[神職奉務心得]
 
                 参考:神社本庁発行「神職奉務心得(資料集)」
 
〈はじめに〉
 本稿は、昭和三十九年(第一版)神社本庁発行「神職奉務心得(資料集)」を参考
にさせていただきました。
 同書の「あとがき」において、次のように述べられています。
 「今日日本の社会は各方面に著しい変化をみせ、神社ももとより時代にそった新しい
発展を求められてゐる。そしてこのことは当然神職奉務の心構へについて反省と新しい
自覚を求めて来る。
 神職奉務心得については各時代に或いは社家自体によって、或いは行政府によって示
されて来た。勿論これからの神職のあり方は今日の社会に立って考へるべきであるが、
これまでの資料を見直してみると、そこには古今を通じて変らぬ伝統が見出される。そ
してそれは新時代に即応する態度を考へる上にもその中核の精神として自覚すべきとこ
ろである(以下略)」                          SYSOP
 
一、神亀二年(725)七月戊戌の詔
 
               この詔ミコトノリは、『日本書紀』に続く勅撰の正史『続日
              本紀』(卷九)所収の聖武天皇の詔。『続日本紀』は、
              文武天皇元年(697)から桓武天皇の延暦十年(791)に
              至る九十五年間の歴史を編年体で記す。
               聖武天皇は東大寺の大仏鋳造事業等によって、仏教を
              深く御信仰されたことで知られる。しかし、ここに見ら
              れるやうに、地方長官たる国司が神祇への崇敬を軽んず
              ることは、決してお許しになられなかったのである。
 
 聖武、神亀二年七月戊戌詔す。七道の諸国、災をはらひ福をまねくは、かならず幽冥
カミに憑ヨるなり。神を敬ひ仏を尊ぶには清浄を先となせ。今、諸国の神祇の社のうちに多
く穢臭(自冠+死)アイシュウあり、まち雑畜をはなつを聞く。敬神の礼あに是カクのごとくな
らんや。よろしく国司長官はみづから幣帛をとり、つつしんで清掃をいたし、つねに歳
事となすべき。
              注:七道とは、東海道・東山道・北陸道・山陰道・山陽
                道・南海道・西海道の総称。
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