ウィザードリィ リルガミンサーガ デフォルトキャラについて覚書

デフォルト(初期登録)キャラの情報について。PS版にて調査。

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概要と共通事項

シナリオ1と2では6人、シナリオ3では8人(中立4人、善悪2人ずつ)のキャラがデフォルトで登録されている。
キャラの多くは短編小説集『リルガミン冒険奇譚』に由来する(リンク先はレビューを書いたブログ記事)。

所持品について、装備可能なものは全て装備されている。

呪文については割愛したが、いずれもその職業・レベルで覚えられるもののみを覚えている。
(転職や転生を前提にした習得パターンはない)

本作のセーブデータは3つのシナリオで共有なので、仮に失ったキャラを戻したい場合、全てのシナリオごと初期化しなければならない。
転送によっても送り元からキャラは消滅してしまうので、活用する場合は慎重に行いたい。

シナリオ1

全員レベル3。

名前 種族 HP 経験 資金 アイテム
リュカル HUM 19 30 13 9 5 11 10 10 1800 160 ロングソード、プレートメイル、ラージシールド、兜
ディオン DWA 20 24 12 6 9 12 6 10 1800 230 ロングソード、鎖かたびら、ラージシールド、兜
ツムジ ELF 22 21 15 12 11 14 10 7 2200 100 ロングソード、レザーアーマー、兜、銅の小手
ケレル GNO 18 18 9 6 12 10 9 12 1850 150 フレイル、レザーアーマー、スモールシールド、ディオスの薬
フーリエ HUM 23 21 8 8 5 10 13 13 1600 300 ショートソード、レザーアーマー、スモールシールド、ディオスの薬
エミリィ ELF 17 12 6 12 11 7 11 6 1900 120 杖、ローブ

備考

はっきり言って普通にキャラメイクしてちょっと経験値を入れた方が、これより強いキャラになると思う。
身も蓋もない事を言うと身ぐるみ剥いで削除したほうがいいかも知れない。
侍のツムジはまあまあ強いが、欲を言えば素早さにもっと振りたいところ。
後衛を真面目に使うなら、シナリオ3を往復してレベルを初期化することを推奨する。

一応、腐ってもレベル3なのでHPは高く、1階ではそうそう死にそうにないのは救いだろうか。
特に前衛の戦士たちはそのまま活用すると序盤は安定するだろう。
デフォルトキャラを活用したいが、シナリオ2のキャラを流用するのではあまりにも味気ないという方向け。

装備のバランスが悪いので、ツムジの銅の小手を売って整えよう。
ディオンにプレートメール、ツムジにプレートメイルとラージシールド、ケレルにブレストプレートとラージシールド。
余った金でラテュモフィスの薬(毒消し)を買っておくと安心感。シールド+1を買ってもいいか。

出典

短編小説集『リルガミン冒険奇譚』より。「フーリエ」は小説では「フーリェ」表記、

最初の登場は「ファースト・ブルーリボン」で、シナリオ3の時代にフーリェの孫であるディーネが祖母の冒険譚を語る。
フーリェとエミリィの2人と他の4人が、お互いのパーティの欠員を補う形で合流した。
ゲームではケレルは僧侶だが、小説ではこの時点で司教に転職している。知力が6しかないのでゲームでの再現はちょっと難しい。

モンスター配備センターの戦闘でいきなり前衛3人が死亡するも、タイトル通りに最初のブルーリボンを獲得する。
少なくともフーリェは生き残って子孫を残すも、ワードナの討伐を成し遂げたわけではない(後述)。
そもそも、このパーティを組んだ目的は死んだ仲間の蘇生費用を集めるためなので、あくまでも一時的なものだと思われる。

シナリオ2

全員レベル10。

名前 種族 HP 経験 資金 アイテム
ラスター HUM 25 106 16 15 15 15 17 12 80000 833 ロングソード、ラージシールド、プレートメイル、兜
ランガス DWA 26 91 13 15 15 17 17 10 80000 977 ロングソード、ラージシールド、プレートメイル、兜
ヴェーヌ HUM 22 78 14 15 13 14 18 15 80000 863 ロングソード、ラージシールド、ブレストプレート、兜
ラルフ GNO 23 79 10 10 15 15 14 14 82000 260 フレイル、ブレストプレート、ラージシールド
ガダル HOB 27 60 9 13 12 17 18 17 70500 376 ショートソード、スモールシールド、レザーアーマー
トマック ELF 24 45 13 16 14 14 16 9 88000 260 杖、ローブ

備考

本シナリオは前作をクリアしたキャラを転送することが前提となっている。
しかし、そこまでレベルを上げてしまうとやや強さが過剰気味なので、こちらを使ったほうがバランスよく楽しめるかも知れない。
……と思いきや、このシナリオではMALOR(マラー/マロール)が無いと地下2階へ進むことができない
具体的には、魔法使いのトマックをLv13まで上げなければ1階から先に進めないままである。
1階の敵だけを倒してLv13まで上げるのはかなりの苦行なので、デフォルトパーティのみでクリアしようとするなら覚悟が必要。
基本的には迷宮体験用のデータなのだと思われる。

能力を見ると、まず前衛の戦士3人の能力が素晴らしい。特に素早さが高いところを評価したい。
ラスターは侍になれる。たまたま村正が手に入ったりしたら転職させてみるのも手。
しかし出典を考慮すると、戦士一筋であることに誇りを持っているようなのでロールプレイ的には否か。

一方で後衛のパラメータが情けない。侍どころかビショップも遠いラルフ、中立なので僧侶やロードになれないトマック。
定番の転職ルートを塞ぐあたり、プレイヤーに対するピンポイントな嫌がらせのようなものを感じる。石でドーピングしろって?
トマックは盗賊になら(仮にLv13になるまで能力が下がり続けても)確実になれるというのは救い。

シナリオ1と2ではレベルそのままで相互に転送が可能なので、1のほうへ送り込む手もある。
資金は1人頭500が上限なので、山分けしておけばちょうどいい。アイテムは消えるが店売り品ばかりなので問題ない。
いきなりLv10ではゲームにならないと思うかも知れないが、すでに他機種版などでプレイ済みなら、このくらい楽をしてしまっても良いと思う。
Lv13になるまでの経験値稼ぎがてらにマップを埋めていくというのもありだろう。

出典

短編小説集『リルガミン冒険奇譚』より。まず「ダイヤモンドの騎士の帰還」で、冒険の終局が語られる。
ダイヤモンドの騎士となるのはラスター(仲間うちでのくじ引きで決めた)。ランガスはこの時点では君主になっている。

続々リルガミン冒険奇譚』の「戦士の魂」では、前日譚としてワードナ討伐の様子が語られる。
ここでは、ランガスは僧侶から転職した君主ということになっている。
ゲームのデータには称号がついていないので、ロールプレイを考慮すると、彼らをまず前作に転送させてからクリアするのが正しい。

さらに、ラスターの孫のシリオ(「シリル」との表記揺れあり)がシナリオ3において屈強な戦士として登場している。
ただし最終的なクリアパーティには入っていなかったと考えられる。

シナリオ3

全員レベル5。

名前 種族 HP 経験 資金 アイテム
フォルス HUN 19 34 13 9 5 14 11 11 5200 160 バトルアックス、ヒーターシールド、サレット、プレートアーマー
アイル DWA 20 30 13 10 10 13 13 10 5200 230 ブロードソード、ヒーターシールド、サレット、ブレストプレート
エルス ELF 22 30 16 12 10 15 11 10 6800 100 ブロードソード、ブレートアーマー、サレット
オークス GNO 18 24 11 10 13 11 11 12 5500 150 フレイル、ヒーターシールド、ブレストプレート
アニー HUM 28 28 8 9 9 15 16 18 4700 180 ショートソード、キュイラス、ラウンドシールド
イゾン ELF 17 15 9 13 14 12 11 13 5700 120 魔術師のローブ、杖
スタック ELF 20 20 11 15 13 10 14 8 6500 250 メイス、魔術師のローブ、ラテュモフィスの薬、ディオスの薬
エルフィ HUM 20 40 13 10 13 14 13 12 8000 471 ヌンチャク、ヒーターシールド、ブレストプレート

共有メンバーの中立4人に、善悪2人ずつという変則2パーティ構成。
上級職が多い。特に、シナリオ1で最初から忍者を使いたいのなら転送する手がある。
ただ、経験値が非常に溜まりづらい本シナリオにおいて最初からLv5のキャラが使える恩恵のほうが大きいか。
特にエルフィは忍者。Lv5ということは、つまり3回攻撃できるので非常に強い。
特に、悪のパーティならそのまま3階に直行して聖水を量産することも不可能ではない
(3階のエンカウント次第では全滅もありうるかどうかといったレベル)

ヒント:聖水(ディアル効果)を移動中に使うには「装備」する必要がある

中立4人+善悪2人で組んだ場合、前衛を固定できない(中立が2人だけ)点、悪のパーティで僧侶がいないという点が引っかかる。
他のシナリオから中立の戦士と悪の僧侶を補充するのも手。性格は転送時に変更することができる。
もっとも司教スタックはLv5でディアルを覚えているため誤魔化しは効く。毒は聖水で無効化しよう。

エルフィが持っているヌンチャクは珍しく原作再現である。
しかしダメージ期待値はバトルアックスと同じ(ばらつきは大きい)。売ってプレートメールを買うべき。
(一応、僧侶にとってはメイス+2並の高性能な武器だが)
もっとも、こういう形でもないとまず使う機会がない武器なので、そのまま使うのも一興か。

出典

短編小説集『続リルガミン冒険奇譚』の「まどろみの竜」より。

エルフィ(「エラフィ」との表記揺れあり)は悪のパーティの紅一点にしてリーダー。
司教のスタックと侍(ゲームでは戦士)のアイルの他、侍のナヤス、僧侶のラデックと魔術師のビスの6人が悪のパーティである。

善のパーティは、ローベル(職業不明)がリーダー。
他のメンバーの名前はアニーしか出ていないが、フォルス、エルス、オークス、イゾンも含めた6人パーティだと思われる。
(もしかしたら他の話に出ているかも)

余談

本作では、シナリオごとに最大20人のキャラを登録できる。つまり、各シナリオのデフォルトキャラを集結させることが可能。
クリアしたら順番に次のシナリオに送ってもいいし、いきなり全キャラを集結させてみてもいい。
全員に全てのクリア称号を付けるという遊び方も面白いだろう。

転送のルールについて

共通:アイテムは全て消失。資金は500GPまで(それ以上は切り捨て)。クリア称号引き継ぎ。

1→2:レベルやパラメータをそのまま引き継ぐ。

2→1:レベルやパラメータをそのまま引き継ぐ。

1・2→3:レベルは1、パラメータは15まで、性格は選択。

3→1:レベルは1、パラメータは15まで、性格はそのまま。

3→2:レベルやパラメータをそのまま引き継ぐ

レベルが初期化される場合、HPは8、年齢は20歳に固定される模様。

設定上、3への転送は時代を超えた「転生」であり、「通過の儀式」というフレーバーメッセージが入る。
1と2は同時代の別の場所(トレボー城砦/リルガミン市)なので単なる移動なのだろう。
3から1や2への転送は過去へ戻ることになるのだが、設定上はどういうことになっているのか不明。

3から1に送る場合、2を経由すれば(なぜか)パラメータを維持したまま送ることができる。
機種によっては「一度でもシナリオ3を経由すればレベルを維持したまま前作に戻れる」仕様もあるらしいが、本作ではそのような特典はない。

敢えてレベルの初期化を繰り返すことで、少ない経験値でパラメータを高めるといった利用法もある。
ウィザードリィではLv4までなら必要経験値は1000前後でほぼ変わらないのだ。
引率役の高レベルキャラがいないとかえって非効率だが、早い段階で上級職を作るなどの利用法が考えられる。
2のデフォルトキャラを利用して数レベル上げた後、3→1→2と移動してレベルをリセットして繰り返すそう。

全シナリオを手っ取り早くクリアするには、3→2→1がよい。
2経由で1を先にやってもよいが、コッズアイテムが使える2のほうが早くクリアできると思われる。

全ての称号を付けたキャラを『ニューエイジ・オブ・リルガミン』版のシナリオ5に送ると、本来不可能な中立化も含めた性格変更が可能になるらしい。
僧侶系のキャラを用意しておくといいかも。