奥武蔵の人家のへいの下でポツンと咲いていたスミレ。園芸ものが逃げたのだろう、とは思っていましたが、このたびほぼ正体が判明しましたのでご報告。
Viola sororiaという東北アメリカ原産の種。あちらでは最もポピュラーで、日本でも最近はよく逃げ出しているとのこと。変異も多く、V. papilionacea とか、V. Priceana とかいう名前を使うこともあったようです。これの園芸品種のひとつの 'Freckles' というのがこいつらしい。'Freckles' とは「そばかす」の意味だそうで、そう言われると、なるほど納得。
横から見た花と葉っぱの写真も参考まで。3枚ともイマイチですが、ご容赦ください。
参考書(ffieldの FAMさん、キタさん、マンドラゴラさんに感謝)
最初に気づいたのがいがりさんの本の「外来のスミレ」というページですが、写真はなし。 「写真集」にはばっちり写真あり。この2つの本ではどちらも「フレックス」となっています。FAMさんの情報によれば、入ってきたときに「ル」が落ちてそのままになったとのことです。
ところが、「写真集」では 'Flecks' という風に書いてあり、辞書をひくと、これも「そばかす」!うーむ。でも洋書を見るとやはり 'Freckles' が正解なのか、'Flecks' はないですね。
図書館(都立中央)で上の三冊を見ました。いずれも図はほとんどないですが、園芸ものを調べる時は役に立ちそう。特に、Hortus Third というのは園芸ものに関しては定番のようです(でも 'Freckles' に関してはこれには出てませんでした。)。
それから、Dictionary of Gardening では V. sororaria となっていましたが、これは間違い? Webでもこっちを使っているところがあり、あれっと思っていましたが。
Web のことが出ましたが、省略します。結構よく植えられているようで、私が知らなかっただけですね。でも最初見てびっくりしました。
園芸品種の名前の書き方、いいかげんにしてて申し訳ありませんが、お許しを。
また、'Freckles' というのは他にもクレマチスなどにあるようです。考えてみれば、ハナショウブだって似たのがありますですね。