た2 手向神
 
〈たむけのかみ〉
 手向神
 手向神とは、旅の安全を守護する神である。
 「手向け」とは、旅人が山越えに山頂又は麓の神に草花を献じて、行路の安全を祈る
ことから出た言葉で、峠の原語である。
 近江国逢坂山の関明神は、京師より東国に下る人が先ず越える坂で、そこで行先の安
全を祈ったので、関明神を手向の神とも云った。奈良市の手向山神社や石川県倶利加羅
の手向神社も、同様の信仰に基づいている。

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