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    本文へジャンプ 富山県小矢部市議会議員
    日本共産党 砂田喜昭

    緊急事態基本法の意見書に反対討論

     2011年12月議会最終日に、この意見書は賛成少数で否決されました(賛成6,反対8)。私の反対討論です。


     議員提出議案第9号、緊急事態基本法の制定を求める意見書に反対します。3つの理由があります。

     第一に、自民・公明・民主が2004年に合意した緊急事態基本法の骨子は、政府が緊急事態と認定したら、憲法が保障する基本的人権を制限できるようにしようとするものです。日本国憲法は、戦前の基本的人権を抑圧してきた政治体制が、あのような無謀な戦争を引き起こしたという深い反省の上に立ってつくられたものです。
     NHKの朝ドラ「カーネーション」で、今朝やっていましたが、大政翼賛会が「贅沢は敵だ」「ミシンを供出せよ」と、国民を苦しめていることを流していましたが、このようなことを政治の責任で再び起こさせないようにしようと決意してつくられたのが今の憲法です。これを踏みにじって、基本的人権を「必要最小限」を口実に制限させるようなことを断じて許してはなりません。

     第二に、基本的人権を制限したらどのようなことになるのか、こんどの東日本大震災と福島原発事故でもその有害さが明らかになりました。
     福島原発事故で放出された放射能がどのように拡散したのか、国民の目から隠されていたために、福島原発から30キロ以上離れた飯舘村に放射線量が高いホットスポットができましたが、住民には1週間もそのことが知らされず、わかってもすぐに避難させることができませんでした。南相馬市では、比較的放射線量が低かった海側の学校から、飯舘村に近い放射線量の高い学校へ、バスを使って避難させることも起きました。これは128億円もかけてつくったスピーディの放射能拡散予測を政府が隠していたからです。
     東日本大震災の復旧にあたっても道路の寸断状況や、福島原発の事故の状況について、政府が持っている情報監視衛星の画像データを復旧にあたっている現場に知らせませんでした。スパイ衛星の性能が知られるのが困ると言うことで、いまだに明らかにしていません。
     このように国民の知る権利を制限し、情報を隠すやり方が、事故への対応を遅らせることになったのであり、緊急事態基本法などでより公然と基本的人権を制限すれば、もっと深刻な事態が生じたことでしょう。
     こんどの原発事故も、安全神話にどっぷりと浸かっていた国や電力会社、御用学者などの原発利益共同体の責任であります。「安全神話」に浸かるだけでなく、この危険性を指摘する学者や技術者を排除し、その動向をスパイするなどの人権侵害が横行していました。原発の再稼働にあたっても、「やらせ」が組織されていました。「しんぶん赤旗」は九州電力の「やらせメール」をスクープして大問題にしましたが、緊急事態基本法で報道の自由が規制されていたら、このような大問題が闇の中に閉ざされたままにされたでしょう。
     災害対応ひとつをめぐっても、このように有害な緊急事態基本法を制定するなど、許されるものではありません。

     第三に問題にしたいのは、この意見書を陳情してきた団体の狙いについてです。富山平和大使協議会を名乗っていますが、これには統一教会の文鮮明が深く関わっているのです。統一教会はご承知のように、偽って壺を高く売りつけるという反社会的事件を繰り返してきました。昨年6月4日付週刊ポストによると、韓国で「合同結婚式」をやって、社会からきびしく批判されています。
     問題の平和大使は、文鮮明が創立者となっている天宙平和連合(UPF)なるものが任命しているのです。このことは平和大使協議会の公式ホームページを見れば一目瞭然です。そこには文鮮明が創設者として写真つきで紹介されています。この天宙平和連合は2005年に文鮮明が創設者として設立されており、統一教会の新たなダミー団体と広く指摘されているものです。2006年に行われた「合同結婚式」に、国会議員が祝電を送ったことが、統一教会のダミー団体に祝電を送ったとして物議をかもし、当時のマスコミでも大々的に報道されたことがありました。
     今年の6月19日に南東京平和大使協議会が結成されたことも紹介されていましたが、そこには「はばたけ統一運動」と呼びかけられており、平和大使を名乗って、反社会的事件を起こして糾弾されてきた統一教会の影響を拡大しようという狙いがあることが透けて見えます。
     総務常任委員会でもこの陳情の採択が全員一致ではありませんでした。このような反社会的団体の偽装工作に小矢部市議会が乗っかることはたいへんまずいことではありませんか。
     市議会議員のみなさんが良識を発揮され、この意見書に反対されることを訴えて私の反対討論とします。
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