0202a植物の科名いろいろ [カ]~[コ]
[ク]
クスノキ科 双子葉植物離弁花類
常緑或いは落葉の高木又は低木、稀に蔓性で無葉の寄生植物がある。植物体に芳香が
ある。花は両性又は雌雄異株。花は小形で花被片は6又は4個、3数性の雄蘂があり、
葯は2~4室で弁開する。子房は上位で1卵子があり、果実は石果様で種子に胚乳が
ない。クスノキ・ニッケイ・ゲッケイジュなどは薬用や香味料となり、アボガドは独特
の風味があり、熱帯果物として生食される。熱帯から暖帯に分布し、約40属1200種が
ある。
クマツヅラ科 双子葉植物合弁花類
草本、低木又は高木。葉は対生又は輪生し、単葉又は複葉で、托葉はない。花序は多
くは2枝集散花序になる。花は両性で左右相称或いは放射相称をなす。花被は普通5
数性。萼は5裂して宿存し、花冠は高坏タカツキ形又は鐘形で先は2唇形になる。雄蘂は
4個で2個は長い。子房上位で2心皮からなる。世界に約98属2600種、わが国には7
属14種がある。
クルミ科 双子葉植物離弁花類
高木稀に低木。葉は互生し、羽状複葉をなす。雌雄同株。花序は穂状、果実は核果、
堅果又は翼果である。北半球の温帯に6属約50種あり、わが国にはクルミ属1種、サ
ワグルミ属1種、ノグルミ属1種がある。サワグルミの果穂は20~30㎝に伸び、果実
には2枚の羽根がある。ノグルミの果穂は球果状で堅い披針形の包ホウを密生する。北
アメリカ産のペカンの果実は球形で殻は割りやすく食用にされる。またヒッコリーは
スキー材によい。
クロウメモドキ科 双子葉植物離弁花類
落葉又は常緑の木本植物。よく棘トゲがあり、葉に小さい托葉がある。花は小さく両性
又は単性、果実は核果又は翼果。世界に約45種550種がある。わが国にはクマヤナギ
属、ヨコグラノキ属、ケンポナシ属、ハマナツメ属、ネコノチチ属、クロウメモドキ
属、クロイゲ属、ナツメ属など約18種がある。
クロタキカズラ科 双子葉植物離弁花類
高木又は低木、葉は単葉で多くは互生する。花は両性又は単性で、放射整正、萼は4
~5裂し、花弁は4~5個、離生又は元が合着する。雄蘂は花弁と同数で互生する。
核果は1種子がある。世界に約38属200種がある。
クワ科 双子葉植物離弁花類
多くは木本、稀に草本。屡々乳液を含む。葉は互生又は対生する。雌雄異株又は同株。
花は穂状、頭状花序をなし、或いは肉質壷状の花托に着く。雄花の花被は2~4、稀
に6裂し、雄蘂は花被と同数あり、花糸は直立又は蕾のときに内曲する。雌花の花被
は4裂し、雌蘂は子房上位又は下位である。果実は小形、痩果又は小粒果、屡々集合
果を作る。熱帯に多く、世界に約60属1000種、わが国に6属17種を自生する。クワ科
からアサ属とカラハナソウ属とを分けてアサ科を立てることがある。アサ科は草本で
葉は対生、一部互生し、托葉は宿存性である。
[詳細探訪(神聖な樹木「桑」)]
[ケ]
ケシ科 双子葉植物離弁花類
草本。ときに有色の汁を含む。葉は互生し、托葉はない。花は両性で、放射相称又は
左右相称をなす。萼片は2~4個で離生し、早落する。花弁は4~12個、雄蘂は4~
6又は多数ある。子房は上位、果実は朔(草冠+朔)果、裂開又は孔開し、稀に裂開
しない。種子にはときに仮種皮がある。世界に約30属500種を産し、北半球の温帯に多
い。わが国に6属20種を産する。
ケシ科からコマクサ属、キケマン属などを分けてエンゴサク科を立てることがある。
花は上下に相称、萼片は微小、外側の花弁に距又は包がある。雄蘂は少数、果実は角
果で、1,2個又は多数の種子がある。
[コ]
コショウ科 双子葉植物離弁花類
多年草又は蔓性の低木。葉は互生し、稀に対生又は輪生する。雌雄異株又は同株。穂
状花序を生じ、花は小形で萼や花弁がない。植物全体に油細胞又は樹脂道が散在する。
熱帯や亜熱帯に約400種、わが国に2種を産する。インド原産のコショウの果実は香辛
料、薬用として利用し、ポリネシア原産のカバの根から麻酔性のある飲料を作る。
ゴマ科 双子葉植物合弁花類
一年草又は多年草。葉は対生又は互生し、単葉で托葉はない。花は両性で左右相称。
萼は4,5裂し、基部は癒合する。花冠は普通は広い筒形で5裂し、ときに2唇形に
なる。雄蘂は4個で花冠に付き、うち2個は長い。子房は上位又は下位で、2心皮2
室からなる。果実は朔(草冠+朔)果又は堅果で、棘があり、種子に胚乳がある。世
界に16属50種を産し、広く栽培されるゴマはインド原産である。わが国にはヒシモド
キ属1種が自生するだけである。
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