身近な素材からゲームキューブ用のSDカードアダプタを作る方法。
かつて、ゲームキューブ用のSDカードアダプタが任天堂からネット通販されていました。
対応タイトルがごく限られている上にネット通販限定なので絶対数が少なく、今となっては入手困難です。
しかし構造は非常に単純なので、ちょっとしたハンダ付けの技術があれば簡単に自作することができます。
以下にそのやり方を説明。図はMSペイント、写真はへっぽこ携帯カメラなので画質は悪いですが、まあなんとかなるでしょう。
なお、対応ソフトは「ポケモンチャンネル」「どうぶつの森e+」のみです。
分解や改造をするとメーカー保障が受けられなくなります。
いじるのはメモリーカードだけ、と侮るなかれ。ハンダ付けがまずいとGCの端子に深刻なダメージを与える可能性があります。
SDメモリーカードは特定のゲームにおける特定のモードでのみ使用可能です。
普通のメモリーカードの代わりになるわけでは無いので勘違いしないでください。
あまりにも基本的な工具は省略。
GC用メモリーカード | メモリ部分は切り捨てるので非純正品でも問題ない。 むしろネジが普通で分解しやすいから他社製を推奨。 ここではゲームテックの「メモリーキング」を使用。 端子さえあればいいので、GC用マイクでも何とかなる思う。 |
マイクロSDメモリーカードを SDカードとして使うアダプタ |
マイクロSDカードを買うとおまけでついてくるアレ。 GCメモリーカードと繋いでソケットとして使う。 |
マイクロSDメモリーカード | 上記のアダプタを使う以上、使えるのはマイクロSDのみ。 2GBでの動作を確認しているが、それ以上は規格が異なるので無理だと思う。 主な保存対象となる画像データは結構大きいので出来れば2GBを推奨。 余談だが、純正品の発売当初は16MBのカードとセットだった。時代を感じる。 |
エナメル線(極細) | 言うまでも無く導線として使用する。 後述するが、今回はビニル線よりこちらが適すると思う。 |
とはいえ、上の2つは無いときつそう。
テスター | 電子工作の基本。導電チェックさえできればいい。 |
作業用手袋 | 熱くなる部分を直接手で押さえられるので作業しやすくなる。 |
フラックス液 | ハンダの乗りを良くする。気休め程度かも。 |
やすり | 本体の加工に、金属と紙が両方あると便利。 |
まず、ドライバーでメモリーカードを分解。
ゲームテックのメモリーキングは普通の+ドライバーでいいが、純正品はY字ドライバーが必要。
メモリー部分をニッパーなどで切り取る。横にはってある線(グランドらしい)を切らないように(赤線で図示)。
(もしかしたら切り取らなくても、メモリ部分と共存できるかも?)
ネジ穴は本来は切除しないほうが望ましいが、無くてもセロハンテープを先端に貼れば十分固定可能。
糸のこぎりでもあると便利かも知れない。
図を参考に、頑張ってハンダ付けする。
エナメル線は切断面から導体が覗くので、ハンダ付けする場合は皮膜を剥ぐ必要は無い。
しかもビニル線のように皮膜が厚みにならないので使いやすい
GC本体に接する端子にハンダ付けする時は極力盛り上がらないように。
全体としてのイメージはこんな感じ。背部を削ると蓋が閉まるようになる。
ちなみに参考写真より線は多少長くしたほうが便利だと思う。
ここまで終わったらさっそく実験してみよう。
本来は無いハンダの厚みの分だけスロットに差し込むのに力が要る。
テスターに異常が無く、PC上でフォーマットしたマイクロSDを使っても駄目な場合、
ハンダが盛り上がりすぎてGC側の端子にうまく接触していない可能性がある。
強引に差し込んでいるため、GC側のメモリーカード端子部のピンが持ち上がったまま固定されてしまい、
普通のメモリーカードを認識しなくなる場合がある。その場合は先のとがったものでピンをかき出そう。