17 せり目(うこぎ科・せり科・みずき科・だびでぃあ科)植物
参考:北隆館発行「原色園芸植物大圖鑑」
〈せり目(うこぎ科)〉
ウド(独活,タラノキ属)
東洋の原産で,わが国各地に広く自生する多年草。古くから山菜として利用,300年位
前より軟化栽培が始まりました。花は9月に開花。品種に寒ウドと春ウドがあります。
ディジゴテーカ・エレガンティシマ(ディジゴテーカ属)
ポリネシア群島のニューヘブリデス諸島原産の常緑小高木(園芸界では「アラリア」
と誤称されています)で,昭和30年頃渡来。観葉植物として幼植物を鉢植え。自生地
での高さ8~10m,茎と葉に乳白色の斑点があります。
ヤツデ(八手,テングノハウチワとも,ヤツデ属)
わが国原産の常緑低木で,庭木,鉢植え,葉を生花材料。高さ2.5m位,葉は長柄のあ
る大きな掌状葉で7~9裂し,花色は白色,花は枝端葉芯より散形花序の集まった大
形の円錐花序に多数開きます。花期は12~2月。果実は球形の液果で5月頃黒熟しま
す。園芸品種にはフクリンヤツデ,シロブチヤツデなどがあります。
ファツヘデラ・リゼイ(ハトスヘデラとも,ファツヘデラ属)
ヤツデの実生園芸品種Moseriとアイリッシュアイビーとの交配種(半蔓性常緑低木)
で,フランスにおいて育成されたと云われます。観葉植物として鉢植え,庭木,生花
用。高さ1.5~2m,葉は径12~16㎝,革質で光沢があり,花は黄緑色。花期は11月頃。
カナリーキヅタ(青阿亀蔦アオオカメヅタとも,キヅタ属)
カナリー諸島,マディラ諸島,北アフリカ原産の蔓性常緑低木,観葉植物として鉢植
え,ヘゴ仕立て,吊鉢など。葉は長さ15~25㎝,幅は10~15㎝,全縁で淡緑色,革質。
花は緑白色で総状又は円錐花序に開き,星状毛を布き,液果は黒色。花期は秋。
グレイシャー(ヘデラ)(キヅタ属)
セイヨウキヅタの代表的品種(小葉種)。原種の原産地は欧州,北アフリカ,西アジ
アで常緑低木,明治末期に渡来。観葉植物として鉢植え,ヘゴ仕立て,吊鉢,ロック
ガーデン,塀,庭木など。高さ10~20m,葉は濃緑地に黄白色の覆輪と斑が入ります。
花は小さい緑色で散房花序に付きます。花期は10月。
ゴールドハート(ヘデラ)(キヅタ属)
セイヨウキヅタの珍しい小形の品種。原種の原産地は欧州,北アフリカ,西アジアで
常緑低木,昭和20年代に渡来。鉢植え,ヘゴ仕立て,吊鉢など。高さ10~20m,葉は濃
緑色,中心に純黄色の変形心臓形斑が入ります。
シャムロック(ヘデラ)(キヅタ属)
セイヨウキヅタの矮性品種。原種の原産地は欧州,北アフリカ,西アジアで常緑低木。
観葉植物として鉢植え,吊鉢,庭木。葉は3裂しエビス葉,花は白色小花。開花は10
月頃。
セイヨウキヅタ(西洋木蔦,イングリッシュ・アイビーとも,キヅタ属)
欧州,カナリー諸島,北アフリカ,アジア原産の藤本,明治末年に渡来。葉は10㎝位
で3~5裂し,花は帯緑色。開花は10月。近似種にコルシカキヅタがあります。
ポリスキアス(アラリア,台湾紅葉タイワンモミジとも,タイワンモミジ(ポリスキアス)属)
ポリネシア原産の常緑低木で,明治末年に渡来。観葉植物として鉢植え。樹高4.5~6
m,芳香があります。園芸品種にクリスパがあります。
マルギナータ(フクリンアラリアとも,タイワンモミジ(ポリスキアス)属)
ニューカレドニア原産の常緑小高木(アラリアは旧属名)で,明治末期に渡来。斑入
り観葉植物として鉢植え(矮性のもの)。高さ2m位,葉に白色の覆輪と斑点がありま
す。
プシュードパナクス・クラシフォリウス(アラリアとも,プシュードパナクス属)
ニュージーランド原産の熱帯性常緑低木,観葉植物として温室内栽培。高さ7~12m,
葉は鋸状で長さ30~90㎝,雌雄異株。
シェフレラ・アクティノフィラ(フカノキ(シェフレア)属)
オーストラリア,ニューギニア,ジャワ原産の常緑高木で,昭和30年頃渡来。観葉植
物として室内鉢植え,温室内地植え。葉は光沢のある掌状複葉,小葉の長さ20~30㎝,
花穂100㎝位,花弁の色が緑黄→薄桃→濃赤色に変化します。
ホンコンカポック(フカノキ(シェフレア)属)
原産地は台湾,中国南部と思われます。観葉植物用。近似種にフイリホンコンカポッ
ク,グランディー,タカオなどがあります。
サンデリー(トレベシア属)
インド北部,中国南西部の湿潤な森林地帯に原産する常緑小高木,第二次大戦後渡来。
観葉植物として室内鉢植え。高さ6mに達します。
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