エスパードリーム
不思議な世界の物語 |
今からキミに、不思議な話をしよう。キミの住んでいるところから遠く離れた村で起きたお話だ。その村は、あまりに美しく、静かで、そして神秘の香りに満ちていたんだ。まるで夢に出てくる世界のようだけれども、村人たちは正義と真実に満ちあふれ、とてもいきいきとした村だったんだ。 しかし、この平和な村に村人たちが想像もしえない大変なことが起こってしまった。ナルシス族と呼ばれる邪悪な一族が、その村を我がものにせんと魔の手を伸ばしはじめたのだ。貪欲なナルシス族の長、ギーラ・サウザンは、まず手はじめに、こんなことを考えだした。 『村の実力者である村長を自分の思うとおりあやつることができれば、必ずや、村は自分の手の中へと落ちるはずだ』と…。 考えつくやいなやギーラ・サウザンは、彼の第一の部下である魔女・ゲルゾニアに命令を発した! 『ゲルゾニアよ! 村長のかわいがっている娘・アリスをさらってくるのだ!』 ゲルゾニアは、ギーラ・サウザンの命を受け、喜びいさんでアリスを誘拐するために出かけていったのだ。 あわれアリスは捕われの身となってしまった。そして村長のもとには、『私の名は、ギーラ・サウザン。村長の娘は私が預った。娘の命が惜しくば、おまえの村をあけわたせ!』 と伝言がとどいた。村長は、困りはててしまった。たとえ、それが自分の娘であっても、ひとりのために村人全員を犠牲にはできなかったからだ。村長が悩んでいるあいだにも、心が邪悪ならば、容ぼうもみにくいナルシス族の攻撃は、日に日に増していき、もはや一刻の猶予も許されなくなってしまったのだ。どうしようもなくなった村長は、村で一番物知り、スコットおじさんのところへ相談にいった。スコットおじさんの答は、こうだった。 『この世界から時間と宇宙をj越えた世界にひとりの少年がいる。その少年は超能力を持っており、きっとアリスを助け出してくれるであろう』 村長は、その少年のとこへアリスの妹、ロッティを使いにやることにした。その少年、すなわちキミのもとへロッティは、すぐにもやってくるはずだ。キミは、超能力者として、アリスを助け出す使命を負うのだ! どうやら、この物語をなぜキミに話したかわかってもらえたようだね。アリス救出は、まかせたよ!! |