文責:倉島
ここでは、ディベートで立論や反駁を述べる際の基本的なテクニックについて説明します。
話を始めるにあたり、まず最初に話し全体の構成を述べます。これにより、聞き手は話を聞く心積もりができて、理解しやすくなります。ただし、立論では話の構成が事実上決まっているので、特にアウトラインを述べる必要はないでしょう。
例:「まず、これまでの議論をまとめ、次にデメリットをアタックしてから、メリットの補強します。」
列挙して述べるとき、まずいくつの項目があるかを述べ、その後、各項目に番号をつけて順に述べます。これには以下の利点があります。
- 聞き手は話を聞く心積もりができて、理解しやすくなる。
- 各項目の境目がはっきりわかる。
- その後の議論で参照しやすい。
例:「メリットは三つあります。一つ目は、........になるということです。二つ目は、.......」
メリット/デメリットを述べるときには、各メリット/デメリットに小見出しをつけて述べます。聞き手は話を聞く心積もりができて、理解しやすくなるし、その後の議論で参照しやすくなります。
ある程度まとまった話をする場合は、まず要点を先に述べてから、詳しく説明します。これにより、聞き手は話し手がこれから何を話そうとするのかわかり、話を聞く心積もりができて、理解しやすくなります。逆にこれをしないと、聞き手は話し手が結局何を言おうとしているのかを、考えながら聞くので、理解しずらくなります。
ある程度まとまった話をする場合は、最後にもう一度、要点を繰り返します。聞き手の頭の整理に役立ちます。また、最初に述べた要点を、聞き手が聞き逃したり、 忘れてしまっている場合もあるので、それを補うこともできます。
証拠資料として、文献を引用する場合は以下の点に注意します。
- 発言者の権威:その道の専門家で権威のある人の発言が望ましい
- 発言の形態:著作物のような公のものが望ましい
- 発言の年月日:最新であればあるほど望ましい
- 発言の内容:結論だけでなくその根拠も述べられているのが望ましい
例:「証拠資料を引用します。XXX教授は、19XX年に、その著書:XXXで以下のように述べています。引用を始めます。(引用)引用を終わります。」