31 枕 詞
枕 詞
〈あ〉
茜アカネさし 照れる月夜ツクヨ
茜さす 日・昼・紫・君
明星アカボシの 明く・飽く
あからひく 日・朝・膚・色
秋風の 千江チエ
秋霧の 立つ・晴れぬ・まがき
秋草の 結ぶ
秋津島 大和
秋の夜の 長し
朝柏アサカシハ うる
朝霞アサガスミ 八重・か・ほのかに・春日カスガ
朝顔の 咲く・離サく
朝髪の 乱る
朝霧の 八重山ヤエヤマ・おほに・思ひまどふ・乱る・消ケやすき
朝霜の 消ケ
浅茅原アサヂハラ つばらつばら・小野ヲノ・茅生チフ
浅茅生アサヂフの 小野ヲノ
朝づく日 向かふ
朝露の 消ケ・置く
朝鳥の 朝立つ・通ふ・音ネ
朝日の ゑみさかゆ
麻裳アサモよし 紀・城キ
葦垣アシガキの 古フル・乱る・外ホカ・間近し
葦が散る 難波ナニハ
葦田鶴アシタヅの 音ネになく・たづたづし
葦の根の ねもごろ・夜・世・よ
あしひきの 山・峰ヲ
あぢさはふ 目・夜昼
あぢ群ムラの 騒く
梓弓アヅサユミ 引く・立つ・すゑ・もと・はる・よる・音・い・いる
天数アマカゾふ 大津
天雲アマクモの よそ・別れ・行く・たゆたふ・たどきも知らず・奥
雨隠アマゴモり 笠カサ
雨衣アマゴロモ 蓑ミノ
天離アマザカる 鄙ヒナ
天飛アマダむ 軽カル
天伝アマヅタふ ひ
天アマつ水 仰ぎ待つ
天照アマテるや 日
天飛アマトぶや 軽カル・領巾ヒレ
天アマの原 富士
天彦アマビコの 音
海人アマ小舟ヲブネ 泊瀬ハツセ
天アメ知るや 日
天アメなる 日・ひ・ささら
雨降れば 笠取山カサトリヤマ
天降アモりつく 天の香具山・神の香具山
粗金アラガネの 土
荒妙アラタヘの 藤フヂ
あらたまの 年・月・日・経フ・来経キフ・春
洗ひ衣ギヌ とりかひ川
霰アラレ打つ あられ
霰アラレ降り かしま・きしみ・遠トホ
あり衣ギヌの 宝・三重ミヘ・あり・さゑさゑ
荒磯波アリソナミ あり
在千潟アリチガタ あり
在アり根よし 対馬ツシマ
有間菅アリマスゲ あり
沫雪アワユキの 消ケ・わかやる
青雲の 出イづ・白
青丹アオニよし 奈良・国内クヌチ
青旗の 木幡コハタ・忍坂山オサカノヤマ・葛木山カヅラキヤマ
青柳アヲヤギの いと・かつら・細き眉根マユネ
〈い〉
鯨イサナ取り 海・浜・灘ナダ
漁イサり火の ほ
いしたふや あまはせづかひ
石走る 滝・垂水タルミ
いすくはし くぢら
磯貝イソガヒの 片カタ
石上イソノカミ 古る・降る・振る
磯松イソマツの 常に
いなのめの 明く
稲筵イナムシロ 川・敷く
石葛イハツナの 返る
石橋イハバシの 間・遠き・近き
石走イハバシる たぎ・垂水タルミ・近江・神南備山カムナビヤマ
家つ鳥 かけ
射目立てて 跡見トミ
妹イモが家に 伊久里イクリ
妹イモが門カド 出イづ・入る
妹イモが着る 三笠ミカサ
妹イモが袖ソデ 卷来マキキ
妹イモが手を 取石トロシ
妹イモが目を み
妹イモが恋ひ 吾アガの松原
射ゆ獣シシの 心を痛み・行きも死なむ
入り日なす 隠る
入れ紐ヒモの 結ぶ
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