神楽舞第六番目「剱舞」 剱舞とは、剱を鞘から抜き払い、破邪顕正・衆生守護を現す、すなわち 剱によって舞人自らの身を研ぎ清めて、お湯立て神事を納め奉る舞である。 すなわち左手に持った鞘から、右手で剱を握って抜き払い、宙を切り、己 の心を斬って研ぎ清めんとして舞う。 舞の曲と、舞い方の基本は御幣舞と同じである。舞人は似鳥勇一である。 舞の前後には、御前に正座して拝礼する。 まず正座の姿勢から中腰となって剱を抜き払い、天空より振り下ろした 後、剱を左腰へ廻し、剱と鞘を上下に動かしてもみ合う。次に直立して剱 を前方上空に横にして差し上げ、その剱先に近いあたりを下から支えるよ うに鞘を立てて持ち、四面に各々一礼する。 一度目は、右手の剱を天空より振り下ろして立てて持ち、前方上空に差 し上げて右回り舞い廻る。左手は鞘を縦に持って腰に置く。次に左に持っ た鞘を縦に持ち、前方上空に差し上げて左回りに舞い廻る。右手は剱を立 て胸脇に持つ。これを三回繰り返す。 二度目は、右手の剱を天空より振り下ろして立てて持ち、それを前方上 空に差し上げ、左手の鞘も縦に持って剱に添えるようにし、両手首を前後 (正面と内側)に動かしながら、曲に合わせて数歩前進、数歩後退する。 これを三回繰り返す。 三度目は、一度目と同じ舞い方である。 舞を納め終わると、剱を鞘に納めて一礼する。 以上のいろいろの舞について推測するに、往古は、これらの舞は全て一 人の舞人によってなされていたものであろう。最近では後継者の育成も順 調になされているので、舞ごとに舞人を交代させているとのことである。 また、近年までは同じ舞を二人で同時に舞うということもなされた。 |