09b けし目(けし科・ふうちょうそう科・あぶらな科)・さらせにあ目(もうせんごけ
科・うつぼかずら科・さらせにあ科)植物
ワサビ(山葵,ワサビ属)
わが国原産の多年草で,根茎を香辛料,調味料とします。根茎は円柱状で径2.5~3
㎝位に肥厚,高さ30㎝位,花期は3~5月,白色4弁花を付けます。
レッド・フラッシュ(イベリス)(イベリス属)
米国,中欧,南欧原産の二年草で,明治初期に渡来したアラマキ系キャンディタフト
(マガリバナ)の一園芸品種。花壇,切花用。茎の高さ20~30㎝,花期は4~6月中
旬又は6~7月,散房花序に緋紅色の花を密に付けます。同系品種に純白色の花を密
に咲かせるアイスベルグがあります。
フェアリー・ミックス(イベリス)(イベリス属)
スペイン,イタリア原産の一年草で,明治初期に渡来したウンベラータ系キャンディ
タフトの一園芸品種。花壇によく栽培。高さ20㎝の極矮性品種。春又は夏に傘状の大
きな散房花序に緋紅色,桃色,淡桃白色の花を密に付けます。
コショウソウ(胡椒草,ガーデンクレスとも,コショウソウ属)
イラン原産の一年草で,野菜として栽培される葉をサラダに用いるほか,種子を香辛
料にします。高さ30~60㎝,花期は5~6月,総状花序に白色4弁小花を多数開き,
花後長楕円状卵形の軍配形果実を着けます。
ロージ・オ・ディ(アリッサム)(ロブラリア属)
地中海沿岸原産の秋蒔き一年草で,花壇,ロックガーデン用。草丈15㎝位,4月頃に
可憐な濃桃色の4弁花を開きます。近似種に白色花のカーペット・オブ・スノーや,紫
色花のロイヤルカーペットがあります。
ゴウダソウ(合田草,銀扇草ギンセンソウとも,ゴウダソウ(ルナリア)属)
欧州南部イタリアなどの原産で耐寒性の強い二年草,明治初年に渡来。花壇や鉢植え,
また開花後の莢をドライフラワーに。高さ30~90㎝,花期は5月,花は紫色又は白色
で芳香があります。
サガミベニ(ストック)(相模紅,アラセイトウ(マッシオラ)属)
南欧原産の秋蒔き一年草で,1668に渡来したストックの極早生系園芸品種の一つ。花
壇,鉢物,切花用。草丈80~100㎝,花期は3~5月,花は弁質の厚い緋紅色巨大輪で
大きな花穂となります。
ハツザクラ(ストック)(初桜,アラセイトウ(マッシオラ)属)
南欧原産の秋蒔き一年生で,1668年に渡来したストックの早生系園芸品種。切花,花
壇,鉢物用。高さ80㎝位,冬から春にかけて美しい淡桃色の花を付けます。
アキノムラサキ(ストック)(秋の紫,アラセイトウ(マッシオラ)属)
南欧原産の秋蒔き一年生で,1668年に渡来したストックの極早生系園芸品種。切花,
花壇,鉢物用。高さ80㎝位,冬から春にかけて総状花序に鮮紫色の花を付けます。
センショウノユキ(ストック)(先勝の雪,アラセイトウ(マッシオラ)属)
南欧原産の秋蒔き一年生で,1668年に渡来したストックの極早生系園芸品種。切花,
花壇,鉢物用。高さ60~80㎝,冬から春にかけて純白大輪の花を頂生する総状花序に
付けます。
オオアラセイトウ(紫花菜ムラサキハナナ,諸葛菜ショカッサイとも,オオアラセイトウ属)
中国原産の一年草で,昭和10年頃には花壇用として既に作られていました。高さ60㎝,
全株無毛で,葉は無柄。花期は4~5月,総状花序に藤色の4弁花を粗く付けます。
近縁のハナダイコンは花はよく似ていますが有毛で,葉は有柄。
ダイコン(大根,ダイコン属)
欧州原産と云われる一,二年草で,奈良時代(720年頃)に渡来,古くより根菜として
栽培され,多肉根及び葉を食用とします。花茎は高さ6~90㎝,花期は4~5月,総状
花序に白色ないし淡紅紫色の4弁花を付けます。
カイワレダイコン(穎割大根,ダイコン属)
野菜として栽培されるダイコンを発芽させて最初に出た小葉,即ち穎割カイワレの段階で
収穫して食用にします。
アカマルハツカダイコン(赤丸廿日大根,ラディッシュとも,ダイコン属)
欧州原産の二年草で,明治初期に渡来した,野菜として栽培される極早生のダイコン。
外皮は紅色。多肉根は球形で直径2~2.5㎝。近似品種に紡錘形の紅白廿日大根コウハクハツ
カダイコンや雪小町廿日大根ユキコマチハツカダイコンがあります。
クレソン(ウォタークレス,和蘭芥子オランダガラシ,水芥子ミズガラシとも,イヌガラシ属)
欧州中部地帯原産の水生又は湿地性の多年草で,明治3~4年頃渡来。葉菜として栽
培。全株無毛,葉には特有の香りと辛味があり生食します。4~9月に白色の小花(
長さ6㎜)を分岐上に付けます。
〈もうせんごけ科〉
ハエジゴク(蝿地獄,ハエトリグサとも,ハエトリグサ属)
米国ノースカロライナ州,サウスカロライナの湿地原産の1属1種の多年草で食虫植
物,第二次大戦前に渡来。地上を這い花茎の高さ15~30㎝,花期は5~6月,白色花
を一度に4~10花付けます。
ドロソフィルム・ルシタニカム(ドロソフィルム属)
スペイン南西部,ポルトガル,モロッコ北部原産の食虫植物で,大正末年に渡来。鉢
植え用。高さ20㎝位,葉にある腺は紫色で日が当たると蜂蜜にような香りを放ちます。
花径3.7㎝,鮮黄色で梅花状,散房花序をなします。
〈うつぼかずら科〉
ネペンテス・ラフレシアーナ(ウツボカズラ属)
東南アジア原産のウツボカズラの代表種で,明治35年シンガポールより輸入されまし
た。温室観賞用の蔓性食虫植物として栽培されます。花は花弁がなく肉質で総状花序
に付けます。
〈さらせにあ科〉
ヘリアンフォラ・ヌタンス(キツネノメシガイソウとも,ヘリアンフォラ属)
ベネズエラのロライマ山原産(海抜2600~2700m)の多年草食虫植物。花弁は白色。
ダーリングトニア・カリフォルニカ(コブラプラントとも,ダーリングトニア属)
米国カリフォルニア原産(標高600~2700mの湿地)の食虫植物で,昭和初期に渡来。
花茎は25~30㎝,頂端に帯黄色か赤褐色で赤い条斑のある五弁花を付けます。
サラセニア・フラバ(キバナヘイシソウとも,サラセニア属)
北米原産の多年草で明治末期に渡来。観賞用として鉢植えされる食虫植物。花期は5
~6月,花径6~9㎝の黄色花を開き強香を放ちます。
サラセニア・プルプレア(ムラサキヘイシソウとも,サラセニア属)
北米原産の多年草で明治中頃に渡来。観賞用として鉢植えされる食虫植物。花期は5
~6月,花径4~5㎝の栗色又は帯緑紫色の花を開きます。
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