岡本 和真(おかもと かずま)

 奈良・智弁学園高から14年ドラフト1位で巨人に入団。高校時代は3年春の選抜に出場し、三重高戦で2打席連続本塁打するなど通算73本塁打。プロ1年目はファームで69試合で240打数62安打の打率.258。期待された本塁打は1本と、まだ力不足は明らかだった。それでも終盤に一軍昇格し、9月5日のDeNA戦でプロ初本塁打を代打で記録。
 2年目の16年は一軍ではわずか3試合でヒット1本に終わった。一方、ファーム成績はリーグ2位の18本塁打に74打点で打点王と、期待される部門での数字を飛躍的に伸ばした。

 17年は開幕一軍・開幕スタメンを果たしたが、結果を残せず1か月足らずで登録抹消となった。ファームでは96試合で10本塁打・55打点とそこそこの数字を残したが、一軍では6安打、打率.194と苦戦した。
 4年目の18年は飛躍の1年となった。前年に続きスタメン出場した開幕戦こそノーヒットに終わるも、翌日は3ランを含む4安打5打点の大活躍。さらに3戦目でも逆転3ランを放ち、開幕3連戦で2ホーマー8打点の大暴れ。これで波に乗り、全試合出場に加え史上最年少での3割30本100打点をを達成した。

 19年は打率こそ下がったものの、31本塁打・94打点と主軸としてチームに貢献し、5年ぶりとなるリーグ制覇の原動力となった。20年も31本塁打・97打点でリーグ二冠王となる活躍。三塁手としてベストナインにも選出された。
 21年は自己最多の39本塁打・113打点で2年連続の二冠王となり、球界を代表するスラッガーの地位を確立。本塁打・打点の2年連続二冠はセ・リーグでは35年ぶりの快挙だった。この年は守備面での安定感も評価され、初のゴールデングラブに選出された。

 22年は3・4月の28試合で10本塁打、25打点を記録し初の月間MVP選出。コロナ禍によるオールスター辞退はあったものの、5年連続30本塁打を達成。しかしシーズンを通して打率は上がらず打撃3部門とも、ここ5シーズンではワーストと内容的には不満の残るシーズンだった。
 23年は開幕前のWBCに出場し、決勝戦で本塁打を放つなど優勝に貢献。シーズンでも自己最多の41本塁打で3度目の本塁打王獲得。6月には2度目の月間MVPにも選出された。また、9月1日のDeNA戦では歴代6位の年少記録となる27歳2ヵ月で通算200本塁打を達成した。

 本塁打王3回(20、21、23)、打点王2回(20、21)。ベストナイン1度(20)、ゴールデングラブ2度(21、22)受賞。2回(22年3・4月、23年6月)。オールスター出場3度(18、19、21、23)。WBC出場1度(23)。1996年6月30日生まれ。右投げ右打ち。

年度別打撃成績(赤字はその年のリーグ最多記録)
    試合 打数 得点 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 犠打 犠飛 四死球 三振 打率(順位)
15 巨人 17 28 2 6 0 0 1 9 4 2 0 0 3 4 .214
16 巨人 3 10 0 1 1 0 0 2 0 0 0 0 0 2 .100
17 巨人 15 31 2 6 1 0 0 7 2 0 0 0 4 10 .194
18 巨人 143 540 82 167 26 0 33 292 100 2 0 0 76 120 .309(12位)
19 巨人 143 555 84 147 29 0 31 269 94 3 2 3 68 132 .265(24位)
20 巨人 118 440 79 121 26 0 31 240 97 2 0 0 60 85 .275(15位)
21 巨人 143 521 71 138 19 1 39 276 113 1 0 7 64 108 .265(22位)
22 巨人 140 520 63 131 21 1 30 244 82 1 0 2 67 94 .252(22位)
23 巨人 140 503 83 140 31 0 41 294 93 0 0 6 80 111 .278(12位)
                                 
9年 862 3148 466 857 154 2 206 1633 585 11 2 18 422 666 .271