2008 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2008 ITALY |
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PPからトップを走ったベッテルは18周でピットイン。2番手コバライネンは22周でピットイン。両者に4周分の違いがあったが、第1スティントのタイムはベッテルが終始上回った。ベッテルは17周目で11秒の差をつけ、この差が最後まで効いた。雨のレースで後続の視界が悪かったとはいえ、性能で上のマクラーレンに乗るコバライネンは数秒差以内にとどめておくべきだった。コバライネンはブレーキの温度とエクストリームウェットタイヤに問題を抱えていたと語る。しかしベッテルは同条件でリードを広げたことから、二人のドライバーに何かの差を感じざるを得ない。 両者とも2ストップで、第2スティントは一進一退の攻防が続き33周目でも11秒差のままだった。コバライネンの走りはラップタイムが安定しているがピットイン前とピットアウト後での爆発的な走りが見られない。ハミルトンにはそれが見られる。かつてのシューマッハやアロンソらが持つトップドライバーの力か。 雨が弱まり2回目のピットインはコバライネンが先に通常のウェットタイヤに変更した。判断が遅れたベッテルは37周目に9秒差に縮められる。だが路面が乾いていくコンディションでベッテルがまた速く、45周目で14秒差に広がってしまった。路面状況の変化を感じてそれに応じた走りができるかどうかもドライバーの力だ。デビュー2年目で優勝したセナ、シューマッハ、アロンソの系譜にベッテルも連ねることになる。 BMWとルノーは1ストップ策をとり、クビサ3位、アロンソ4位、ハイドフェルド5位を勝ち得た。フェラーリとマクラーレンは2ストップでマッサ6位、ハミルトン7位、ライコネン9位に終わった。マッサは3位になれるところを1ストップ勢にしてやられた。マッサにとってベストは1ストップ勢の前を走り、ハミルトンをその後ろに置くことだっただろう。だがマッサは1回目のストップ後に12位になり、渋滞に巻き込まれた。1ストップ勢の後ろだった。ここはショートストップで前を守るべきだったか。 起きてしまったことは仕方ないとして、次に取るべきだったのは2回目のストップを遅らせることだが、天候が改善されていき早めにピットインせざるを得なくなった。そしてピットアウト後は再び1ストップ勢の後ろである。フェラーリ陣営にとってはすべて裏目になった。 このレースは後悔しても仕方ないとして、残りのレースはライバルたちの動向をすべて読みきることが必要となろう。フェラーリの速さはマッサの中盤の走りやライコネンの終盤の走りでわかる。だがそのポテンシャルを生かすも殺すもチーム次第。ハミルトンには強引さが裏目に出るという弱点があるが、マッサもまだチャンピオン争いの終盤戦というプレッシャーを経験してない。この後はナイトレースのシンガポールや雨が降りやすい富士と波乱含みである。ドライバーをサポートするチーム力が最後にものを言うのではないか。 ベッテル史上最年少優勝 マッサ6位、ハミルトン7位 アロンソのPP・表彰台・優勝記録が塗り替えられた
ベッテル史上最年少PP |
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