ポケットモンスター カードe+シリーズのまとめ

ポケモンカードe+の詳細を、独断と偏見を交えつつ解説

ルビーサファイア コロシアム ファイアリーフ エメラルド


以下の、各カードのタイトルをクリックすると、公式の紹介ページへジャンプ。

「カードe+」は、カードeリーダー+に読み込ませるコード付きのカードを表す。
単なる「カード」となっているのは、絵と文字だけのもの。

全てのカードe+シリーズは、対応ソフト以外では読み込めない。
同じホウエン地方が舞台のエメラルドでも、ルビーサファイアのカードは不可。

種類数の後の「+α」は、α種類のプロモーションカードが存在することを表す。現在では入手困難なものばかり。
主な入手先はコロコロコミックや攻略本の付録、クラブニンテンドーポイント引き替えやイベント会場での配布など。
詳細はプロモーションカードリストにて。情報提供を希望。

定価については全て税別。

 

ポケモンバトルカードe+ ルビー&サファイア 

定価300円@1パック
パック内容:トレーナーカードe+8枚、ナゾのみカードe+1枚、トレーナーリスト1枚、(応募券1枚)

パックは、第1弾と第2弾を合わせて12種類。封入カードはどれも固定なので、
一通り買えばダブることなく全て集まる。

概要:

国内版としては、最初期に登場したカードe+のシリーズ。
当然、宣伝も積極的に行われ、入荷した小売店も多かった。
全パックの応募券を集めると10万人(おそらく定員割れ。実質的に全員プレゼント)に限定カードが当たる!
などの販促も盛んだったからそれなりに売れたのではないか。
しかしカードe+の内容は、はっきり言ってお粗末なもの。
これはおそらく、ルビーサファイアの開発時点ではカードによる連動がはっきり決まっていなかったからだと思うのだが…

 

トレーナーカードe+(全96種類+16):

トクサネシティの老人の家に、カードe+に記録されたトレーナーのデータを呼ぶことが出来る。
ルビーサファイア発売から、長いこと「あかずの扉」と言われてきた例の民家だ。
(カードによってはバトルタワーにも現れるようになる)
バトルは、ポケモン3体同士のシングルバトル。経験値は入らず道具も使えない。
バトルタワーのルールに近いだろう。その割にLvは中途半端。

全部で100種類以上のカードe+があるが、一度に登録できるのは1人だけ。
勝っても経験値や賞品は一切もらえず、記録にも残らないのが寂しい。
当時として画期的だったのは、ルビーサファイアには出現しないポケモンとも戦えることくらいか。
(もちろん「戦う」だけで、捕獲はおろか図鑑に登録すらされない)
プロモーションや第2弾では、色違いのポケモンを見ることが出来る。
カードの種類としては、シリーズ通しても最も多い、メインとも言うべきなのに評判は悪い。
後のカードe+シリーズを、多くの小売店で不良在庫化させた原因、というのは言い過ぎだろうか。

 

ナゾのみカードe+(全12種類):

データ内に、No43の木の実(「ナゾのみ」と総称される)のデータを入れ、初回の場合は入手フラグも立てる。
ここで注意しておきたい事。「ナゾのみ」のデータは、基本的にルビーサファイアのROMには入っていない。
名前、見た目、タグの解説、味データ、生長データ、使用効果などのデータが全てカードに依存している。
その中には、ポロックを作る上で非常に重要なものもあり、
これのおかげで、今でもルビーサファイアが通信において現役でいられる。
詳細な味のデータは当サイトの木の実大図鑑などに。

ルビーサファイアの木の実の入手条件には、いろいろと実験的なものも多いが
(ID依存、ゲーム内で知り得ない合い言葉、超低確率イベント、幻ポケモンの持ち物、など)
「ナゾのみ」はその中でも特に異質なものといえる。
同じようなアイディアが、今後は他のアイテムやポケモンそのものにまで応用されることはあるのか。
もちろん、データ追加の媒体はカードe+には限らないとして。

余談だが、ルビサファのカードe+は、第1弾と第2弾でIDナンバーが別々なのだが、
ナゾのみに限っては1弾と2弾の通し番号となっている。

 

バトルレコードカード(全12種類):

大げさな名前だが、実際は単なるリスト。e+コードも付いていない。
そのパックに入っているトレーナーの姿と名前、開戦時のセリフがリストアップされている。
チェックボックス付きなので、倒したトレーナーを記録するというのが本来の使い道なのだろう。
特に語るべき所は無い。カード整理する際は便利かも知れない。

 

応募要項と応募券(全12種類):

おそらく初回版のみ封入…というよりも第二刷以降が存在するのかは不明。
一応、券ごとに固有のIDが付いているのでカードとして扱うことにする。
第1弾の券を全て集めて送ると「ひみつきちをかざろう!」カードe+(後述)が10万人に、
第2弾を券を全て集めて送ると、ルビーサファイアのカードe+全てが収納できるファイルが2000人に、
それぞれプレゼントされた。前述したようにほとんど全員プレゼント状態である。

第1弾はもちろん、第2弾ですら落選という話を聞いたことがないので、売り上げの程がうかがえる。
そもそも、これを書いている2005年5月(第1弾発売からほぼ2年後)の時点で、
未だに新品の第1弾パックに応募券が入っているという事実が全てを物語っている。
もちろん締め切りそのものはとっくに過ぎているのだが。

 

その他のカードe+(プロモーションのみ)

・「ひみつきちをかざろう!」キャンペーンカードe+

ルビーサファイアに、レジアイス/レジスチル/レジロックの「おっきなぬいぐるみ」を送ることが出来る。
それぞれのぬいぐるみのデータそのものは、ROM内にあるのでフラグを立てているだけだが。
ともかく、これらのぬいぐるみの入手手段としては唯一のものなので、持っている人は友達に自慢できるかも。
余談だが、このカードをエメラルド版に直接読み込ませることが出来ず、
わざわざルビーサファイア版に読み込ませた後、グッズ交換オヤジ経由で持ってくるしかないのは理不尽だと思う。

・きのみ問題修理プログラム カードe+

2004年初頭頃配布された。ルビーサファイアのバグを修正するためのカードe+。
後に発売された、ファイアレッド及びリーフグリーン、エメラルド版にも同様の機能が搭載されているので、
今となってはカードe+自体にはコレクション程度の意味しかないが、
製品のバグをこのような形で解決したケースは、ゲーム業界全体の歴史を見ても極めて珍しい事例ではないか。
そういった意味で、今でも持っている人はぜひ大切にして欲しいカードe+である。

 

 

ポケモンコロシアム ダブルバトルカードe+

定価350円@1パック
パック内容:トレーナーカードe+5枚、スタジアムカードe+1枚

パックは、全部で4種類。封入カードはどれも固定なので、
一通り買えばダブることなく全て集まる。

 

概要:

懲りずに発売された第2シリーズ。カードe+失速の要因かも知れない。
見るべき所は、シリーズ中でもっともビジュアル面で凝っているところくらいか。
といっても、ゲーム中からバトル中のポケモンの画像などを貼り付けただけだが、
ドット絵と文字だけの他シリーズに比べると、ずいぶん「見られる」仕上がりだ。
コンプリートも定価で1400円なので、ポケモンコロシアムのファンはコレクションとして買ってもいいかもしれない。
後述するように、カードe+としての必然性が薄いものばかりだが。
出荷数は(おそらくシリーズで一番)少なく、今となってはそこそこ入手難。
店で見かけたら、使うあてが無くてもとりあえず押さえておくことを勧める。

 

バーチャルトレーナーカードe+(全20種類+2):

シナリオモードエンディング後、フェナススタジアムの専用コーナーで戦う。
「バーチャル」というのはゲーム内の設定がそうなっているからで、特に意味はない。

戦ったトレーナーは「バトルパネル」に記録され、同じ色の5人(つまり1パック分)と戦うと隠しトレーナー出現。
それを倒すと、今度はランクの上がったトレーナーと戦うことが出来る。それを倒すとまた隠しトレーナー…
という具合に、同じトレーナーでも3ランク戦える。
同じランクの全てのトレーナーと倒すとさらにイベントが発生し(フラグが立ち)、
ダークポケモン(もちろんスナッチ可能)を持った隠しトレーナーが出現。
3ランクあるので、合計3体のダークポケモンをスナッチできる。

スナッチできるポケモンは嫌がらせのような能力値(完全固定)だが、
倒したトレーナーが全てデータ内に記録されるので達成感はあるかも知れない。
「だったらカードなんかにしないで最初から普通に戦わせろよ」というのが自然な感覚だと思うが。

また、同じ色の3ランクを全て制すると「とことんバトル」に挑戦できる。
いままで戦ったトレーナーと回復無しで延々と連戦するという特殊なバトル形式。
…なぜか、1戦ごとに任意のトレーナーカードを「読み込ませなくては」ならない。
データが記録されているなら、メモリーカードから読み込んでくれればいいんじゃないの?
何のためにバトルパネルを完成させたのやら。

 

ステージカードe+(全4種類):

前述のトレーナー達と戦うフィールド(スタジアム)を変えることができる。
とは言っても、新しいデータをカードe+から読み込むのではなく、
ただゲーム内の他の場所に切り替えるだけ。
カードe+である必要性は皆無である。バカにしてるなぁ。

 

ポケモンバトルカードe+ ファイアレッド&リーフグリーン

定価191円@1パック
パック内容:トレーナーカードe+4枚 目標組み合わせリスト1枚

パック内容はランダム。運が良ければ12パック(約2400円)で揃う。

 

概要:

前のシリーズとはひと味違う趣向で登場。
ランダム封入となって評判が悪くなった。封入率にばらつきが無い(らしい)から、
協力し合えば低額の投資でもコンプリートが出来そうなのが救いか。
ゲームとしては、発売後、しばらく存在意義が不明だったトレーナータワーのタイムアタックに意味を持たせる。

 

トレーナーカードe+(全32種類+5):

7の島のトレーナータワーに呼ぶことが出来るトレーナー達。
大きく分けて、シングルバトル(2体)、ダブルバトル(2人がかり。1人1体ずつ)、
勝ち抜きシングルバトル(1人1体で3連戦)のカードがある。
1枚のカードe+データで1つのフロアが占められる。一度に読み込ませられるのは最大8枚(8階)まで。

8枚同時に読み込ませたとき…つまり、8階まで作ったとき…に限り、クリア時にアイテムをもらうことが出来る。
何をもらえるのかは、最初に読み込ませたカードに依存。
一度アイテムをもらった後は、再びカードを読み込ませないと何ももらえない。
もらえるものは、光の粉やこだわりハチマキなどの持ち物系や、アップグレード等の通信進化系が魅力。
特にアップグレードは、GBAシリーズ通して、これが唯一の複数入手手段である。ポリゴン2ファンは押さえておこう。

これまでのシリーズと異なり、ポケモンのLvは不定となった。こちらの手持ちで最もLvの高いものに合わせてくる。
ただし下限は無いので、Lv5のドーブルに竜の怒りを覚えさせれば、それだけで大抵の敵は倒せてしまう…
ドーブルの育て方についてはトレーナータワー必勝攻略法を参照のこと。
ドーブルよりも素早かったり、先制技を使うポケモンもいることはいるが、
そんなカードは読み込ませなければいいだけだ。
経験値が入らないことと、泥棒などが無効化されること以外は、通常の戦闘と変わらない。
アイテムも好きなだけ使うことが出来る。そのかわり消費した持ち物は復活しないが。

なお、同じトレーナーでも読み込ませる順番によって使用ポケモンが変わったり、
色違いを繰り出すトレーナーが意外と多いので、純粋に戦闘を楽しむならそこそこ遊べるかも知れない。

 

目標タイムアタックカード(全12種類+1):

「目標」とするべきトレーナーの種類と順番、目標タイムが書いてあるカード。単なるリストでe+コードは無い。
実際にその通りにトレーナーを読み込ませて、時間内にクリアしても、
前述のアイテムがもらえる以上のイベントは起こらない。
クリアタイム自体も、トレーナーが入れ替わるたびにリセットされてしまうので、いまいちやり込み甲斐が薄い。

 

7の島の開かずの扉、変化の洞窟(へんげのどうくつ):

たまに勘違いしている人がいるので一応説明するが、これらはカードe+連動ではない。
内部データ的には、ジョイスポット絡みで連動することを思わせる文字列が存在するらしいのだが…
現時点では完全に没イベントである。今後も望みは薄い。

 

ポケモンバトルカードe+ エメラルド

定価191円@1パック
パック内容:トレーナーカードe+4枚 パズルカード1枚

パック内容はランダム。死ぬほど運が良ければ19パック(約3800円)で揃う。

 

概要:

忘れた頃にやってきた、おそらく最後のポケモンカードe+シリーズ。
ファイアリーフのトレーナータワーとそっくりの、トレーナーヒルで使う。
これは、プレイした時点で予想できた人も多いのではないか。
メーカー曰く「シリーズ最大のボリューム」らしいが、1,2弾を合わせればルビーサファイアの方がカードは多い。
コンプリートを目指す強者たちによって、それなりに売れていると思われるシリーズ。

 

トレーナーカード(全64種類+2):

相変わらずのランダム封入で、カードも2倍に激増。
その上「ゴールド」と称したレアカードが8枚も存在するため、
コンプリートを考えるのなら相当の覚悟が必要。評判は悪い…が、マニアは買ってしまうのが悲しい性。

トレーナーのポケモンパターンはぐっとシンプルになり、
1枚のカードe+に1人のトレーナーというもののみ。一度に使うポケモンは3体で、
読み込ませるのが奇数番目か偶数番目かで2通りのパターンがある。
1フロアでカードe+2枚分のトレーナー、つまり2人と戦うことになり、
ルート選択によって、シングルかダブル(2人がかり)か選べるのが特徴。

ほかには、カードごとにマップが切り替わるのも新しい要素の一つだ。
タイルでポケモンをかたどったり、音符マットが曲になっていたり、
中にはちょっと頭を使うパズル的なものもあってなかなか楽しめる。

戦闘システム自体は、基本的にファイアリーフのものと同じ。
バトルフロンティアと同じ気持ちで挑戦するときっと痛い目に遭う。
相変わらずLv下限がないので、竜の怒りでどうにでもなってしまうのも同じ。
ちなみに、トレーナー8人の時の目標タイムである12分は、
正攻法では相当苦しいのだが、例のドーブルを駆使すれば6分切りも夢ではない。
単なる手抜きなのかか、マニアのために抜け道を残してくれたのか。

ファイアリーフと比べて最も大きな違いは、アイテムに関する部分だろう。
8枚のカードを読み込ませた状態でクリアするともらえるのは同じだが、
何がもらえるのかは、読み込ませたカード全てによって決定される。
順不同だが、組み合わせの法則は不明。おそらくは不可視のパラメータが関わっているのだろうが。

特筆すべきは、そのアイテム。共通の目標タイムである12分を切りさえすれば、
地震やヘドロ爆弾を初めとする、貴重な技マシンをいくらでも入手できる(→詳細)。
さらに、一度読みこませさえさえすれば、トレーナーを変えない限り、
タイムの条件を満たせば何度でももらうことが出来る。

個性的なマップと便利なアイテム稼ぎ手段ということで、
カードe+を持ってない友達に、データだけでも入れてあげると喜ばれるのではないか。
個人的には、こういうコミュニケーションがカードe+の醍醐味だと思う。

 

パズルカード(全19種類):

ホウエンマップと、フロンティアマップのパズルのピース。e+コードは無い。
ピースとは言っても、長方形の単なるカードである。
値段水増しのためにだけ存在するような気がしなくもない。
パズルは3*3が2つ(うち2枚は同じ場所のカードのバージョン違い)。

 

ルネシティの開かずの扉、変化の洞窟(へんげのどうくつ):

これも、ファイアリーフ同様、少なくともカードe+の連動ではない。
てっきり没イベントかと思いきやエメラルドでも登場したので、何かあると思ったが、
現時点では配布イベント等は無さそうだ。

 

間違い指摘や補足などは歓迎します。
特にコロシアムとファイアリーフは、詳しい調査をしていません。

データ参考:カメボンのきまぐれ雑記帳