1901 神宮大麻
 
                        参考:神社本庁発行「神宮大麻」
 
                    神宮大麻・暦の頒布にたずさわる上での参
                   考となる事項をまとめさせていただきました。
                   この栞を手にされ、皆様の頒布奉仕が円滑に
                   進むことを願っております。   神社本庁
 
[神宮大麻ジングウタイマ]
・・・・・・ 大御神さまの御蔭をいただいて ・・・・・・
 
〈神宮とは〉
 伊勢の神宮は、天照皇大御神アマテラススメオオミカミさまをおまつりする皇大神宮コウタイジングウ(
内宮ナイクウ)と豊受大御神トヨウケオオミカミさまをおまつりする豊受大神宮トヨウケダイジングウ(外宮
ゲクウ)の両正宮を中心に、別宮ベツグウ・摂社セッシャ・末社マッシャ・所管社ショカンシャ合わせて百
二十五のお社からなり、皇室の御祖神ミオヤガミ、日本人の総氏神さまとして尊ばれ、広く
国民に親しまれています。
 天照皇大御神さまはこの日本を国生みされた、伊弉諾尊イザナギノミコト、伊弉冉尊イザナミノ
ミコトの最もうるわしい御子神ミコガミで、その御光はあまねく世界を照らし、万物の生成に
欠くことのできない太陽のように、最も素晴らしい御存在として敬われてきました。
 
 皇大神宮は第十一代垂仁スイニン天皇二十六年(西暦紀元前四年)に伊勢の五十鈴の川上
に、また豊受大神宮は第二十一代雄略ユウリャク天皇二十二年(西暦四七八年)に度会ワタライの
山田の地にそれぞれお鎮まりになったと伝えられています。
 皇大神宮の由緒は、天照皇大御神さまが皇孫スメミマ(大御神の御孫)である瓊瓊杵尊
ニニギノミコトをこの国にお降しになる(天孫降臨テンソンコウリン)にあたり、皇位と国家の永遠の
繁栄を祝って、八咫鏡ヤタノカガミと八坂瓊勾玉ヤサカニノマガタマと天叢雲剣アメノムラクモノツルギ(草薙剣
クサナギノツルギ) − 三種の神器 − を瓊瓊杵尊にお授けになり、皇室を中心とした国づく
りの基礎を定められたことに始まります。以来、八咫鏡は、大御神さまの御神勅(お言
葉)により、天照皇大御神の御霊代ミタマシロとして、歴代の天皇が皇居内でお側近くにおま
つりしてこられました。
 第十代崇神スジン天皇の御代、天皇はその御神威を畏み、神鏡(八咫鏡)を皇居内から
大和国の笠縫邑カサヌイノムラにお遷ウツしになられ、皇居内には神鏡を模した新たな御鏡をおま
つりしました。そして第十一代垂仁天皇の御代、皇女倭姫命ヤマトヒメノミコトは神鏡を奉じ、天
照皇大御神の永遠の宮地ミヤドコロを求めて国々を巡られ、現在の伊勢の地に宮地をお定め
になったと伝えられています。
 
 神宮では日々天皇陛下の大御心オオミココロのもと、皇室の平安と共に国家の繁栄や国民の
幸福を祈るおまつりが営まれています。中でも、その年の新穀を大御神さまに奉る十月
の神嘗祭カンナメサイ、六月・十二月の月次祭ツキナミサイは三節祭サンセツサイと言われ、特に大切なお
まつりです。また二十年に一度、神宮の御正殿をはじめ諸殿舎、及び御装束・神宝を新
しく作り替え、大御神さまにお遷りいただく式年遷宮が執り行われます。この遷宮祭は
千三百年の伝統があり、平成五年には第六十一回式年遷宮が執り行われました。
 
〈神宮大麻ジングウタイマとは〉
 神宮大麻の「大麻」とは、本来「おおぬさ」と読み、「ぬさ」とは、神々への捧げ物、
お祓いの際に用いられる木綿ユウ、麻などのことです。今日でも神社で使われるお祓いの
用具を「大麻オオヌサ」と言います。そこから、厳重なお祓いを経て授けられるお神札フダを
「大麻タイマ」と呼ぶようになったと言われています。
 平安時代の半ばには、多くの人々が神宮にお参りするようになり、平安時代の末期に
なると、神宮と全国の崇敬者との間を取り持つ、御師オンシと言われる人々が登場しまし
た。
 御師は神宮に奉仕する神職でありましたが、全国から多くの崇敬者の真心を受け入れ、
参宮の案内や自邸の神楽殿での神楽や祈祷を司ツカサドったのでした。さらに、全国津々浦
々に赴いて祈祷を行い、伊勢参宮へ人々を導き、神宮の御神徳を各地に広めていったの
です。このとき、崇敬者のために御師がお祓いし、祈祷をこめて頒布した「御祓大麻
オハライオオヌサ」が現在の神宮大麻の起源といわれます。これらの御師の活動により、江戸時
代後期の安永年間には、全国世帯の約九割が大麻を受けていたとの記録もあります。
 
 明治四年の神宮制度の改革を受けて、同五年より、神宮大麻は神宮から直接頒布され
ることになりました。これは、明治天皇の「朝夕に皇大御神の大前を慎み敬い拝むため
の大御璽オオミシルシとして神宮大麻を国民全戸に漏れおつることなく奉斎せしめよ」との大
御心のもとに、国民があまねく大御神さまの広大無辺の大御光をいただくための大麻頒
布制度の改革でありました。
 
 その後数度の変遷を経て、神宮大麻は、神宮神部署から各府県の神職会を通じて頒布
されるようになりました。昭和二十年の終戦により翌年、神宮をはじめ全国の神社は一
宗教法人となりました。そこで全国神社関係者の総意により、直ちに神宮を本宗と仰ぐ
神社本庁が設立されました。これに伴い、神社本庁は神宮司庁から神宮大麻・暦の頒布
を全面委託いただき、全国約八万の神社の神職・総代等によって、各家庭に頒布される
ようになったのです。
 
〈神宮暦とは〉
 神宮暦には、神宮大暦(大暦タイレキ)と神宮暦(小暦ショウレキ)があります。お神札を全国
各地に配布していた伊勢の御師が土産として持参したのが神宮暦の元となる「伊勢暦イセ
ゴヨミ」で、人々が一年の正確な周期を知る上で古くからこの暦は大変重宝がられました。
明治以後神宮より発行することとなり、今日もその伝統と文化的価値は連綿として引き
継がれ親しまれています。
 この神宮大暦は、科学的データを基礎として作られており、天体・気象の詳細な値を
始めとして、全国各地の神社の例祭日等も記載しており、その情報量は今日でも類をみ
ません。また神宮暦は、天体及び気象の身近な情報や新たな農事情報を加えたもので、
農林漁業関係者を始め近年では家庭菜園やガーデニング等にも広く活用されています。
 
〈お神札のまつり方〉
 神棚は明るく清らかなところで、目の高さよりは少し上におまつりします。お神札が
南か東に向くのが一般的ですが、間取りによってはおまつりするのにふさわしい明るい
清らかな場所であれば良いでしょう。
 神棚がない家庭では、タンスや書棚の上に白い紙を敷き、おまつりするのも良いでし
ょう。そしてなるべく早いうちに神棚におまつりしましょう。
 
△お供え
 神棚には、榊などの常緑樹をお飾りし、お米、お塩、お水などをお供えして拝礼しま
す。
 御神酒、季節の初物、お土産等は、その都度お供えし、感謝をこめてのちほど頂戴し
ます。
 
△お参りの作法
 神社の参拝作法と同様です。
 二拝(深くお辞儀を二回)
 二拍手(手を二回打つ)
 一拝(深くお辞儀を一回)
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