YU10006 柴田春光筆「十和田路」 1双
 
鹿角市指定有形文化財(絵画)
平成5年4月1日指定
所在地 鹿角市十和田毛馬内
所有者 個人
 
 柴田春光(1901〜1935)は、明治34年に毛馬内の製菓業の家に生まれた。幼い頃から 絵の天分に恵まれ、初め佐藤紫雲に師事した後、川崎小虎ショウコの門下生となり、春光と 号した。
 大正12年(1923)に中央美術展で入選した、毛馬内の実家の向かいの家並を描いた「 東北の或る町」を始め、郷里毛馬内の生活風俗を好んで描き、郷土の生活を限りない愛 情を持って詩情豊かに表現した作品を次々と中央の美術展に発表した。
 昭和8年(1933)の第14回帝国美術院美術展覧会(帝展)に入選したこの作品は、川 合カワイ玉堂ギョクドウから「三本木あたりか夫れとも毛馬内か。東北の街道筋を偲ぶ地方色 のよく表れた作品である。人物も自然に配合されて居てよい」との賞賛を受けた。春光、 生前最後の対策である。(屏風張り、絹地。絵寸法縦180p、横200p、屏風寸法縦185 p、横205p)

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