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9回目のふるさとトーク 興法寺地区で
今年で9回目を迎えた小矢部市ゆかりの国会議員らによるふるさとトークが8月15日、市立南部公民館で開かれました。主催は小矢部市興法寺地区で、日本共産党の笠井亮衆院議員、自民党の馳浩衆院議員、橘慶一郎衆院議員、山田俊男参院議員が活発に意見交換をしました。笠井議員の発言を紹介します。
【通常国会と安倍政権】
「モリカケに始まり、
カジノに終わる」
この国会の特徴は、「モリカケに始まり、カジノに終わる」、ほんとうに酷い。「人命よりバクチかよ」「人命より、赤坂自民亭か」「あのとき宴会やっているのか」と豪雨災害の中での批判が大きく湧き上がった。私も国会議員をやって19年になるが、こんな異常事態は初めてだった。
こんな政治を終わりにしよう。選挙で決着を付けよう。来年は参院選、統一地方選挙があるが、今度こそ市民と野党によるほんとうの共闘で、大いにやりたい。
【憲法9条】 戦争を繰り返させないために
今日は73回目の終戦記念日。かつて日本軍国主義による侵略戦争、植民地支配でアジアの人々2千万人、日本人310万人の犠牲があった。これを繰り返させないための、憲法であり、9条である。
このタイミングで安倍首相は山口で、自民党としての憲法改正案を次の国会に提出できるようにとりまとめを加速せよと自民党に指示した。
憲法9条に自衛隊を書き込む自民党案は、災害救助でがんばっている自衛隊ではなくて、海外で無制限に武力を使える自衛隊に変える。国を守る自衛権は当然あるが、安倍政権がやっているのは個別的自衛権ではない。戦争法の強行で、自衛隊は日本が攻められてもいないのに、海外へ出ていってアメリカ軍と一緒に軍事行動できるようにした。この自衛隊を憲法に書き込む。戦争できる国づくりが安倍9条改憲の狙いである。
北朝鮮の脅威が口実だったが、いま朝鮮半島をめぐっては南北、米朝首脳会談が行われ、朝鮮半島の非核化と平和体制づくりという平和のプロセスづくりが始まってきている。
すでに安倍9条改憲ノーという点では、3千万署名が全国で広げられ、すでに1800万くらい集まっている。そういう力をもっともっと付けながら、野党で力をあわせて改憲を許さないことでがんばっていきたい。
【経済対策】 国民の懐を暖めて経済成長を
デフレ脱却でいうと、国民の懐を暖める、賃上げと消費拡大がいちばんだ。
しかし、一つには安倍政権のもとで国内需要、消費低迷に歯止めがかかっていない。国内総生産の6割を占める個人消費が伸び率わずか0・7%、消費支出は前年同月比で5ヵ月連続落ち込み(4ー6月期のGDP)。輸出頼みではなくて国民のくらしを建て直すことが急がれる。
二つ目に、アベノミクスのもとで5年半以上やってきて、格差と貧困がますますひろがっている。大企業の内部留保、去年の総選挙のときに400兆円だったが、さらにこの半年間に23兆円も増えている。それが働く人の賃金にまわっていない。一方、大企業、大資産家は優遇されていて払う税金はむしろ少ない。こうした富を賃上げや、応分の税負担で、99%の庶民、中小企業・農業応援の方向に転換することが必要だ。
三点目は、こんなときに来年度政府予算について骨太方針が閣議決定された。社会保障をさらに削る、8月からすでに医療・介護の負担増、来年10月から消費税10%だ。
消費税10%は直ちに中止し、消費税に頼らず大企業、大資産家に応分の負担で財源を確保し、社会保障は拡充する。
小矢部市議選でも訴えたが、国保税が高すぎる。国の負担を引き上げる必要がある。平和の新しいプロセスが始まったのだから、なぜ陸上イージス(北朝鮮のミサイルを打ち落とすため)を山口と秋田に、一基3千億円で合計六千億円もかけるのか。そんなもの要らない、そんなお金を社会保障に、国保の国負担引き上げに使ったらいいではないか。市レベルでも18歳までの子どもにかかる国保税均等割を廃止する努力も必要だ。国民の暮らしを支えて豊かにすることが経済成長にも必要だ。
【地方の疲弊】
EU予算の4割が農業政策に
衆議院経済産業委員会でヨーロッパの調査に行ってきた。ドイツのバイエルン州、ミュンヘンが州都でBMWとか工業地帯がある。その周辺の農業地帯では日本のような地方の疲弊はなくて、みんな生き生きがんばっている。農業への支援、価格・所得補償をしっかりやっている。EUでは予算の4割も農業政策にあてている。
ドイツは脱原発で、自然エネルギーへ転換することで、成果が出ている。メルケンドルフという人口3千人の町、キャベツの産地だ。市全体として再生エネルギーに大いに取り組み、家畜の糞尿によるバイオガス、トウモロコシからエタノール、風力・太陽光も活用する。
キャベツ畑からエネルギー畑へ、キャベツも大事にしながらエネルギーで大いに稼いでいく。再生可能エネルギーで年間11億7千万円収益を上げて、300人の雇用が増えた。自治体の税収の5割は再生エネルギーの企業から入ってくる。
【スポーツの不正】
選手の人格・人権を否定する誤った指導、
それを容認する風潮をどう正すか
笠井議員 スポーツはフェアプレイが大前提で、大きな感動や夢につながる。商業主義や国威発揚みたいに日本がメダルいくつ取るかなどということは、よく考えないといけない。
馳議員 オリンピック規程ではメダルの数を数えることはダメなんだ。
笠井議員 オリンピックを前に相次ぐ不祥事を指導者が起こしている。選手の人格を否定して、人権も、相手への敬意もないという状況があちこちで起こっている。スポーツの現場にある誤った指導、それを容認するまわりの風潮をどう正すか。法律で縛る以前に、国民的に考える機会にしなければいけない。反社会的な勢力との交友ということで問われているボクシングや、法令順守の
コンプライアンスを欠いているのではないかという日大の事態が起きている。
国がトップダウンで推進していることが影響しているのではないか。そうしたさまざまな問題について説明責任、そして事実解明をキチンとやることはいうまでもないことだ。
関係者が勇気をふるって
声を上げ始めている
一方で希望がもてるのは、そういう中でも変化が見られることだ。これまで口を閉ざし、ものを言えなかった選手や関係者の中から、勇気をふるって声を上げ始めた。古い体質に異を唱え、関係者が前向きに声を上げ始めているのは大事なことだ。スポーツの分野でも民主的な人間関係、上下というよりも、お互いに対等平等でやっていく。コーチの語源は馬車。大切な人を送り届けるのがコーチである。選手の伴走者として、お互いに人間同士として接し、経験もありいろんなサゼッションをしながら一緒に進んでいくのが指導者の役割であり、関係者はもちろん、国民的な議論をして方向を見いだしていくことが大事だ。
サマータイムはリスクあり
オリンピック、パラリンピックの暑さ対策として取り入れるサマータイム、これはいかがなものか。コンピューターシステムの改修など費用もかかれば健康へのリスクもある。ヨーロッパでは変更初期に心筋梗塞や脳梗塞が起こる率が高いデータがある。EUでも最近サマータイムを見直す動きが広がっている。フィンランドでは止めようという署名が集まり、ロシアではやめた。
暑さ対策というのなら、オリンピックの時期そのものを見直すことも大事だ。
【今後の抱負】
理想 を掲げるからこそブレない
「共産党はよいことをいうけど理想論じゃないか」と言われる。私たちは理想を掲げるからこそ「ブレずに、よいことをやっている」といわれているのだと思う。安倍政治についていうとあまりにひどい、ウソだらけ。この上憲法を変える、消費税増税などはとんでもない。ウソのない正直な政治をということで、秋の臨時国会に臨む。モリカケも絶対諦めず徹底追及しながら、暮らし守り、平和を守るためにどうするか、でやりたい。
私たちは理想論とともに、現実政治を一歩一歩前に進める共産党の役割が国民にもっと見えるような働きをしていかねばならないと考えています。
最近豪雨災害がたいへん。被害の復旧、被災者の皆さんの家全壊で300万円しか出ない被災者生活支援法、それを500万円に引き上げることや範囲を広げることでの野党としての改正案を出している。
公共事業で老朽化、治山治水、断層対策など必要
いままでになかった異常気象に対応して公共事業の見直しも必要だ。興法寺や小矢部市でも必要と思うが、御手洗川が増水してたいへんだったり、山の方も崖崩れ、土砂崩れの危険があるといわれている。全国的にも公共事業で必要のない無駄なものはやめるべきだが、老朽化対策とか、治山治水で、必要な対策をする必要がある。断層なんかとくにそうだ。起こってからこんなことをやっておけばよかったでは遅い。
アメリカの元国防長官が「しんぶん赤旗」の一面トップに登場
外交面でもアメリカの元国防長官が「しんぶん赤旗」の一面トップに登場。「えっ!共産党が」と思われるかも知れないが、「非核化」ということで、どんなに困難でも「外交解決を」という点では一致しながらやっていく。すべての人と、一歩一歩ということで、がんばりたい。
理想の方向 人間を大事にして自由を守る
ぜひ共産党に入って、
一緒にこの世の中をよくしましょう
この間、砂田さんとまわっていて、学校の統廃合問題が出て、少人数学級大事だよね、とお話ししていたら、家から出てこられた方が、「その点では一緒だよ」といってこられた。「私、共産党員じゃないよ」といわれたので、ぜひ入って下さいと言ったが、多くの方々と力をあわせたいと思っている。入党の呼びかけを今日、みなさんのお手元に配布した資料の中に入れさせてもらった。ぜひ入党して頂きたいし、これを読んで共産党のことを知って頂きたい。
私たちは、一つ一つ国民の声を聴きながらこの世の中をよくしていく、理想の方向に向かっていく。どんなときにも人間を大事にして自由を守っていく。そんな世の中をつくっていきたい。市民と野党の共闘で、民主連合政権を目指してがんばっていきたい。
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