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[鹿角の民謡]

 
△検校節
 
サァても目出度い この家のご亭主
年も行かぬに 果報持ちで
今年初めて 家を建て
切石土台にシュ(赤)のカネ(銅)
柱シロガネ(白銀) ヌキ(貫)黄金
屋根は小判の こけら葺き
どんな大工の 建てた家
飛騨の匠の 建てた家
東切窓 銭の穴
銭の穴から 日が差して
サァ朝日出る度 長者となるハエー
 
二、
サァても目出度い この家の座敷
綾と錦の ヘリ(縁)をかけ
金銀屏風を 立て廻し
床の飾りを 眺むれば
梅松竹の お掛け物
梅の如くに カン(香)が良く
松の如くに 変わりなく
竹の葉の如 末長く
ウツワ(器)の如くに まん丸く
扇をパッと 開いた如く
末広々と 上を見渡せ
鶴は千 下を見下ろせ
亀はマンナカ(万中)で
爺さ婆さの お酒盛り
爺さ飲んでは 婆やさん
婆さ飲んでは 爺やさん
互いに盃 取り交わし
お前百まで わしゃ九十九まで
共に白髪の 生えるまで
サァ命長々 暮らすように
 
三、
庭に植えたる 万年ツツジ
一の枝には 金が成る
二の枝には 黄金成る
裏のヂャヂャウに
大判小判の 金が成る
サァその金こぼれて 長者となるハエー
(伝承者 石野・柳沢美佐雄)
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