人は相持ち。
解釈:世の中は持ちつ持たれつ、互いに助け合っていかなければならないと
いう意。
類義:世は相持ち。
人は一代、名は末代(まつだい)。
解釈:人の命は一代限りで、精々数十年を生きるのみであるが、その人の業
績や名誉は長く後世に残すことができる。欲得や利害打算のみに捉われず、後
世に名が残るような正しい事を行えという意。
類義:人は死して名を留め、虎は死して皮を留む。骨は朽ちても名は朽ちぬ。
身は一代、名は末代。
人は言わぬが、我(われ)言うな。
解釈:秘密を守るには、先ず自分自身が口を滑らせないことだという意。
類義:己は言わぬが、うぬ言うな。
人は落ち目が大事。
解釈:世人は逆境の人には冷淡なものであるが、そんなときにこそ手厚い援
助や同情を惜しまないのが真の友人である。また、人は逆境に立ち至ったとき
に自分の真価が発揮されるのだから、行動にも注意して全力投球で立ち直るよ
う努めよという励まし。
類義:人は落ち目の志。
反義:人の情は世にある時。
人は陰(かげ)が大事。
解釈:人の見ていない所でこそ行いを慎むのが大切で、君子といわれる人は、
それを行う人である。また、人を見るには表面から見るよりも、少しでも裏を
見た方がよく分かるものだという意。
類義:屋漏(おくろう)に慚(は)じず。影に慚じず。人は陰日向が大事の
もの。独りを慎む。
人は故郷を離れて貴(たっと)し。
解釈:優れた仕事をしている人を、郷里の人々はさほどに評価しないもので
ある。郷里の人々は彼の生まれや生い立ちをよく知っているし、彼の仕事が自
分達の生活や境遇とあまりに掛け離れてしまって正当に評価できないからであ
る。
類義:所の神様有り難からず。預言者、郷里に容れられず。
人は心が百貫目。
解釈:人は姿形よりも何よりも、心の美しいのが第一であるという意。
類義:人は心が目貫(めぬき)。人はみめより、只(ただ)心。見栄(みえ)
より心。
人は十歳、木は一丈。
解釈:人は十歳くらいになれば、その将来は大体見当が付く。また若木は一
丈(約3m)くらいになれば、その後の生長振りを推測することができるとい
う意。
人は知れぬもの。
解釈:人の心は分からないものだということ。また、人間の境遇は何時どう変
わるものか分からないということ。
類義:測り難きは人心。人は見かけによらぬ。
人は善悪の友による。
解釈:人は、交際する友人によってよくも悪くも感化されるものだ。その影
響は親や師の及ばないことがある。よい友を択ぶことが大切。
類義:麻の中の蓬(よもぎ)。朱に交われば赤くなる。善悪は友による。
参考:A man is known by the company he keeps.(人はその友によって知ら
れる)
一旗(ひとはた)揚げる。
解釈:奮い立って新しい運命を切り開く。意欲的に新しい事業などを起こす
こと。また、一仕事して成功すること。
参考:「旗揚げ」の本来の意味は、軍を起こすこと。挙兵の意。
一肌(ひとはだ)脱ぐ。
解釈:肌脱ぎになって本気で援助する。発奮して尽力すること。
類義:一肩脱ぐ。
一花(ひとはな)咲かす。
解釈:一時、華やかに栄えること。また、得意な時代を送ることをいう。
人は情(なさけ)の下で立つ。
解釈:世の中は人情で持っているという意。社会は人で成り立ち、人はそれ
ぞれに感情を持っているので、人情を疎かにしてはいけない。
類義:人は情の下に住む。
人は盗人、火は焼亡(しょうもう)。
解釈:人を見たら泥棒と思い、火を見たら火事と思って用心せよということ。
類義:人は盗人、火は焼木(たきぎ)。人を見たら鬼と思え。
人はパンのみにて生くるにあらず。
解釈:人は食物だけを食べて生きているのではない。人間にとって、精神生
活が如何に大切であるかを教えたキリストの言葉の一節。
参考:Man shall not by bread alone, but by every word that proceedeth
out of the mouth God.(人はパンだけで生きるものではなく、神の口から出
る一つひとつの言葉で生きるものである)
人は万物の霊。
解釈:人間は、あらゆる物の中で最も優れた物であるということ。
類義:人間は万物の霊長。
人は人中(ひとなか)、田は田中。
解釈:人は大勢の中で揉まれると、適当な競争心と協調心が自然に育ち、立
派な社会人となる。田んぼは真ん中にある田がよい田で、作業効率もよく、収
穫も多いという意。
人は人、我は我。
解釈:他人は他人、自分は自分であるから、他人のことをかれこれ言わずに、
自分のなすべきことをせよという意。また、自分の信ずるところがあれば、他
人の批判はあっても敢然と行えということ。
人は見掛けによらぬもの。
解釈:人間の本心や人柄の善し悪しは、外見の印象とは必ずしも一致しない
ものである。温和で慎(つつ)ましそうな人が意外に冷酷であったり、日常華
やかに振る舞っている人が寂しがりやであったりすること。
類義:あの声で蜥蜴(とかげ)食うかや時鳥(ほととぎす)。人は上辺によ
らぬもの。人は知れぬもの。
参考:The handsomest flower is not the sweetest.(見掛けのよい花が甘
いとは限らない)
人は道によって賢し。
解釈:専門の道は、他人の追随を許さないものである。プロは矢張りプロだ
ということ。
類義:餅は餅屋。
人はみめより只(ただ)心。
解釈:人は容貌の美しさよりも、心の美しいのが大切であるということ。主
に女性に対する評価の言葉である。
類義:人は心が百貫目。
人は病の器(うつわ)。
解釈:人間の肉体はいろいろな病気の入れ物と言ってよい。「自分は健康だ
から」と過信するのが一番いけない。病の器だと思って常に健康に留意するの
が賢明である。
類義:人は病の入れ物。病の入れ物は身体(からだ)。
人は悪かれ、我善かれ。
解釈:他人がどんなにひどい目に遭ってもよい、自分さえよければそれでよ
いという利己主義を嘲(あざけ)っていう言葉。
人、一盛り(ひとさかり)。
解釈:人間の一生には盛んなときが必ず一度はあり、その盛りの時期はほん
の一時(いっとき)であるということ。
人一度(ひとたび)して之(これ)を能(よ)くすれば、己之を百度す。
解釈:優れた才能を持った人が一回でできるなら、自分はそれを百回繰り返
して努力をし、目的を遂げるという意。
一箆(ひとへら)二箆(ふたへら)、果報箆。
解釈:「へら増し」は年上の女房のこと。一つ二つ年上の女房は、他の人よ
りも幸福を多く運んでくれるということ。
類義:一本箆、金(きん)の草鞋(わらじ)履いて探せ。一つ姉は買(こ)
うても持て。一つ増しは果報持ち。箆増しは果報持ち。
人貧しければ、智短し。
解釈:貧乏は頭の働きまで鈍らせる。貧乏していると、心が卑屈になり、僻
(ひが)みっぽくなって、頭の働きが偏(かたよ)り、理解や判断を妨げるよ
うになる。
類義:馬疲るれば、毛長し。貧すれば鈍する。
人見て使え。
解釈:人を使うときには、その人の才能や性格に相応しい使い方をせよとい
うこと。適材適所でなければ、必ず不満が出る。自分を知っている上司の下で
部下はよく働くものである。
類義:人を見て法を説け。
一村雨(ひとむらさめ)の雨宿り。
解釈:俄雨を避けて暫くの間一緒に雨宿りするのも、目には見えない因縁が
あるからだという意。
類義:袖摺りあうも他生(たしょう)の縁。
一人口(ひとりぐち)は食えぬが、二人口は食える。
解釈:独身生活は無駄が多く、生活費が必ずしも家族数に比例しないことの
たとえ。
類義:二人口は過ごせるが、一人口は過ごせぬ。
一人喧嘩はならぬ。
解釈:どんな乱暴者でも、またどんなに腹が立っていても、相手がなくては
喧嘩にはならない。買って出る人がいてこそ喧嘩になるのだから、相手になら
ない方がよい。
類義:相手無ければ訴訟無し。相手の無い喧嘩はできぬ。避けて通せば喧嘩
なし。餅搗きと喧嘩は一人でできぬ。
一人子(ひとりご)は国に憚る(はばかる)。
解釈:一人っ子は我侭に育ちやすく、我慢に欠け、協調性に乏しいなど、嫌
われ者になりやすいという意。
類義:一人子供は国から憚る。一人子、世に憚る。一人娘、国に憚る。
独り自慢の誉め手なし。
解釈:誰も誉めてくれないので、自分で自分を誉めること。
類義:穢名(えんみょう)の舞で我が誉む。独りよがりの人笑わせ。
一人の文殊(もんじゅ)より、三人のたくらだ(田蔵田)。
解釈:優れた一人の知恵より、愚か者でも大勢が考え出した事の方が勝って
いるということ。また、皆で相談して決めると後で苦情などが出ないことのた
とえ。一人よがりを戒めた言葉。
類義:三人寄れば文殊の知恵。一人の文殊より十人のたくらだ。
参考:「たくらだ」は麝香鹿(じゃこうじか)を狩るとき、麝香鹿より先に
飛び出してきて人に殺されるという動物で、転じて、物好きでとんまな跳ね上
がり者のことをいう。
独り葺きの屋根。
解釈:手伝う人がいなくて一人で屋根葺きをすると、葺き草を屋根へ上げる
ため、何回も梯子を上がり下りしなければならないことから、上がったり下が
ったりすること。煽(おだ)てられたり貶(けな)されたりすること。赤くな
ったり青くなったりする。また一人でてんてこ舞いをすること。悲喜交々(ひ
きこもごも)。
一人娘と春の日は、くれそうでくれぬ。
解釈:一人娘は親が惜しがって、中々嫁にやらないということで、嫁に
「呉れる」と「暮れる」を掛けてある。
一人娘に婿八人。
解釈:目的物は一つなのに競争者が多いこと。一人娘の婿になりたいという
希望者が八人いる。
類義:娘一人に婿八人。
独りよがりの人笑わせ。
解釈:独りよがりを戒めた諺。自分だけが正しいと思って振る舞うと、客観
性がないので、他人の失笑を買ってしまう。
類義:独り自慢の誉め手なし。
独りを慎む。
解釈:人が見ていないときでも、人の道から外れないように行いを慎むのが
君子だということ。
類義:君子は独りを慎む。人は陰(かげ)が大事。
人我に辛ければ、我亦人に辛し。
解釈:世間は相対的なもので、相手の態度如何でこちらの応対も変わるとい
うこと。人が自分に辛く当たれば、自分もまた相手に辛く当たるようになる。
類義:人を愛する者は、則ち人之(これ)を愛し、人を悪(にく)む者は、
則ち人之を悪む。人我を愛すれば、我必ず之を愛す、人我を悪めば、我必ず之
を悪む。
人を射んとせば、先ず馬を射よ。
解釈:敵を倒そうと思ったら、まずその乗っている馬を射倒せ。人を思い通
りにするには、相手の頼みとしている物を攻め落とすのが成功の早道であると
いう教え。
類義:王を擒(とりこ)にせんと思わば、先ず馬を射よ。将を射んとせば、
先ず馬を射よ。
人を怨むより、身を怨め。
解釈:人の仕打ちを恨むより、自分の至らなさを反省せよということ。原因
の大半は自分のうちにあるものだが、人間は、ややもすれば自分のことは棚に
上げようとする。
類義:人恨みずと身を恨みたがよい。人を怨むは自ら怨むにしかず。
人を鑑(かがみ)とせよ。
解釈:他人の言動の善し悪しを見て、自分の言行を改める手本とせよという
こと。
類義:人こそ人の鏡。人の振り見て、我が振り直せ。
人を慕い、人に慕われると、その人は神になれる。[守]
活用⇒人を慕う人、及び人に慕われる人は、神になることが出来る。
Because he adores the person and he is adored again by the person, he
can become a god.
人を謗(そしる)るは鴨の味。
解釈:他人の事をいろいろと貶(けな)したり陰口を言ったりするのは、気
味がよいものだということのたとえ。
類義:人の噂を言うは、鴨の味がする。
人を叩いた夜は寝られない。
解釈:加害者よりは被害者の方が、寧ろ心が安楽であること。お互いに欠点
のある人間同士なので、人を責めた後は、後味がよくない。
参考:叩かれた夜は寝やすい。
人を使うは、使われる。
解釈:人間管理の難しさを言ったもの。人を使役する者の気苦労は多く、骨
が折れるから、かえって人に使われているようなものである。
類義:使う者は使われる。奉公人に使われる。
人を憎むは、身を憎む。
解釈:人を羨んだり、憎んだり、また悪口を言ったりすると、やがては自分
も人からそうしたひどい仕打ちを受けるようになる。
類義:人の事は我が事。人を思えば身を思う。
人を呪わば、穴二つ。
解釈:人に害を与えようと謀れば、自分にもその害心が及んで害を受けると
いうこと。恨む相手を呪い殺そうとすれば、その人の穴(墓穴)の他に自分用の
穴も必要となる。
類義:剣を使う者は剣で死ぬ。人を呪えば身を呪う。人を呪うわば穴七つ。
人を謀れば、人に謀られる。
解釈:他人を陥れようと計画するような人は、何れは自分も誰かに謀られて
ひどい目に遭うものである。
類義:人を呪わば穴二つ。人を謀れば、人も亦己を謀る。
人をほめれば、その人と対等になれる。(ゲーテ)
我想:即ち、勇敢に戦った勝者であっても、敗者ないしは第三者の賞賛なし
には、その功績はなかったに等しい。[守]
勝者の優しさに応えようとする弱者の感謝なしには、この世は成り立たない。
[守][補い合うことと平和]
人を見たら泥棒と思え。
解釈:他人を軽々しく信用せず、先ず疑ってかかれということ。
類義:人は盗人、火は焼亡(しょうもう)。人を見たら鬼と思え。
反義:七度(ななたび)尋ねて人を疑え。渡る世間に鬼はなし。
人を見て法を説け。
解釈:相手の人柄や性質をよく見て、時と場所を考えて、その人に適した方
法で話さなければいけないということ。
類義:機に因りて法を説け。人(にん)を見て法を説く。人見て使え。
人を以て鏡となす。
解釈:他人の言動を手本として、自分の行いを慎み、戒めにせよということ。
中国唐(とう)の太宗(たいそう)が侍臣に語った「銅の鏡に映して人の服装
を正し、昔を鏡として世の興亡を知り、人を鏡として自分の善悪当否を知るこ
とができる」という言葉による。
類義:人こそ人の鏡。人の振り見て我が振り直せ。人を鑑(かがみ)とせよ。
人を以て言(げん)を廃(はい)せず。
解釈:どんな人の意見でも、正しい意見であればその意見を採用する。物事
を正しく見るには、先入観を持たず、自由な目が必要であるということ。
類義:狂夫(きょうふ)の言も聖人は択ぶ。人を以て言を捨てず。
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