2001年JMRCA電動オフロード選手権
中国地区一次予選(5月6日、山口県下松市・Joren’sサーキット)
〜nyao君の悲喜こもごも5月連休〜

第一部 腰痛と物資調達

4月末に突如襲いかかった腰痛は、連休前半にロッシXXとバンキッシュを実家から持ち帰る計画をご破算にしてしまった。当然ながら2台分の代車を見つけなければならないが、バンキッシュについては偶然ながらシャーシ丸ごと一式がとある方面より贈られてきた。残るは2WDだがXXに匹敵するネタはざらにない。度々お世話になっている福岡RCプラザに残っていたアソシRC10B2完成車を、大急ぎで調達しメカ積みを急いだ。
*後日アルティマRBスポーツを見つけたときは悔やんでしまった
急ピッチで作業を進めていた5月2日、翌日に控えていた下松での予選を前に現地情報を探った。確かJoren’sにはホームページがあったよなぁ…。BBSを見て愕然!コース不良につき6日に延期という掲示だぁ!ともかくこれで起死回生の策を取れるというものだ。
連休後半のうち3日は休養に当て(事実腰痛が再発した)、4・5両日で実家に帰省し実戦兵器〜ロッシXXとバンキッシュ〜を回収。一応調達しているのになぜ2台とも実家から呼び戻したのか?ロッシXXについてはRC10B2より防塵性能に優れたボディーを有するからであり、他に理由はない。バンキッシュについては防塵性能に加えて、ステアリング系統の完成度の違いが大きな要因だった。急速調達した方はノーマルのステアリング、ベアリングを一切使わない形式。動きが渋いうえに調達したサーボも今一歩信頼感に欠ける。対して呼び戻した“Superior”仕様は、850ベアリング8個を組み込む史上最高級の「レーシングステア」を装着、サーボも最強クラスのPS2000FETを昨年の段階で装備している。値段も張るがその分滑らかな動作と強靭さを備えており、コーナー勝負を挑まざるを得ない状況下ではまず最善の選択だ。
辛うじて最低限の補修・整備を施し、寝たのは6日午前4時30分…ってもう日の出目前だよ〜〜〜!

第二部 「クラシックカーレース」という名の激戦

どうにか午前10時過ぎに下松市・Joren’sサーキットに着くと、昨年の寂しい情景とはおよそ正反対の、賑やかなピットウォークになっていた。2WDクラス8台、4WDクラス11台という陣容になったが、4WDクラスはさしずめ「クラシックカーレース」の様相である。最新鋭のMX4(2台)とMR4BC、それにカローラWRC(TA03FS)を除く7台全てが、とうに生産打ち切りの絶版車!トミー・イントルーダー(!)、京商・レーザースポーツ(!)、ニッコー・ブラッド(!!)の3台は特に、そこいらではまずお目にかかれない珍車である。しかもパフォーマンスは3台とも凄まじい。田宮・トップフォース(2台)と同じくダートスラッシャーは厳密には絶版と言い切れない点もあるけれど、我がバンキッシュこそは最古参で総費用も多分最高額(汗)。そしてカローラWRC(1915g)を除き、通常スタイルの4WDバギーでは最も重い1755gだったりするのだ。(が〜ん)
設計年次が古くヘビー級の車体をいかに軽快に走らせるか。いよいよ“Superior”バンキッシュの真価を問われる瞬間を迎えようとしていた。一方2WDのロッシXXは実質的なデビュー戦であり、こちらは焦りを隠しきれない。
















<Joren’sオフロードコース概略図>
1:ホームストレートは10mちょっと
2:高速コーナーの外側は穴だらけ(汗)
3:ヘアピン手前で減速しないと曲がれない
4:テーブルトップは飛びすぎると後がつらい
5:通称ヒマラヤジャンプ、飛ぶか飛ばないか?
6:最後のジャンプは低いので楽
7:速度は出るがこの辺りで減速必要
8:シケイン内側のポールを倒すと一旦停止

バンキッシュにとって有利な条件はただひとつ、テクニカルなコースであることだ。旧式モーターの不利をある程度誤魔化せるのと俊敏なコーナーワークを発揮できそうな状況で、どうにか対抗できると見たが…。

計測装置のトラブルを乗り越えてタイムアタックが開始される。例年どおり5分間レースだが、2WDはトップの22周に対して私は14周と大きく出遅れた。使えるはずのTR32Yタイヤをきちんと接着しておらず、急遽プロライン・ファジースクエアを後輪に選んだがこれが失敗。ジャンプ台でも大きくつまづき、完走がやっとというありさま。しかしひとつ大きな収穫を得た。「ジャンプ台を無理して飛ぶことはない」と。
そして4WDクラス・第1ラウンド。第1組ではイントルーダーが軽快に走っていたので、第2組目の私はひどく緊張していた。私の師匠筋に当たる人が、やはりイントルーダーを軽やかに走らせるのを6年前に見ているからだ。天候を考えてTF320Y/TR32Yタイヤを装着し、ナンバー4を付けたバンキッシュをストレート手前の仮グリッドで停止させスタートを待つ。1番、2番、3番…。「4番スタート!」
お世辞にも速いとは言いがたいが、まずは無難にスタート。右高速を曲がってすぐ緩やかに減速、ノーブレーキで右ヘアピンを突く。短時間のダッシュでテーブルトップを越え、ヒマラヤジャンプを…「なめる!」次もちょこっと飛んですぐさま後半の高速ステージへ。シケイン手前でパワーオフ、しかしブレーキは掛けずステアリングを最小限の幅で素早く動かし、クイックステップで瞬時にホームストレートへ。たまに失策もあったが、この手順を基本的に守って淡々と走らせる。
「4番、nyao選手、慎重な操作でラップを重ねております。」とのアナウンスが流れるが、他に有効な戦術がない。ジャンプを捨ててでもコーナーを極める!他のマシンのペースは考えるな!ブレーキは不要だ!
そして結果は…なんと第2組で2位、総合でも2位!しかも21周5分01秒!?
「嘘ぉ〜〜〜!」ギャラリーの歓声も大きかったが、最も驚いたのは他ならぬ私自身だ。劣勢を挽回できるかどうかと思案していたのに、“Superior”の俊敏なクイックステップは他を圧倒していたのだ!直線ではモーターが古すぎて全然勝負になりませんがね…。

その後のラウンドでロッシXXは一向に記録を伸ばせず6位でおしまい。一方バンキッシュは惜しくも記録更新ならず順位をひとつ下げたが、結局総合3位で見事に表彰台&通過!?1位はトップフォースだったということは、ヨコモの最新鋭マシン3台を相手に、少なくとも2台をフォールダウンしちゃったの?

後日談…連休最後の落とし穴

不振に終わったロッシXXを先に増設トランクに積み、余興で行われた決勝レースで2位に返り咲いたバンキッシュをメイントランクに収納し、私は下松市を後にした。そしてゆっくり下関に帰り…、気がつけば風邪を引き2日間寝込む破目になった。走行中の風の影響を軽視したうえ、疲労が重なったゆえの罰当たりであろう。もう失態は許されない。(汗)

参考資料:バンキッシュ&ロッシXX主要データ

項目 バンキッシュ ロッシXX
モーター ヨコモ・プロスペック 13Tトリプル CAMモディファイド 12Tダブル
サーボ 近藤科学 PS2000FET 近藤科学 PS712FET
アンプ キーエンス A01 キーエンス A07R
受信機 キーエンス R912 双葉電子 R103F
フロントタイヤ ヨコモ TF320Y ロッシ XX標準リブ
リアタイヤ ヨコモ TR32Y プロライン ファジースクエア
フロントダンパー 田宮 ハイキャップミニ ロッシ XX標準フロント
リアダンパー 田宮 ハイキャップショート ロッシ XX標準リア
ボディー 田宮 バンキッシュ標準 ホットボディーズ DoubleWammy
全備重量 1755g 1680g