13c　野菜「山菜野草」
　
◎シオデ　ﾋﾃﾞｺ･ｿﾃﾞｺとも
　ユリ科　原産地：日本，朝鮮半島，台湾からフィリピン
　プロフィール：シオデは，地中からすっと真っ直ぐ伸びた様子や，味や舌触りまでア
スパラガスに似ていることから，山菜のアスパラガスとも呼ばれています。北海道〜九
州までの標高1600m位までの畑の土手や原野，林下の明るい処を好んで生えます。田植え
の頃にﾎﾟﾂﾘﾎﾟﾂﾘ芽を出し，群生はしません。
　秋田の民謡「ひでこ節」は，このシオデ摘みの様子を歌ったものです。
　新芽の先の20〜30�pの部分や，分かれた枝の柔らかい部分を摘み取ります。巻き髭が
あり，蔓状になって他の植物に絡み付きながら生長して行きます。夏には茎の先にクリ
ーム色の可愛い花が，線香花火のように咲きます。
　
　△食べ方と効能
　シオデは，アスパラガスに似た風味を持ちます。癖ｸｾのない味ですので，凝った味付
けにするより，茹でたてをマヨネーズやドレッシングで食べますと美味しい。たっぷり
の湯で茹でるのがポイントで，そのままお浸しにしても美味しい。その他炒め物や揚げ
物にしても美味しく戴けます。
　
◎ヨブスマソウ　ﾎﾞｳﾅ･ﾎﾝﾅとも
　キク科　原産地：日本（関東地方以北），サハリン，朝鮮半島
　プロフィール：ヨブスマにはムササビの意味があり，三角形をした葉の様子が，翼を
広げたムササビにように見えます。葉は光沢がなく，縁には細かに鋸歯があり，草丈は
２m位です。シラカバやマツの林の中など，落ち葉で厚く覆われた肥沃な処に群生しま
す。モミジガサと同じ仲間なので，生える場所も概ね同じです。
　遅い春，４〜５月の残雪が解ける頃が旬です。高さが20�p位までの新芽を摘み取りま
す。中空になっている茎を根元からﾎﾟｷｯと折り取ります。
　
　△食べ方と効能
　ヨブスマソウは，その独特の癖ｸｾのある香りが魅力の山菜です。
　たっぷりの湯で茹で，水に晒してお浸し，和え物，汁の具や天麩羅など様々な料理に
利用されます。保存は，塩漬けします。

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