13b くろうめもどき目(くろうめもどき科・ぶどう科)・あおい目(しなのき科・あおい
  科・ぱんや科・あおぎり科)植物
 
ヤエザキムクゲ(八重咲き木槿,ハチス,キハチスとも,フヨウ(ハイビスカス)属)
 中国,東南アジア原産の落葉低木で,山口,和歌山,静岡県に自生品種があります。
 庭木,鉢物用,また製紙原料,薬用。高さ2〜4m,花期は7〜9月,花径7.5〜10p,
 花は八重咲き,花色は白,桃,赤色のはなを葉腋に単生。品種には白乱れ,バナー,
 紫玉などがあります。
 
ブルー・バード(フヨウ(ハイビスカス)属)
 中国,東南アジア原産の落葉低木で,公園樹,生垣,鉢植え,生花材料用。高さ3〜
 4m,花期は7〜10月,花径6〜10p,花は一重の淡紫色で中心が紅色。近似種にメイ
 ロビンソン(一重の赤),リトルトミーがあり,これら3種とも矮性品種。
 
ハナアオイ(花葵,ハナアオイ(ラバテラ)属)
 地中海沿岸,北アフリカ・シリア原産の一年草で,明治20年には渡来。庭植え,鉢植
 え。高さ0.9〜1.8m,開花は夏〜秋,花は明るい桃色や白色で,花径10p,1花は数日
 開きます。
 
パウォニア・インターメディア・ケルメシス(パウォニア(ヤノネボンテンカ)属)
 ブラジル原産のP.intermediaの変種(矮性種)で,温室内で鉢栽培。四季咲き性,小
 包は真紅,花弁は濃紫色で雄蘂を巻き,花柱は突出する珍奇な花形。
 
シダルセア・マルウェフローラ(キンゴジカモドキ属)
 米国カリフォルニア原産の多年草で,主に花壇植えにして観賞。草丈30〜150p,花期
 は6〜7月,花径6p位の桃色の花を,頂生する穂状の総状花序に付けます。
 
〈ぱんやのき科〉
 
ドリアン(ドリアン属)
 東インド,マレーシア原産で,果物の王と称される24m余りに達する常緑高木,明治初
 期に渡来。果実を食用。花は大輪の鐘形完全花,果実は20〜30pの楕円体で5〜6室
 に分かれ,それぞれに1〜数個の種子が入ります。果実表面には硬い刺が並びます。
 果実には独特の臭気があります。
 
〈あおぎり科〉
 
フレモントデンドロン・カリフォルニカム(フレモントデンドロン属)
 北米,メキシコ原産の常緑低木で,高さは原産地では5〜7m,温室内鉢植えでは2〜
 3m。英国では壁面装飾用。花期は晩春〜初夏,花弁のように見えるのは萼で濃黄色,
 花径5〜7p,雌蘂の柱頭は尖ります。近似種のF.mexicanumは葉が5裂で花径8〜10
 p,交配種のカリフォルニアグローリーは特に多花性。
 
カカオ(カカオノキとも,テオブロマ属)
 南米原産の高さ3〜7mに達する常緑小高木で,大正中頃に渡来。花は黄色で幹又は大
 枝から直接に多数生じ,殆ど周年開きます。果実は長さ30p位の楕円状卵形で,果肉
 に含まれた豆を持ち,この豆からココア,チョコレートなどを製造します。
 
ピンポンノキ(ステルキュリア(ヨウシュアオギリ)属)
 中国南部原産の高木で,温室観葉植物として栽培,また種子を煮食,焼食。高さ15〜
 17m,開花は5月下旬,芳香性のある淡紅色小花を70〜80輪円錐花序に付けて下垂しま
 す。果実は卵形のさく果で7〜8月頃朱紅色に熟し,開裂して黒褐色で光沢のある種
 子を現します。

[次へ進む] [バック]