05b レッドデータアニマル〈日本絶滅危機動物1〉
アマミヤマシギ チドリ目シギ科 日本固有種
奄美諸島,沖縄本島,慶良間諸島などの常緑広葉樹林に生息します。林縁の柔らかい
腐葉土に嘴を差し込んで採餌します。
カラフトアオアシシギ チドリ目シギ科
世界的にも珍しいシギで,サハリン島南部の湿原で繁殖していることが報告されてい
ます。東南アジアで越冬するため,日本では春秋の渡りの時期に少数通過します。海
岸や河口の干潟又は海岸に近い水溜まりで休息し,無脊椎動物や小魚を採餌します。
ヘラシギ チドリ目シギ科
極東シベリアの北部沿岸地方で繁殖し,東南アジアの沿岸で越冬します。日本では春
秋の渡りの時期に通過しますが,個体数は少ないです。沼や湿地に休息し,小型の甲
殻類などを採餌します。
シベリアオオハシシギ チドリ目シギ科
アジア大陸中央部で繁殖し,日本では春秋の渡りの時期に稀に通過します。河口や入
江の干潟や,海に近い湖などの湿地に飛来し,真っ直ぐな長い嘴を泥の中に差し込ん
で,水生小動物を捕食します。
コシャクシギ チドリ目シギ科
アジア北部の湿原や湿地,ときにはツンドラ地帯で繁殖し,オーストラリアやニュー
ギニアの沿岸地方の草原で越冬します。日本では春秋の渡りの時期に少数が通過しま
す。海岸近くの背の低い草地や,乾燥した水田や畑に飛来します。
チシマシギ チドリ目シギ科
アラスカ西北部からアリューシャン列島やシベリア東北部で繁殖しますが,あまり南
下しません。日本での越冬は海岸の岩場を好み,干潮時に水際で岩についている虫な
どを採餌します。
オオジシギ チドリ目シギ科 日本固有種
サハリン南部から日本の北海道及び本州中部以北で繁殖し,冬期は南半球で越冬しま
す。日本では各地の水田や湿地に飛来します。本州では高原,北海道では草原・牧場
・湿原などで繁殖します。
アカアシシギ チドリ目シギ科
ユーラシア大陸の温帯に広く分布する種アカアシシギのアジアの亜種で,日本では北
海道東部の湿原で繁殖します。冬期は南下し,渡りの時期には海岸や湖などの干拓地
の水溜まりや水田などに飛来します。沖縄でも越冬するらしいです。
シジュウカラガン カモ目カモ科
カナダガンの1亜種で,アリューシャン列島で繁殖し,米西海岸で越冬します。日本
には八郎潟や伊豆沼などに少数飛来します、
サカツラガン カモ目カモ科
シベリア東南部や中国東北地方で繁殖します。北海道・本州北部・九州や朝鮮半島に
飛来し,広い水田や干潟,湖沼などで越冬します。
ツクシガモ カモ目カモ科
ヨーロッパから中国東北地方にかけてのユーラシア大陸温帯で繁殖します。日本へは
九州の有明海などに渡来して越冬し,甲殻類や貝類を食べます。
カンムリカイツブリ カイツブリ目カイツブリ科
種カンムリカイツブリのユーラシア大陸の亜種で,温帯に広く分布します。冬期には
日本各地の湖沼や内潟,河口に渡来して繁殖します。岸近くの浅いところで,潜水し
て魚や水生小動物を捕食します。
シマフクロウ フクロウ目フクロウ科 日本固有亜種 国指定天然記念物
種シマフクロウの北海道・サハリン・千島列島の亜種で,北海道などに生息,魚類を
主食とし,両生類や鳥類,小型哺乳類も稀に捕食します。
キンメフクロウ フクロウ目フクロウ科
種キンメフクロウの亜種で,東部シベリア・ウスリー・サハリン・中国東北部などに
分布します。北海道に生息し,林床にひそむネズミ類やトガリネズミ類を主に捕食し
ます。
リュウキュウオオコノハズク フクロウ目フクロウ科 日本固有亜種
オオコノハズクの亜種で,沖縄諸島,八重山諸島に生息し,森林の樹洞を使って繁殖
し,ネズミやトカゲ,小鳥を捕食します。
オジロワシ タカ目タカ科 国指定天然記念物
ユーラシア大陸北部とグリーンランドに分布し,日本では北海道東部・北部で少数繁
殖します。北海道を中心とする北日本に渡来し,海岸,河川流域,湖沼周辺で繁殖,
生息,主にタラやサケなどの大型魚を食べ,水鳥や小動物を捕食することもあります。
オオワシ タカ目タカ科 国指定天然記念物
種オオワシの極東亜種で,カムチャツカ半島・サハリン北部・オホーツク海北部沿岸
で繁殖し,冬期には主に北海道東部を中心とする北日本に飛来します。海岸・河口・
湖沼周辺に生息し,主にスケトウダラなどの大型の魚を食べ,小鳥や動物も捕食しま
す。
イヌワシ タカ目タカ科 国指定天然記念物
種イヌワシの日本・朝鮮半島の亜種で,低山地から高山帯にかけての地域に生息しま
す。崖地や急斜面を好み,ウサギ・リス・キジ・ヤマドリ・ヘビなどを捕食します。
カンムリワシ タカ目タカ科 日本固有亜種 国指定特別天然記念物
種カンムリワシの八重山諸島亜種で,西表島と石垣島に周年生息します。カニ・トカ
ゲ・カエル・ヘビなどの小動物を捕食します。
オオタカ タカ目タカ科 日本固有亜種
北半球と北アフリカに広く分布する種オオタカの亜種で,本州以南に留鳥として分布
します。平地から低山地の林にすみ,壮年の赤松林などに営巣します。ツグミからハ
ト位の鳥を主に捕食し,稀にネズミも捕らえます。
ハイタカ タカ目タカ科
ユーラシア大陸に広く分布する種ハイタカの極東亜種で,日本では主に北海道と本州
中部以北で繁殖しますが,一部は本州以南で越冬します。主として低山の林で繁殖し
ます。
クマタカ タカ目タカ科
種クマタカの日本亜種で,北海道・本州・四国・九州に生息します。山地の森林に生
息し,針葉樹の高木に営巣,ウサギなどの中型動物,キジ・ヒヨドリなどの中型以上
の鳥類を捕食します。
[次へ進んで下さい]