熱狂のバルセロナに耳の雨が降る!「リベルタ」の大合唱!
口火を切ったフリ、今日最高のファエナをしたマンサナレス、2つの顔を持つ男モランテの3人がプエルタ・グランデ!

2011年9月24日バルセロナ、モヌメンタル(第1級)闘牛場結果。

18時開始、20時40か45分頃モランテ、フリ、マンサナレスがプエルタ・グランデから凱旋した。

プレシデンテ、不明。9割位の入り。

ヌニェス・デル・クビジョ牧場の牛(7頭目のソブレロ、ファン・ペドロ・ドメク牧場)

   全体的に、良い牛が出た。
   1頭目、良い牛。2頭目、右が良い牛。3頭目、右が良い牛。
   4頭目、良い牛。5頭目、。6頭目、左が良い牛。7頭目、良い牛。


闘牛士

モランテ・デ・ラ・プエブラ 沈黙、凄い罵声、耳2枚と尻尾要求?

エル・フリ 耳2枚、耳1枚。

ホセ・マリア・マンサナレス 耳2枚、耳2枚と尻尾要求?

 追記: 6頭目のマンサナレスが終わった後に、モランテにソブレロが出されて今日7頭目の闘牛が登場。
      そして、今日もっとも熱狂したのは、その7頭目の闘牛だった。観客は発狂寸前になっていた。

 曇。少し風が吹いていた。ヌニェス・デル・クビジョ牧場の牛(Procedencia actual=現在の起源<基の血統>、ファン・ペドロ・ドメク牧場)。闘牛士、モランテ・デ・ラ・プエブラ、エル・フリ、ホセ・マリア・マンサナレス。満員。ソンブラのアンダナーダ3にて、ビデオを撮りながら観戦する。闘牛場の外には、アンチ・タウリナ(闘牛反対)のデモ隊がシュプレキ・コールを上げいた。しかし、今日を残しバルセロナで闘牛は2回しかない。デモなどするのは馬鹿げている。

 入場行進の後、手拍子と「リベルタ」(自由)コールが起きた。そして、観客の拍手に促されて闘牛士3人がアレナに出る。フリがバンデリジェーロ達も出てくるように合図を送り、合計12人に対して喝采を送った。

 モランテ・デ・ラ・プエブラは、2つの顔を持つ闘牛士だ。1頭目は自分でやる気をなくて、4頭目は初めからやる気がなくて物凄い罵声を浴びた。しかし、今日1番観客を熱狂させ発狂寸前まで持って行ったのもまた、モランテである。フリとマンサナレスの闘牛が終わった後、なんと7頭目の闘牛をモランテのために出した。ソブレロである。牛も同じヌニェス・デル・クビジョ牧場。カポーテは、美しいベロニカを繋ぐと闘牛場に、「オーレ」の声がこだました。ちょっと2人とは違う。

 バンデリージャは、3人の闘牛士が1回ずつ打った。久しぶりに観るフリのバンデリージャ。マンサナレスは、ビオリンが失敗しキエブロで1本だけバンデリージャを打った。モランテは牛の角の間でしっかりバンデリージャを打って、3人の闘牛士が三角形に位置する所の停まり、その中心に牛が居る構図で観客は立ち上がって喝采を送った。

 それからファエナは、モランテの独壇場。デレチェッソもナトゥラルも素晴らしいし、トゥリンチェラも牛がクルリと回る曲線が他の2人にはない物だ。手の低い長いムレタッソは、観客を興奮のルツボにした。タンダ・デ・ムレタッソが終わると立ち上がって喝采を送る。ドゥエンデのような闘牛だった。剣も決まり、耳2枚。それでも観客は白いハンカチを振っていた。2つの顔を持つからこそ、これほど観客を熱狂させることが出来るのだろう。

 エル・フリは、2頭目の牛で耳2枚を切った。このファエナは素晴らしかった。普通に良いファエナ。5頭目は、剣が決まったので耳1枚。もし、今日マンサナレスや、モランテと一緒じゃなかったら、観客を1番喜ばせる事が出来ただろう。口火を切った初めの耳2枚の場内一周の時にカタルーニャ州旗を持ったフリに、「リベルタ」のシュプレキコールがわき起こった。

 ホセ・マリア・マンサナレスは、耳2枚ずつ取ったが、6頭目のファエナが今日のメホール・ファエナだったと僕は確信する。モランテの熱狂の押されて、観客の記憶から遠ざかりがちだが、素晴らしいファエナだった。クルサードして牛を誘い、パセを繋ぐ。後ろ足を一歩ずつ後ろに引いてパセを繋ぐ姿は、セサル・リンコンを思い出す。体の力が抜けて楽な感じで牛を動かす。ああいう風に闘牛が出来るのなら、彼の未来は非常に明るい。剣刺しは2回ともレジビエンドだった。今年観た3回で計6回全てレシビエンドだった様な気がする。凄いことだ。そして3回ともプエルタ・グランデだった。今年当たり年だ。

 それにしても、モランテが終わった後に、3人の闘牛士のプエルタ・グランデが直ぐに始まったが、アレナにアフィショナードが大勢下りて闘牛士達を囲んで場内一周をした。200人ぐらいだろう。これほど多くの人々がアレナに下りている光景は、殆ど見たことがない。思い出すのは、僕が闘牛にハマッた1991年6月6日のマドリード、ラス・ベンタス闘牛場で行われたオルテガ・カノとセサル・リンコンのマノ・ア・マノの慈善闘牛(ベネフィセンシア)以来だろう。

 闘牛が終わってメトロに乗った。後から入ってきた6,7人の60歳位のグループが興奮のあまり、闘牛関連の歌を歌ったり、「オーレ」コールをして騒いでいたが、誰も文句は言わない。むしろ笑顔でそれを受け入れていた。バルセロナの闘牛は法律上明日の1回で終わることに決まっている。本当にそれで良いのか?

 闘牛士が入場行進をした後に、「リベルタ」の大合唱が起きたのは、バルセロナから闘牛の火を消すなというアフィショナード(闘牛ファン)のシュプレキ・コールに危機感と、どうにかしたいという感情が表れている。本当にバルセロナで闘牛を禁止していいのか? そういうことを問うことにも、今日の闘牛は一役買うことになるだろう。


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