肯定側第一反駁

1999.3.31 文責:倉島

はい、それではですね、デメリットをアタックしてから、メリットに行きます。

発生過程の一番と三番を同時にアタックします。

つまり、偏見を一般人のほうが多いとか、思考力が足りないということは根拠がないということです。つまり、なぜかということが、述べられていない、立証不足です。

そして、実際にはですね、訓練なんて受けてないんです。証拠資料を引用します。『陪審制度を考える』陪審制度を考える会、データを引用します。『職業裁判官は法律問題について、専門的な訓練を受けていますが、事実認定については、特別の専門訓練を受けているわけではありません。(中略)マスコミの影響についても、裁判官はこれを排除する特別な訓練を受けていません。裁判官も同じ市民として、常にマスコミの影響を受けているのです。』引用終わり。

これはですね、この陪審制度を考える会というのは元裁判官のとかで構成されているのです。つまり、信用性は極めて高いのです。で、訓練を受けていない以上一般人と同じです。一般人と同じであれば、人数が多い、バックグラウンドが豊富な一般人の方がはるかに、能力が高いのです。つまり、これはデメリットではなく、メリットなのです。

それから、法についての無知について、反駁します。尋問でも明らかにしたように、具体的な例が挙げられていません。いったいどういう点において、法知識がないと駄目なんでしょうか。そのことが述べられていません。多少あるかもしれませんけれども、それは、周知準備時間の間に国民を教育し、あるいは裁判の前の説示で説明すればいいわけです。

次に、メリットを防御します。

マンネリのところでですね、自白が出ましたけれども、自白は一例にすぎません。問題は、マンネリ化するか、それによって陪審員が信用してしまうのだろうか、その点について反論していません。ようするに、裁判官よりもずっと偏見がないということです。

猥褻についてはですね、一例にすぎません。そこだけ反論しても、立論は崩れません。