中田　翔（なかた　しょう）

　大阪桐蔭高から０7年ドラフト１巡目で北海道日本ハムファイターズに入団。高校時代は通算８７本塁打で、うち甲子園で４本塁打と長距離打者として活躍。１年目は一軍出場はならなかったが、ファームで５５試合に１１本塁打と大器の片鱗を見せた。２年目を迎えるとファームでは敵なしとなり、イースタン新記録の３０本塁打にタイ記録の９５打点で二冠王。打率も.３２６を残したが２位に終わり、惜しくも三冠王は逃した。５月に一軍で初出場と初安打を記録。この年は２２試合で１０安打を放った。
　３年目の１０年７月２０日のロッテ戦で待望のプロ初本塁打を放つと、その日からの１２試合で４試合連続を含む８本塁打と爆発しスタメンに定着した。９月以降は本塁打ゼロに終わったが、１１年から不動のレギュラーとなる。

　１１年は１４３試合で打率は.２３７と苦戦したが、共にリーグ３位の１８本塁打・９１打点を記録。翌１２年は全試合出場を果たし、リーグ２位の２４本塁打と３位の７７打点と中軸打者として活躍。その反面、この年も打率.２３９と低打率で課題も残した。
　１３年は打撃好調で打率３割台を維持しつつホームランダービーのトップを走った。しかし、８月下旬に死球で左手を骨折し以後長期欠場となった。それでも２８本塁打と打率.３０５は自己ベストで、初のベストナインに選ばれた。１４年は２年ぶりの全試合出場で２７本塁打、１００打点で初の打点王に輝いた。
　１５年は無冠に終わったが、自己最多の３０本塁打・１０２打点と主砲として活躍。２年連続３度目の全試合出場で初のゴールデングラブにも選出された。

　１６年は打率.２５０と調子が上がらず苦戦したが、自己最多の１１０打点で２度目の打点王となり、チームの日本一に貢献。日本シリーズでも５打点を挙げて優秀選手賞に選ばれた。１７年は開幕前のＷＢＣでチームトップタイの３本塁打。シーズンでは１号本塁打が２３試合目と出遅れ、４月末では打率.１７０と低迷のスタート。６月初めには２割５分台に乗せたが、その後は下降線を辿り、自己ワーストの打率.２１６でリーグ打撃成績最下位に沈んだ。安打・打点・本塁打もレギュラー定着以後では最少に終わった。

　１８年は６月までに前年を上回る１７本塁打を放ったが、以後は３カ月で８本とペースダウン。それでも２年ぶり４度目の１００打点を達成。打率も.２６５ながら１４年から４年続いた打率ダウンにストップを掛けた。１９年は開幕戦でいきなりサヨナラ満塁ホームランと華々しいスタート。しかし６月まで１６本塁打を放つも、７月以降は８本塁打と前年同様に後半戦の打撃が課題となった。
　２０年は自己最多の３１本塁打を放ち、通算２５０本塁打を達成。試合数が例年より少ない中で、１０８打点を挙げて３度目の打点王に輝いた。また、４年ぶりにベストナイン・ゴールデングラブをダブル受賞した。

　２１年は深刻な打撃不振に苦しみ、３９試合で４本塁打の打率.１９３。シーズン途中に巨人にトレード移籍したが、３４試合で打率.１５４とさらに低迷し苦戦の１年となった。続く２２年は不振による登録抹消はあったものの、後半は４番に定着するなど巻き返し健在ぶりを発揮。規定打席には届かなかったものの、２４本塁打・６８打点で中軸打者としての働きを見せた。
　２３年は通算１５００安打と通算３００本塁打の節目記録を達成。後半戦は出場機会が減り、ほぼすべての部門で前年の数字を下回った。この年オフに出場機会を求めて自由契約となり、中日ドラゴンズに移籍した。

　１９年３月２９日の対オリックス戦で史上３人目の開幕戦サヨナラ満塁ホームラン。

　打点王３回（１４、１６、２０）。ベストナイン５度（１３〜１６、２０）、ゴールデングラブ５度（１５、１６、１８、２０、２２）受賞。オールスター出場９度（１１〜１８、２３）。ＷＢＣ出場２度（１３、１７）、プレミア１２出場１度（１５）。１９８９年４月２２日生まれ。右投げ右打ち。