53 新芽野菜
「かいわれブロッコリー」や「かいわれ大根」などの新芽野菜(スプラウト)は、ご家
庭でも簡単に栽培出来ます。
△新芽野菜(スプラウト)とは
新芽野菜(スプラウト)とは、少量の摂取で、より多くの有効成分を取り込むことが
出来る野菜です。スプラウトとは、新芽や発芽すると云った意味を持ち、新芽野菜の総
称として使われています。
最近、スーパーなどで「かいわれ大根」や「かいわれブロッコリー」「アルファルフ
ァー」「大豆」「グリーンマッペ」「ひまわり」など様々な種類のスプラウトが売られ
ています。
植物は、新芽が芽吹いたときに最も強い成長力を持ち、芽に含まれるビタミンやミネ
ラルが最大値になります。 即ち、スプラウトには、多くの栄養素(ビタミンC、ビタミ
ンB1、B2、βーカロテン、ミネラルなど)が凝縮されているのです。
「もやし」も豆類のスプラウトで、中国では五千年前から既に栽培されており、当時
より新芽が健康に良いとされていました。また、日本で代表的なスプラウト「かいわれ
大根」も、歴史は古く平安貴族などが食していた高級食材だったそうです。
また、最近になり「ブロッコリーの新芽にはガン予防効果がある」「発芽三日目頃の
新芽にはガンを抑制するサルフォラフェンと云う酵素が通常の二〇〜五〇倍も含有され
ている」と云う主旨の論文が発表され、スプラウト効果が改めて注目されています。
春に出回るいろいろな山菜やアスパラガス、筍(たけのこ)なども、新芽野菜(スプ
ラウト)です。旬のうちに、採り立ての新芽野菜を美味しく戴きましょう。
△かいわれ系スプラウトの育て方
かいわれ系には、かいわれブロッコリー・かいわれ大根・ロケットサラダ(ルッコラ)・
レッドキャベツ・マスタード(からし菜)・そば・クレス・ひまわりなどがあります。
@器の底にスポンジ等を敷き、湿る程度に水を入れる。
Aその上に、種が重ならないようにギッシリ播く。
B暗い場所に置き、発芽するまでは、種がしっとり濡れるまで霧吹きなどで水を掛ける。
C根が張ってきたら、容器に直接水を注ぎ、毎日取り替える。
ここまで、五〜七日程度。
D五〜六cm程に伸びてきたら、日当たりのよい窓際において日光を当て緑化させる(一
〜二日間)。そうすると栄養価もアップする。
E以上、一週間程度で食べられる。
△もやし系スプラウトの育て方
もやし系には、白ごま・アルファルファー(マメ科の牧草)・グリーンマッペ(緑豆
リョクトウ)・大豆などがあります。
@種を一昼夜水につける(この時、かき混ぜて浮いてくる種は取り除いて下さい)。
A種をザルにあげて水をよく切り、広口の瓶に入れる。
※種が発芽すると、体積が一〇倍近くにもなるので、種の量に注意して下さい。
B瓶の口に通気性のあるガーゼなどを被せ、ヒモ等で止める。
C栽培中は、ダンボールの中などへ入れて遮光する。但し、温度は一定(適温二五〜三〇
度)に保ち、密閉はしないで下さい。
D一日に三〜四回、水を入れ優しく振り洗いし、水を切る。
E一週間程度で食べられる。
△新芽用の種子を
農業用の野菜種子は、殺虫殺菌などの薬剤処理をしているので、人体に悪影響を及ぼ
す恐れがあります。種子は、新芽専用として販売している種子を買い求めて下さい。
[5541]野菜の全て[花図鑑 − 野菜]
[次へ進む] [バック]