51 禊祓行事次第・鎮魂行事次第
本稿は、神社本庁研修所「禊并びに神拝行
事の栞」を参考にさせていただきました。
神社本庁傘下の各種神職研修においては通
常、その研修期間の早朝、次のような「禊祓
行事」を修して、一日の実習が始まります。
この禊祓行事の後は、神前拝礼行事、国旗掲
揚行事、そして朝食となります。 SYSOP
[禊祓行事次第]
当日、早旦禊祓場を弁備す
其の儀、禊祓場の周辺に斎竹を立て、注連縄を張り渡す。
時刻、道彦(この行事を取り仕切る先達)及び受講者参進(是より先、手水の儀あり)
其の儀、受講者代表神籬ヒモロギを捧持し、道彦の先導に依り、列次を整へて進む。
次に道彦及び受講者禊祓場に著く
次に脱衣
次に受講者各其の位置に整列す
其の儀、道彦の指示に依る。
次に受講者代表、神籬を禊祓場中央奥に建つ
次に「祓詞」を斎唱す
其の儀、神籬に向ひ、道彦の先導に依り、先づ再拝、次に「祓詞」を再唱し、畢りて
再拝二拍手一拝す。
次に鳥船行事
其の儀、第一段は、先づ左足を斜左前に踏み出すと同時に両手を突出して握り、上体
を前に倒してから両手を引寄せ、次に前下方へ突出す。引寄する時に「イーエッ」、
突出す時に「エーイッ」と唱へ、之を繰返す。
次に道彦の合図に依り元の姿勢に復し、瞑目して「祓戸大神ハラヘドノオホカミ」と連唱とつ
つ振魂(振魂は両手を臍下前方に右手を上にして掌を軽く組合はせ、連続して上下に
振り動かす)を行ふ。
第二段は、右足を斜右前に踏み出し、両手を引寄する時に「エーイッ」、突出す時に
「ホ」と唱へ、之を繰返す。
次に「祓戸大神」と連唱しつつ振魂を行ふ(以上第一段に準ずる)。
第三段は、左足を斜左前に踏み出し、両手を引寄する時に「エーイッ」、突出す時に
両手を伸ばして「サ」と唱へ、之を繰返す。
次に「祓戸大神」と連唱しつつ振魂を行ふ(以上第一段に準ずる)。
次に雄健行事
其の儀、足を開き、両手を腰に当て、道彦の発声に従ひ
「生魂イクタマ・足魂タルタマ・玉留魂タマタマルタマ」
と唱ふ。
次に雄詰行事
其の儀、左足を斜前に踏み出し、左手は腰に当て、右手は第一・第四・第五指を折り、
第二・第三指を立てて眉間の辺に構へ、「国常立命クニノトコタチノミコト」と叫ぶ。
次に「イーエッ」の気合と共に右手にて空間を斜左方に切り下ろすと同時に右足を左
足に揃へる、次いで「エーイッ」の気合と共に右手、右足を元に戻す。之を三度反復
す。
次に気吹行事
其の儀、両手を拡げて差上げると同時に大気を静かに腹中に収め、次に両手を頭上に
て組み、徐々に下げながら上体を屈するに従ひ、静かに息を吐く。之を三度反復す。
次に身禊ミソギ行事
其の儀、「エーイッ」の気合と共に水に入る。次いで振魂しつつ「大祓詞オホハラヘノコトバ
」を斎唱す。振魂の間「祓戸大神」を連唱す。道彦の合図に依り水から出る。
次に鳥船行事
其の儀、前に同じ。
次に雄健行事
其の儀、前に同じ。
次に雄詰行事
其の儀、前に同じ。
次に気吹行事
其の儀、前に同じ。
終って道彦の先導に依り、神籬に向ひ再拝二拍手一拝す。次に一同相対して両手を
拡げ、一拍手「おめでとうございます」と挨拶す。
次に著衣
次に各退下
其の儀、受講者代表神籬を捧持し、道彦の先導に依り列を整へて退く。
[附記]
一、服装は白衣・白袴・白鉢巻・素足(又は白足袋)・白緒草履とす。
二、予め脱衣のまま参進の場合は、脱衣の項を省く。
三、身禊の際、男子は白鉢巻・白褌、女子は白鉢巻・白半長襦袢・白帯・白下履き等を
着用するものとす。
四、鳥船行事の間、適宜鳥船行事の和歌を唱ふ。
即ち、鳥船行事の各段において、鳥船数十回の後に、道彦の先導で和歌を二回繰り
返し、終ってまた鳥船を数十回繰り返す。
[鳥船行事の和歌]
第一段
朝夕に 神の御前にみそぎして すめらが御代に仕へまつらむ
イーエッ。エーイッ。
第二段
遠つ神 固め修めし大八洲 天地共にとはに栄えむ
エーイッ。ホ。
第三段
天津神 国津神たちみそなはせ おもひたけびて我が為す業を
エーイッ。サ。
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