ゲームボーイ RPG

斜字は投稿者名)

聖剣伝説 スクウェア かける

ゲームボーイ初のアクションRPG…のはず。
サブタイトルがファイナルファンタジー外伝というだけあって、
魔法名やアイテム、地形などがファミコンのFFっぽい。
ゲーム内容としては、アイテムや魔法で道を切り開きながら、
剣などの武器で魔物を倒しながら謎を解き明かしていく…言ってみればスクウェア風ゼルダ。

スーファミなどで発売されていた続編は、パワーをためないとろくに攻撃できなかったが、
このゲームはあまりタメは重視されない
(というか、よほど強くならないとたまるのが遅すぎて使い物にならない)ので、
敵に近づいてひたすら剣を振るう。これが気持ちいい。
敵からの魔法や飛び道具も、直前で剣を振ればかき消すことができる。これも爽快。
この辺も続編にはないおもしろさ。
このようにアクションを駆使して進んでいくこともできるが、
それが難しければ、地道にレベルを上げて挑むのもOK。このゲームには経験値がある。
ダンジョンの謎解きもそれほど難しくはなく、かといって簡単すぎない。
ゲームにある程度なれた人ならノーヒントでも何とかクリアできるだろう。
(僕の場合、砂漠の洞窟の入り方だけは友人に教えてもらったが)

ただ一つ、不満点を上げるとすれば、ラストダンジョンでセーブするともう外には出られないと言うことだろうか。
でも、外のマップを見たくなれば、またゲームを最初からやり直したくなる。そういうゲームだ。
自分も、かれこれ5回はクリアしているとおもう。

と、このように、(主観的には)はっきり言って続編よりもずっと面白いのだが、
なぜか妙なプレミアがつき、並の中古屋では5000円近くで売られていたりする。
何にせよ出荷数が少ないようなので金に糸目を付けないのならそのような店で買ってもいいが、
古いおもちゃ屋やフリーマーケットで安く売られていたら即買いのゲームの一つである。

ポケットモンスター 任天堂 かける

今さらこのページでレビューを書く必要はないような気がするが敢えて書く。
通信や図鑑集めに関するおもしろさについては、
すでに雑誌や他のページで語り尽くされている感があるので、
まずは純粋に一つの独立したRPGとしてみることにする。

このゲームのことを「通信がなければただのつまらないRPG」などと形容する人がいるが、
とんでもないことだ。RPGとしての魅力ももちろんある。それは「自由度の高さ」だろう。
これはシナリオの自由度をいっているのではない。パーティ編成の自由度の高さである。

このゲームでは主人公は戦闘パーティに参加しない。
パーティメンバーは好きなポケモンを自由に捕まえて増やすことができる。
一部のイベントポケモンは数に制限があるが、それを遙かに上回る野生ポケモン達。
強制的に仲間になるものもいなければ、嫌でもパーティから外れてしまうものもいない。
最初から最後まで、パーティ決定権はプレイヤーが完全に掌握している。
パーティメンバーがある程度定まってしまうのはごく序盤だけで、
少しゲームが進めば育てきれないほどのポケモンを手に入れることができる。

どのポケモンもしっかり進化させさえすれば(少なくともシナリオ上では)極端に強いものも弱いものもない。
それでいて、種族ごとに多種多様な属性や技を持っている。
同じ種族のポケモンでも個体ごとに能力は違うし、
どの技を覚えさせ、残すかによっても全く別のキャラとなる。
バランスの言いパーティを組むのか、気に入った一体だけを徹底的に育て上げるのか。
はたまた同じポケモン6体で無謀なパーティを組むなんてのもありだ。
気に入らなければパーティメンバーは自由に入れ替えできる。

ポケモンは最大で240体も持つことができる。
これほど多くのキャラを保有できるゲームというのも少ないだろう。
ゲーム自体の難易度の程良さが、自由なパーティの編成を助けているとも言える。
各地のボス(ジムリーダー)を倒すときも、「このポケモンがいないと勝てない」
等と言うことはなく、よほどのことがない限り好きな仲間と戦うことができる。
こういう意味では非常に「自由」なゲームといえるだろう。
難易度が低いと感じるなら、自分なりにパーティに制限を加えればいいのだ。

次に通信についても少しふれる。
まず交換について。友だち同士で交換して楽しむのは言うまでもないとして、
「データを連動させる」という意味で、一人で楽しむ分にも十分面白い機能である。
これは前述した「パーティ自由度の高さ」をさらに無限に広めるものと言える。
序盤から珍しいポケモンをがんがん使ったり、
イベントで一体だけしか入手できないポケモンをぞろぞろ連れたり、
命令無視を覚悟でいきなりレベルの高いポケモンを送り込んだりできる。
ここでもまた、このゲームの新たな魅力を見いだせるかもしれない。

交換のもう一つ魅力は「プレイの蓄積」である。手塩にかけて育てたポケモンや、
シナリオ中で一体しか手に入らないポケモン、一つしか手に入らない技を覚えさせたポケモン。
それらを通信で他のカセットに保存してからゲームをリスタートする。
そしてまた手に入れたポケモンや技マシンを…どんどんプレイ結果が蓄積される。
やればやるほど、その結果が形になって残る。
一回あたりのプレイ時間(スタートからエンディング+α)が短めで、気軽にできるのもポイントである。

通信対戦は、そのように蓄積されたデータの披露の場とも言える。
対戦を極めた人でなくても、ゲーム本編をやり込んだ人同士の対戦は熱い。
お互いのポケモンは歴戦の勇士、貴重な技もたくさん覚えている。
しかし単なる結果の蓄積だけなら相手も同じこと。さらなる知識と判断力、そして運が勝敗を分ける…

と、このように、改めて見直してみると非常に魅力的なゲームである。
「キャラ人気」「幼稚」等といった先入観から敬遠している人にもお勧めしたいのはもちろん、
既にやったことがある、あるいはやり尽くした人も、
改めてそのゲーム性の深さを再確認してはいかがだろうか。

 

ポケットモンスター金銀 任天堂 かける

ゲーム概要は前作に準ずるので、あまり語らないことにする。

前作をやって、その後何年も待ってやっとプレイしたゲームなので、
初めてやったときは相当の名作と感じた。
だが、しばらくたってから見直してみる。前作を意識せずに単体でやったら、
それほど良いゲームではなかったかのように思えてくる。

まず、システムなどは親切になったが、ゲームは厳しくなった気がする。
洞窟内のエンカウント率は激増したし(その分マップは狭くなっているのだが)、
ジムリーダーなどの特殊なトレーナーは、当たり前のように高級技マシンを使っている。
前作なら、属性の知識がほとんどなくても力押しでクリアできたような気がするが、
全く知らない人がノーヒントでやるには少し厳しいのではないだろうか。
もっとも、自分は前作を、ある意味で徹底的にやり尽くしたと自負した上で
今作をプレイしたのでその辺はよくわからないが。
特に四天王は、ポケモンのレベルこそ低いもの、多属性攻撃や補助技であらゆる相手を確実に攻める。
前作では、ボス戦でもときどき妙に弱い技を持ったポケモンが出てきたり、
一見強そうな技を持っているがゴーストで完封できたりと、
ぬるいというか荒削りというか、そういう余裕があった。

また、ポケモン集めもかなり大変になった。
「峰打ち」という、相手に生かさず殺さずのダメージを与える捕獲に非常に便利な技も登場したが、
言い換えればそのような技を駆使しなければポケモン集めはかなり大変と言うことでもある。
特に伝説系ポケモンの捕獲率の低さは尋常ではない。
先の峰打ちで体力を1まで減らして、なおかつ眠らせても、
ハイパーボール50発がすべてはずれたりする。
ボールを投げたときのエフェクトも長くなり、
何発も投げているうちに、せっかくの緊張感がただの面倒くささに変わっていくときもあった。
進化の条件も非常に複雑。なつき度関係やアイテム通信など、自力ですべてわかった人はいるのだろうか?

結論として、前作をクリアし、そこそこやりこんでいなければこのゲームはとてもおすすめできない。
しかし、ここで書いたことの裏を返せば、
前作をやり尽くした人間にとっても歯ごたえがあると言うことでもある。
また、難易度的なことではないが、前作をやっている人が嬉しくなるようなイベントも用意されている。
データ(ポケモン)も(一部制限あるが)双方向に互換性があるので、
前作で育てたポケモン達といっしょに旅に出ることも可能。
逆に、金銀で育てたポケモンを前作に送るというのもできる。
ポケットモンスターの世界にはまり、さらにその世界に深く浸りたい人にとって、
これ以上おすすめしたいゲームはない。