2024年の展望    


2024年ペナントレース開幕を前にして、通算2000本安打に最短距離にいるのが青木宣親外野手(ヤクルト)で通算1929安打。昨年は2年連続での55安打と、残り71本はここ2シーズンを上回る必要があります。2018年のNPB復帰から2021年までは4年連続100安打以上でしたし、出場機会さえ確保出来れば71安打は可能な数字です。昨年並みの217打数で71安打は打率.327と高い打率が必要ですが、250打数が確保出来れば打率.284で71安打と、ハードルも下がります。競争に勝ってスタメン機会を昨年以上に増やしてもらいたいです。

 1928安打の中島宏之内野手(中日)は昨年5安打止まりで、あと72本となっています。昨年は監督構想から外れた感じで出場機会が少なく残念でした。8安打の2019年、そして2023年を悔いても仕方ありません。今年は代打起用が想定されますが、それでもフルシーズン一軍で過ごせば20本前後は打てそうです(昨年のセ・代打最多安打はヤクルト・川端選手の20安打、次いで広島・松山選手が19安打)。時には中田選手が休養で先発一塁の機会があるかもしれません。いずれにしても1本でも多く積み上げてほしいです。

 浅村栄斗内野手(楽天)は通算1845安打。昨年は楽天移籍後最多の143安打。残り155安打での今季2000本達成はさらなる打率アップが必要です。昨年と同じ522打数で155安打を打つには打率.297が必要です。3割から5年遠ざかっていますし、長打が求められているチーム事情からも打率優先の打撃に徹するのは難しいでしょう。それでも140本前後を打てれば、来期は開幕早々に2000本安打が見られそうです。

 中村剛也内野手(西武)は通算1771安打。昨年は73安打でしたが、前年の打率.196という大不振からは立ち直りを見せました。とは言え、322打席と規定打席には100以上不足。今季は3年ぶりの規定打席到達で1900安打に近付く位は打って2025年が2000本イヤーとなるよう頑張ってほしいです。


1500本以上1700本未満には以下の5人がいます。
 丸佳浩外野手(巨人)は通算1696安打。1602本でスタートした2023年は、1700本を超えてくるものと期待されましたが、まさかの94安打止まりでした。今季は1700安打を早々にクリアして、1800本はもちろん1850安打あたりまで伸ばし、2025年の2000本安打を射程圏に捉える活躍を期待しています。
 菊池涼介内野手(広島)は昨年114安打で通算1591安打。2019年まで7年連続600打席以上も、昨年は485打席と激減。やはりもう少し打席数を増やす事で、シーズン安打数も伸ばしたいところ。今季は8月中には1700安打到達を期待しています。残り409本は137本ペースで3年、103本ペースで4年です。

 秋山翔吾外野手(広島)は昨年119安打で通算1565安打。前半は好調で、西武時代の打撃が戻ってきた印象もあったのですが、後半はズルズルと打率を落としてしまいました。今季は残り135本の1700安打は当然クリアして1720本あたりまで伸ばしてほしいです。残り435本は145本ペースで3年、109本ペースで4年かかります。また日米通算では1636安打としており、1800本に出来るだけ近付いてほしいところです。
 柳田悠岐外野手(ソフトバンク)は昨年163安打で通算1542安打。5年ぶりの160本台で勢いが付きました。今年も同じくらい打てれば1700本台に乗って、2026年の2000本達成も現実的になって来ます。まずは怪我なくシーズンを乗り切って1700本に到達してもらいたいところです。

 中田翔内野手(中日)は昨年67安打で通算1523安打。昨年は通算1500安打を達成したものの、前年から大きく打席数・安打数が減ってしまいました。今季は移籍して、中軸打者としての活躍が期待されており、余程の不振でなければ4年ぶりの規定打席到達も期待出来ます。通算1650安打を超え、キャリアハイ143安打の更新も望めそうです。

1000本安打を突破して、次の区切りである1500安打達成を目指すのが以下の6人です。
 山田哲人内野手(ヤクルト)は昨年87安打で通算1488安打。10年ぶりの規定打席不足で、残り99本だった1500安打も持ち越しになると言う、まさかの大不振でした。残り512本は128本ペースで4年、満35歳シーズンには到達可能で、ペース的にはまだまだ十分なところです。今季は6年ぶりの150安打位は期待したいです。
 鈴木大地内野手(楽天)は昨年61安打止まりで通算1459安打と1500安打にも届きませんでした。11年ぶりの規定打席不足と、苦戦しました。残り541安打は109本ペースで5年といったところですが、まずは規定打席に到達する程度には出場機会を確保したいです。現状ではファーストと言うことになりそうですが、1500安打を通過点として、1600安打に迫る活躍が期待されます。

 中村晃外野手(ソフトバンク)は昨年5年ぶりの140安打で通算1387安打と復活を見せました。今季は1500安打を突破して力強く前進・・・と行きたいところでしたが、チーム事情でスタメン機会の減少が予測されています。場合によってはシーズンを通じて代打要員も有り得る状況で、その場合は安打数も大幅減となるでしょう。先の事は分かりませんが、とにかく1本でも多く上積みしてほしいです。
 今宮健太内野手(ソフトバンク)は昨年109安打で通算1250安打。自己最高打率だった前年からは24本減りましたが、2年連続で100安打はクリア。今後2年で1500安打達成を狙いたいところ。2000本までの750安打は、125本ペースで6年、108本ペースで7年かかります。

 近藤健介外野手(ソフトバンク)は昨年自己タイの149安打で通算1165安打としています。今季は初の150安打以上が期待されます。1500安打は2026年の達成となるでしょうか。2000本までの835本は140本ペースで6年、120本ペースで7年かかります。昨年まで30歳1165安打ですから、早ければ36歳シーズンの2029年に2000本到達でしょうか。
 森友哉捕手(オリックス)は昨年113安打で通算1022安打。高卒入団10年での1000本安打達成は見事です。残り478本の1500安打は120本ペースで4年、32歳シーズンに達成出来ますが怪我の多いポジションでもあり、5年目の2028年までかかるかもしれません。今季も110〜120本あたりの数字は残したいところです。


そして、3年以内に1000本安打達成を狙う選手としては次の8人がいます。
 中村奨吾内野手(ロッテ)は昨年112安打で通算959安打。前年からさらに打率を落としてしまい、安打数も伸びませんでした。もう少し1000本安打に近付きたいところでしたが、まずは1000本を通過点として1100安打まで今季中に到達してほしいです。
 源田壮亮内野手(西武)は昨年102安打で通算929安打。2022年の35試合に続き、2023年も43試合と多くの試合を欠場。ここ2年の長期欠場がなければ、既に1000本安打を達成していた可能性も高く残念なところです。今季は6年ぶりに150安打以上は打って、1000本安打は6月中に達成してほしいですね。

 岡本和真内野手(巨人)は昨年140安打で通算857安打。4年ぶりの140安打でしたが、後半は失速した感がありました。1000本まであと143本ですが、2020年以降の4年間はその数字に届いていません。143は年間試合数と同じ数字なので、丁度良い目標にはなりそうです。
 西川龍馬外野手(オリックス)は昨年127安打で通算815安打。1000本安打までの185本は、まだ1年半はかかりそう。ここ2年の試合数も97試合、109試合と欠場が多いので、今季は怪我なく150安打以上は期待したいです。

 大山悠輔内野手(阪神)は昨年自己最多の148安打で通算789安打。1000本安打は来年の6月頃でしょうか。通算安打数の近い同僚の近本選手との1000本安打先陣争いも楽しみです。不動の4番打者に成長した今季は昨年の数字を超えて、初の150安打も期待されます。
 近本光司外野手(阪神)は昨年143安打で通算773安打。昨年は死球による離脱もあり、143試合制のシーズンでは最少の安打数に終わりました。大山選手同様に来年6月頃の1000本安打達成が有望です。今季は160本以上は打って、最多安打争いに絡みたいところです。

 村上宗隆内野手(ヤクルト)は昨年127安打で通算670安打。昨年のペースダウンで2025年に25歳での1000本安打は厳しくなりました。それでも昨年閉幕時で23歳670安打はかなりのハイペースで、今後も期待大です。今季は2年ぶり150安打で820本あたりまで伸ばしたいですね。
 佐野恵太外野手(DeNA)は昨年148安打で通算696安打としています。打率.264の割にはヒットが多かった印象で、152本ペースで2025年に1000本安打を達成出来ます。ここ2年で合計309安打ですし、2021・2022年と連続で160安打をクリアしていますので、来季中の1000本安打は十分可能かと思われます。

上記以外の注目選手ですが、メインページ入りの1つの基準である通算500安打を今季中に達成出来そうな候補としては、通算469安打の坂倉将吾捕手(広島)がいます。昨年は105安打で前年から50本も本数を減らしてしまいました。今季は巻き返して通算600安打を軽く超えてもらいたいです。
 通算465安打の牧秀悟内野手(DeNA)は入団3年間の平均が155安打と、順調に数字を積み重ねています。今季は600安打突破が期待されます。通算448安打の中野拓夢内野手(阪神)は昨年自己最多の164安打で最多安打タイトルを獲得し、さらに自信を付けました。こちらも今季中の通算600安打到達が予想されます。

 400安打越えの彼らに続くのは通算383安打の小園海斗内野手(広島)、通算381安打の安田尚憲内野手(ロッテ)、通算372安打の佐藤輝明内野手(阪神)、通算341安打の岡林勇希外野手(中日)らで、頑張り次第では今季中の500安打到達もありそうです。が控えています。彼らの後にも、野村佑希内野手(日本ハム)、紅林弘太郎内野手(オリックス)、三森大貴内野手(ソフトバンク)、長岡秀樹内野手(ヤクルト)など若手スター候補が続々と続いています。

そしてメジャーリーガーの日米通算記録では、鈴木誠也外野手(カブス)が昨年147安打で通算1188安打としています。昨年に少し上積みの156本ペースで行ければ、1500安打は2025年にも達成可能です。今季はオープン戦から好調を維持しており、初の150安打越えが期待されます。

 吉田正尚外野手(レッドソックス)は昨年155安打で通算1039安打。大卒入団ながら30歳シーズンでの1000本安打到達は順調と言えるでしょう。メジャー2年目の今季はあと161本となった通算1200安打までは伸ばしてほしいところです。

 筒香嘉智外野手(未定)は昨年0安打で通算1087安打のまま。年々立場が厳しくなっており、今季もアメリカでプレーを続けるか日本復帰を模索するのか不透明な状況です。

 大谷翔平投手兼外野手(ドジャース)は昨年151安打で通算977安打。27試合に欠場しながらも、151安打は立派な数字です。今季も150〜170本は期待出来そうです。通算1000本安打は4月中に、1100安打は8月位には到達出来そうです。

 2024年ペナントレース、優勝の行方と共に彼らの活躍から目が離せないシーズンとなりそうです。