雪中庵梅年「たそがれや」句碑
年代 1885年 高さ 207センチ 幅 120センチ
碑面の読み下し

裏面の文面・読み

 たそがれや またひとり行く

         雪の人   雪中庵梅年

               男(むすこ) §メ 書

                     志鎌三秀 鐫

     震柳居春喬  野月庵巨石

     竹立庵晉江  雪望亭鳥静

     北六軒蓮州  琴口庵逸風

     翠潺亭雪蕉  竹林舎尚古

     雷堂龍吟    金生堂柳子

     蓬來庵碧海  木谷庵醫俗

     黙右庵猶蟻  乍任庵了白

     雪蓑人§メ  發起人潺

               老鶯巣雀志

明治十八年仲秋建石

 (省略)

解 説

○雪中庵梅年=原田氏。通称幸次郎。江戸四谷の人。雪中庵對山の門に入り、後、鳳洲の譲を受け八世雪中庵を嗣ぐ。明治二十一年、雪中庵を雀志に譲り不白軒と号す。深川仲町に住して、煙草入袋物を家業とせり。明治三十八年一月十二日歿す。年八十五。著わす所『継集』『入彿供養』『後袋』『空隠集』あり。(『新選俳諧事典』)また『文久文雅人名録』には 「深川寺町 竹立庵梅年」とある。雪中庵を名のる以前のことである。(他書には享年八十とある。)

  辞世 暇乞ひ<いとまごい> 我世の春の 来りけり

○雪蓑人§メ=『新選俳諧年表』明治十九年の項に「§メ歿。一月十三日、享年三十。原田氏。称米吉、雪蓑人と号す。梅年の男、江戸人」とある。父梅年に先だって逝った。

○老鶯巣雀志=通称斎藤銀蔵。江戸生まれ。梅年門。老鶯巣五世。のち師の後を承けて雪中庵九世となる。俳書の蒐集保存につとめたが、没後、その蔵書は東京大学図書館洒竹文庫に入った。編著『嵐雪全集』外数種。明治四十一年十二月二十三日没。年五十八。(明治書院『俳諧大辞典』)

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