25c ゆり目(ゆり科・りゅうぜつらん科・ひがんばな科・やまのいも科・あやめ科)植物
 
オタフクギボウシ(お多福葱法師,ギボウシ属)
 わが国原産の多年草,山草として鉢植えにして主に葉を観賞,また庭の下草,ロック
 ガーデン用。葉は広楕円形で長柄があり,葉縁は白色,花は釣鐘状淡紫色で,高さ40
 p位の花茎に数花咲かせます。花期は7月。変種に覆輪のないミドリオタフクギボウ
 シがあります。
 
タマノカンザシ(玉簪花,ギボウシ属)
 中国原産マルバタマノカンザシの長葉変種(多年草)で,江戸時代中期に渡来。庭園
 の植込み,旧盆の切花用。高さ30〜50p,花は乳白色,高さ1m位の花茎に夕方穂状に
 咲きます。花期は晩夏。交配種にロイヤル・スタンダー,同じく江戸時代より栽培され
 る黄白色中斑葉のスジギボウシがあります。
 
トウギボウシ(唐葱法師,ギボウシ属)
 羽越地方から山陰に亘る日本海沿いの山地に自生する多年草で,ギボウシの中で最も
 よく栽培され,花壇や鉢植え,また若い葉柄は食用。高さ30〜50p,葉は広楕円形で
 横脈のために不規則な凹凸があり,花は乳白色ないし淡紅紫色,花茎に10〜30輪を密
 に咲かせます。花期は5〜6月。なお,オオバギボウシは本種によく似ていますが,
 花茎を葉束より高く抜き出し,花は白色で痩せています。また黄色覆輪葉のキフクリ
 ンオオバギボウシがあります。
 
トクダマ(ギボウシ属)
 わが国原産の多年草,観賞用として花壇,鉢植え用。高さ30p位,葉には長柄があり
 円形又は広楕円形,花は倒卵状の淡紫白色で総状に付けます。花期は6月下旬。フイ
 リ葉品種にアケボノトクダマ,キフクリントクダマなど,また庭園や花壇に向く近似
 種にイワギボウシ,ムラサキギボウシがあります。
 
オトメギボウシ(乙女葱法師,ギボウシ属)
 済州島原産の多年草(矮性種),観賞用として鉢植え,花壇。葉長10p位,花は淡紫
 色の漏斗形,高さ15p位の花茎に数輪開きます。ほかの小形種に,覆輪葉など著しい
 変異の見られるコバノギボウシがあります。
 
プロバンシアーリス(ヒアシンス)(ヒアシンス属)
 西南アジア原産の耐寒性春蒔き多年草で,明治中期に渡来。本種はフランスで改良さ
 れローマンヒヤシンスと呼ばれます。花は淡青紫色で筒の基部が膨れ,花蓋片は舌状
 で小輪,花数も少なく花付きも粗い。
 
マリー(ヒアシンス)(ヒアシンス属)
 西南アジア原産の多年草で,一般にダッチ・ヒアシンスと呼ぶものの一園芸品種(晩生
 )。主に鉢植え。高さ25〜35p,葉は線状披針形,濃暗青色の花を総状花序に付け大
 花穂となります。花期は春。近似種に淡青色大輪早生種スコッテルがあります。
 
シティ・オブ・ハーレム(ヒアシンス)(ヒアシンス属)
 西南アジア原産の多年草で,一般にダッチ・ヒアシンスと呼ぶものの一園芸品種。主に
 花壇。花は淡黄色で,花穂は長く20p位。近似種に濃黄色晩生のイエロー・ハンマーが
 あります。
 
アンネ・マリー(ヒアシンス)(ヒアシンス属)
 西南アジア原産の多年草で,一般にダッチ・ヒアシンスと呼ぶものの一園芸品種。鉢植
 え,花壇,切花,また水栽培。花は軟桃色で,高さ20〜40pの花茎の総状花序に開き
 ます。花期は早春。近似種に濃桃色中生種マルコニーがあります。
 
ホリホック(ヒアシンス)(ヒアシンス属)
 西南アジア原産の多年草で,一般にダッチ・ヒアシンスと呼ぶものの一園芸品種(矮性
 晩生種)。花壇やプランター植え。高さ15〜25p,花は濃赤色八重咲きで,花房の大
 きいものを付けます。花期は春。ほかに赤色系のものに紅赤色早生種アムステルダム,
 輝赤色中生促成種ラビクターがあります。
 
リンノーセンス(ヒアシンス)(ヒアシンス属)
 西南アジア原産の多年草で,一般にダッチ・ヒアシンスと呼ぶものの一園芸品種。花
 壇,鉢植え,水栽培。花は純白色で大輪,大花穂を形成します。
 
ハナニラ(花韮,西洋甘菜セイヨウアマナとも,ハナニラ(イフェイオン)属)
 アルゼンチン,ペルー,ウルグアイ原産の多年草で,明治中期に渡来。花壇,庭木の
 下草,ロックガーデン用。全草にネギのような臭気があり,花は帯青紫色の白色で外
 面は常緑色,花径3〜4p,高さ10〜20pの花茎に開きます。花期は3〜4月。
 
ヒメトリトマ(シャグマユリ属)
 南アフリカ原産の多年草,花壇用。葉は線状で葉質は硬い,花は長さ2p位の円筒状,
 下部に咲く花は黄色で上部の花は帯赤色,長さ12〜18pの穂状花序に花を緩やかに下
 垂して咲かせます。花期は初夏。
 
クニフォフィア・ウバリア(シャグマユリ属)
 南アフリカ・ケープ地方に広く分布する多年草で,明治中期に渡来。花壇,切花用。花
 は橙紅色で下方の花は黄色,高さ1m以上の花茎に長さ15〜25pの花を穂状に咲かせま
 す。花期は6〜10月。交雑種も多数あります。
 
ラケナリア・オーレア(ラケナリア属)
 南アフリカ・ケープ地方原産の多年草で,昭和10年に渡来。鉢植え,切花,花壇用。葉
 は3枚で蛇紋状の濃紫斑点があり,花は黄金色で長さ3p,高さ15〜20pで紫色の斑
 点のある花茎に総状に咲きます。花期は3〜4月。
 
ラケナリア・ペンジュラ(ラケナリア属)
 南アフリカ・ケープ地方原産の多年草で,昭和初期に渡来。鉢植え,切花,花壇用。葉
 は2枚を対生,花は大きく朱赤色で先端から緑紫色の内弁が覗き,長さ25〜30pの花
 茎に下垂して穂状に咲きます。
 
ラケナリア・ムタビリス(ラケナリア属)
 南アフリカ・ケープ地方原産の多年草で,昭和初期に渡来。鉢植え,切花,花壇用。葉
 は2枚を対生して光沢,花は小輪で蕾のときは空青色や緑黄色,後灰緑色や褐紫色に
 変わり,10〜15pの花茎に多数付きます。花期は1〜2月。
 
ラケナリア・トリカラー(ラケナリア属)
 南アフリカ・ケープ地方に野生する多年草で,昭和初期に渡来。主に鉢植え用。葉は鮮
 緑色に屡々紫から暗緑色の斑点が入り,花は2.5p位の筒状で基部は赤,中心黄緑,外
 花被の先は緑色がかり,長さ23〜30pで褐紫色の斑点のある花茎に多数下垂します。
 花期は3〜4月。
 
ラケナリア・パーソニー(ラケナリア属)
 南アフリカ原産の多年草(交配種),花壇,鉢植え,切花用。草丈35〜40p,葉は披
 針形,茎,葉は緑色地に紫紅色斑入り,花は橙黄色で縁に紫紅色覆輪の入る6弁管状
 花で,総状花序に下垂します。花期は3月頃。
 
レデボーリア・ソシアリス(レデボーリア属)
 南アフリカ原産の多年草,小形の観葉植物として鉢植え。葉の表面は帯灰色地に濃緑
 色の不規則な斑紋入り,裏面は紫紅色,花は帯緑色で白色に縁取られた小花,赤紫色
 の花茎の総状花序に20花位付けます。
 
リュウココリネ・イキシオイデス(チリーニラとも,リュウココリネ属)
 チリ原産の球根植物(多年草),温室などで鉢植え。花は青色で径4.5p,高さ30p位
 の花茎に咲きます。花期は4〜5月。

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