03 森林都市
           森林都市(構想)
                                       
1 森林都市とは
                                       
 森林都市とは,森林地域において地形等自然条件を活かしつつ,相当程度の森林が配
置・維持される区域であって,木の文化に根ざした居住・業務活動の行われる場をいい
ます。
                                       
 複数の近隣コミュニティで形成され,所要の都市機能を備えるとともに,共同活動の
場及び機会を有するものです。
                                       
 また,四季おりおりの風情に富んだゆとりのある居住・業務地であり,森づくりに住
民が参加するなど,21世紀に向けての新しい森林管理のあり方と生活様式を提示する
土地利用形態であり,その類型は,住主体型森林都市,職・住・余暇を組み合わせた複
合型森林都市が考えられております。
 個別の形態として,学園都市,芸術村,保養都市のようなものも考えられます。
                                       
2 森林都市のねらい
                                       
 @森林地域において地形等自然条件を活かしつつ,ゆとりと風情のある暮らしを実現
するために豊かな居住・業務空間を創出します。
 A四季おりおりの自然とのふれあい等を通じて健やかでゆとりのある生活を実現する
とともに,地域小社会や家族間コミュニティの形成,ボランタリーな生活活動の推進を
図るなど新しい生活様式を提示していきます。
 B森林の適正かつ計画的な利用を図りつつ,保護すべき森林を守るシステムを導入す
ることより,「利用」と「保全」の両立を図るとしています。住民達が居住区及び地域
森林の管理協定を定め,自らが遵守・負担義務を果たすことによって良好な環境の維持
・保全の実現を図ろうとするものです。
 C土地利用の細分化防止,土地投機の防止,適正な地価水準の実現,森林の保全等の
観点から従来の「所有権」分譲ではなく「利用権」分譲を原則とし,適正かつ合理的な
土地利用の確保を図るものです。
 D国有林野を有効利用することによって,大都市通勤者に対して居住空間を供給する
ほか,地域における定住の促進,周辺森林の適正管理等地域の総合的な振興方策に資す
ることとします。
                                       
3 森林都市内の森林
                                       
 @敷地林は,敷地内に配置し,住宅と一体的に管理する森林で,緑のある宅地,プラ
イバシーの保護,趣味や四季感の享受の役割をします。
 A住居環境林は,住宅・各種施設等の環境維持に直接かかわる森林で,緑のある地区,
地区の景観構成,貴重な樹木の保護,いこいの場,野外レクリエーションの場,微気象
の調節,快適な都市生活の保護等の役割をします。
 B周辺林は,森林都市全体の環境維持にかかわり,森林都市区域と外部との境界をな
し,外部から遮断する機能を果たす森林です。緑のある都市,環境保全や災害防止,野
生生物等生態系の保全を担います。
                                       
4 森林都市づくり研究会
                                       
 社団法人森林都市づくり研究会を発足させ,
 @森林都市に関する調査研究と,その具体的推進に関するノウハウの提供
 A森林都市に関するシンポジウム,研修会の開催
 B森林都市づくりに関する情報収集
 C機関誌その他の出版物の刊行
などを目的とする活動をしています。
                                       
5 お問い合わせ先
                                       
  〒100 東京都千代田区霞が関1-2-1 
  林野庁 国有林野総合利用推進室
  TEL 03-3503-2038
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