YU10017 花輪南館ミナミダテの時鐘ジショウ 1口
 
鹿角市指定有形文化財(工芸)
平成2年3月26日指定
所在地 鹿角市花輪字中花輪80
所有者 長年寺
 
 この時鐘(釣鐘ツリガネ)は、もと長年寺の鐘楼ショウロウにあったもので、享保キョウホウ4年( 1719)に歌代六左衛門清房によって鋳造されたものである。鋳造にあたって、炉を長年 寺に設け、鋳型イガタに注ぎ込むときに町内の善男善女が多数集まり、金銀の簪カンザシ、指 輪などを喜捨キシャしたため、この鐘は特に良く鳴り響くと伝えられている。
 明治6年(1873)太陽暦採用により、当時の戸長大里寿は町民に時を告げるため、南 館に鐘楼を設け、長年寺の釣鐘をここに移して、住吉神社別当黒沢嘉門に時鐘を打たせ た。
 第二次世界大戦中の金属供出によって供出されたが、終戦後、大館(大館市)の倉庫 内で発見され、再び南館の時鐘として現在に至っている。(高さ120p、底部内径56p、 底部外径76.5p)

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