こ6 権現信仰
 
〈ごんげんしんこう〉
 権現信仰
 権現信仰とは、権現神に対する信仰である。
 仏・菩薩が衆生シュジョウ済度サイド(人々を迷いから開放させること)の方便として、仮に
わが国の神として身形を現ずる、と云う思想に基づくものである。
 元来は仏語で、最勝王経に「世尊金剛体、権現於化身」に出ると云うが、わが国では
本地垂迹説に乗じてわが国の諸神と結び付け、特殊な信仰として展開された。特に平安
中期以後に権現の称号が盛んに使用されるようになり、神を某権現と呼ぶに至り、権現
信仰は盛んになった。代表的なものに、山王権現・熊野権現・伊豆山権現・箱根権現・三島
権現などがあり、就中徳川家康の霊を祀った東照権現は有名である。
 明治元年三月、神仏混淆の禁止により、権現を神号に使用することや、この種の信仰
は禁ぜられたが、「権現さま」とは「神さま」の謂いとして一部の民衆の中には未だ根
強く生きている。
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関連リンク 「松館天満宮三台山獅子大権現舞」概要
関連リンク [鹿角の郷の「碑文(由緒)」ウォッチング(鹿角市の文化財「権現舞」)]
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