GLN「鹿角の温故知新への旅・鹿角先人列伝一覧」

児玉政吉

 昭和57年地方自治の振興で鹿角市功労者。元鹿角市長。

参考(出典):「鹿角市史資料編第一集」
 
△鹿角市史資料編第一集 発刊にあたって
 鹿角市は、合併以前に各町村で、それぞれ郷土史のようなものを刊行してきましたが、 合併してすでに七年になり、資料等も散逸の恐れがあるので、この際、是非市史の刊行を、 という声が市民の間に高まってきましたので、鹿角市誕生十周年を記念して、市史を発刊しよう という考えから、昭和五十二年八月頃から準備に入り、昭和五十三年四月一日に市史編さん事務局を 発足させました。
 
 さて、いざ市史編さんの事務に入ると、非常に難しい大事業であることを、 思い知らされました。
 鹿角は、旧南部藩の領地であったことから、南部藩関係の資料となれば、盛岡まで芦を運ぶ必要があり、 秋田との国境いの土地柄で、資料収集はかなりの難作業になることです。
 鹿角市は、地形的に盆地を形勢しておるため、気候も特殊であり、したがって植物についても、 他と異なるものがあります。
 こうしたことに関係があるのか、早くから人が住みついたものと思われ、昭和三十二年三月三十一日指定になった、 国の特別史跡「大湯環状列石」をはじめ、種々の古代、中世の遺跡が発掘発見されており、また、数多くの 伝説のある里でもあります。
 
 近世時代には、南部藩の財政に大いに貢献した白根金山=尾去沢鉱山があり、これを中心に、商業の発達も 著しいものがあったと推思されます。
 最近に至っては、目まぐるしい変化があり、わずか二、三十年前の出来事も、遠い昔のことのように感じられる程、 時代の流れが早く急でります。
 
 そこで、この際、これらを纏めて市史を刊行し、先人、先輩の行跡を探り、今後の市発展のもとにしたいと考えた次第です。
 市史そのものは、いまのところ全五巻とし、そのうち一巻「近世編」を、十周年記念に合わせて発刊する計画であります。
 そしてこのたび、資料収集のうちから、当地所在の戊辰戦争関係のものを纏め、資料編第一号として発行する運びに なりました。続いて、号を増やしてゆく予定であります。
 まだ市内に埋没している古文書が、多数あると思われますので、正確な市史となるよう資料の提供等、市民の ご協力をお願いする次第です。

  • 鹿角全科 Wiki

  • [バック]  [前画面へ戻る]