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砂田喜昭 2015年9月3日更新  
ふるさとトーク 市内興法寺でゆかりの国会議員5氏
70年間戦火を交えなかった日本を
     海外で戦争できる国にしてよいのか


 小矢部市ゆかりの国会議員らがお盆の15日にふるさと、小矢部市興法寺に集まり、安倍談話や安全保障法制(戦争法案)、TPPなどについて、与野党に分かれて自由闊達に話し合う「ふるさとトーク」が開かれました。「
興法寺で語る共産党 笠井亮議員
 ふるさとトーク」は2008年に日本共産党の笠井亮衆院議員(比例・東京、奥さんが興法寺生まれ)と馳浩衆院議員(自民・石川1区、興法寺生まれ)の二人のトークではじまりました。今年は6回目で、このほか柴田巧参院議員(維新・比例)、山田俊男参院議員(自民・比例、小矢部市出身)、橘慶一郎衆院議員(自民・富山3区)が参加し、馳氏の司会で活発に討論しました。

安保法制(戦争法案)について

 維新の党の柴田氏は衆院での強行採決を批判し、対案を出すと述べました。
 橘氏は丁寧に議論したとして強行採決ではないと述べました。
 馳氏から共産党は維新の党と連携するのか。政府案のここが問題だと言うところを述べてくださいと指名されて、笠井氏は次のように述べました。

違憲の法律は廃案しかない
北東アジア平和協力構想を主張
 
  共産党 笠井議員

 
笠井議員 どんな世論調査でも反対が多数で、憲法学者も違憲だといっている。全国すべての弁護士会が反対し、国会には毎日のように数万の人々が反対を訴えている。衆議院では数の多数を頼んで強行したわけで、これは絶対にあってはならないことだと思う。
 維新の党とは、衆院でも強硬なやり方で、今国会でやるのはダメということでは一致して反対している。
 違憲の法案は廃案するのがいちばんの対案だ。
 戦後70年、他国と直接戦火を交えることはなく、ひとりの外国人も殺害せず、一人の戦死者も出さなかった。今度の法案はそれを真っ向から覆し、戦闘地域へ行って兵站活動をできるようにする。PKO、集団的自衛権もしかり。海外で戦争する国になる。これはキッパリやめるべき、廃案にすべきだ。
 北東アジアで中国や北朝鮮の問題でも軍事対応ではなく、あくまで外交努力を尽くすべきだ。共産党は争いごとがあっても粘り強く話し合いで解決しようと、北東アジア平和協力構想を提案している。

いまの法案が通ればアメリカの
 お手伝いで、南米やアフリカにも行く

   維新の党 柴田議員

 維新の党の柴田氏は中国や北朝鮮の脅威については「自国防衛はしっかりやらねばならないが、集団的自衛権は他国防衛で、いまの法案が通ればアメリカのお手伝いのために南米であれ、ホルムズ海峡であれ、アフリカであれ、行くことになる。こんなことはこれまでの法解釈からかなり逸脱している」などと主張しながら、維新の党としての対案をだし、与党とも修正協議したいと述べました。
 これを受けて自民党の山田氏は「維新は反対なんだろう、反対なら反対という姿勢をはっきりさせて国会に臨まれたらどうか」と述べました。
 さらに「安倍さんの体質がやや右翼的で、やや好戦派で、予算審議でも力んでつまらんことでヤジを入れたりするのは、一国の総理としてはどうかと思う」と述べながらも、安保法制は戦争するための法律ではないと主張しました。さらに「この法案ができなかったら無理することはないと思う、これは柴田さんとも一致すると思う。国民に理解されないなら無理しないで、もっと国民にわかりやすい法案を、役人にまかせないで馳先生に書いてもらえばいいんだよ。場合によってはもう一回やってもいいんでないかと思っているくらいです」と述べました。
 笠井氏は「いろんな思いを込めた山田さんの話は、、『いまのようなやり方でいいのか』との表明だと受け止めた」と述べました。

憲法を活かし、
外交でどうするかにすべての知恵を


 
笠井議員 共産党小池亮議員が参議院で暴露した自衛隊統合幕僚監部の内部資料は、法案を審議している最中に自衛隊がすでに来年3月から戦争法案を運用する段取りまでやっており、軍部の独走だとして審議が中断した。戦争やらないためにこの法律を作るというが、実際には海外で米軍と戦争できる準備をしている。こういうことでいいのか。
 憲法を壊そうとしている。柴田さんは対案と言われるが、そして山田さんもそういうニュアンスかなと思うが、やめてもう一度考え直すより、考え直さなくていいから、廃案にして、もっと外交でどうするかということをすべきだ。
政府は軍事的備えの方はどんどん具体化するが、外交努力は「します」というだけで、ちっとも見えてこない。
北東アジアの平和の仕組みをどうやってつくるのか。中国や北朝鮮との間に問題があるが、隣国同士で共存していくためにどうしていくかということで、すべての知恵を使っていくことが大事だ。日本は憲法があるからそれができる。

TPPについて

 TPPについて、笠井氏は安倍政権が自民党の「TPP反対の公約」を破ってアメリカに譲歩を重ねていることをきびしく批判し、交渉の情報を公開し、譲歩案を撤回し、TPPからの撤退をすることを主張しました。

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