・自転車の搭載能力は限定されているんだからね!ついでに二輪・自転車の車載工具をラジコンと共用するのも、荷物を減らすうえでは重要なこと。
ちなみに右の写真、ポールポジションを取ったとき持ち込んだ荷物である。充電器も安定化電源も小さい物を小箱に入れて、工具は原付と共用、強いていえばタイヤとサスアームを予備1セット持ち込んだ程度。これでもまともに戦えるんだから摩訶不思議…?
第5段階:ニ輪・自転車の搭載能力
輸送に適した二輪といえばスクーター、自転車ならMTBといったところ。その主要な搭載能力データは…?
<スクーターのメイントランク容量>写真はブロード
A:250〜400ccクラス
マジェスティ(99年後期型)58リットル
(〜99年前期型)約30リットル
フュージョン 不詳<約55リットル>
フォーサイト 40リットル*テニスラケット収納可能
フォルツァ 40リットル*テニスラケット収納可能
スカイウェーブ(2000年型以降)55リットル
(初期型)33リットル*A3用紙収納可能
B:125cc以下クラス
キャビーナ/ブロード 36リットル*テニスラケット収納可能
スペイシー 20リットル
ヴェクスター 20リットル
アヴェニス 20リットル
アドレス(現行型、50cc&110cc) 29リットル
ジャイロキャノピー 50リットル*トランクコンテナ装備時
その他 20〜25リットル
誤解を恐れず断言するならば、「ノンオプションで」確実にラジコンカーを輸送できるのは、250ccクラスの主要4車種を除けばホンダ・キャビーナ/ブロードくらいのものである。(ちゅーことは最低価格20万円以上!)5kgの米袋を平然と積めるか否かがひとつの指標になる。
オプション使用となると、大きめのバックパックにマシンを入れて、残りの機材をシート下やオプションのトランクに収納する形になる。これやると肩が凝るんだな〜!頑丈なキャリアが付いているバイクなら、40リットル級の大型トランクを増設するのも一手。
自転車を使う場合には、リアキャリア(ついてない場合は増設)に各種バッグを装着するのが無難な選択だが、トレーラーを引っ張る(!)という豪快なやりかたもある。右の写真はMTBにリアキャリアを増設し、そこにパニアバッグ(キャリアをはさむように積むバッグ)を装着、さらにその上に寝袋をネットで固定した例である。
ロードレーサーなどでもリアキャリアは装着可能なので、好みに合わせてキャリアやバッグを選んで欲しい。ただし荷物が多いからといって夜間無灯火で走るのは危険。荷物を抱えているからこそ、灯火でこちらの存在をアピールするのが筋というもの。