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スズメバチトピックス(ツマアカスズメバチ) |
2024年12月2日に,環境省より”福岡県北部における ツマアカスズメバチ生息状況調査(令和6年秋季調査)の結果について ”以下のような発表がありました. 令和6年秋季調査の概要 令和4年10月に実施した巣の駆除以降、今回の調査まで福岡県北部において本種は確認されておらず、生息状況調査と初期防除の実施の結果、本種の定着を阻止できたものと考えられます。 |
2012年に,長崎県対馬で初めて成虫が捕獲され,翌2013年には多数の巣が見つかり駆除されました.2014年に入ってさらに分布を拡げ,多数の巣が見つかっていることから,既に定着したものと考えられます.一度侵入を許すと,営巣規模が大きく,高所に営巣するため駆除も難しいことから根絶は困難と思われますが,現在さまざまな対策が取られています.環境省は2015年1月9日,外来生物法にもとづく特定外来生物に指定しました. 徹底的な駆除対策とトラップによる越冬女王バチの捕獲が実施されて、営巣確認数も2016年には259巣あったものが,2017年には49巣と大幅に減少しました.その後もトラップによる徹底的な女王バチの捕獲を実施したにもかかわらず,2018年,2019年と営巣数は増加傾向にあり,根絶の困難さがうかがわれます。
2015年8月には北九州市門司区で巣が見つかり駆除されました.新聞報道によれば対馬経由ではなく直接韓国から侵入したと考えられることから,各地の港湾地域での水際対策が重要になってきます.
2016年5月に,宮崎県日南市油津港の周辺に設置されたトラップで,女王バチ1頭が捕獲されましました。その後の調査では,本種は全く捕獲されず,営巣も確認されませんでした.たまたま侵入した1個体がトラップに捕獲されたことになり,港湾地域周辺での捕獲調査の重要性を示す結果となりました.
2017年9月24日に,長崎県壱岐市でニホンミツバチの巣箱付近を飛んでいる働き蜂が見つかり、本種と確認されました.九州大学の調査でも本種が確認され,営巣の可能性が高いことが示唆されました.巣は発見されていません.対馬と壱岐とは直線で50Kmしか離れておらず,自力で飛来した可能性が十分考えられます.
2018年10月8日,大分市内で営巣が確認され,翌9日に駆除されました.その後の生息状況調査では成虫は捕獲されませんでした. 2019年11月18日には,山口県防府市内で営巣が確認され駆除されました.11月21日に本種と確認されましたが,回収された成虫はいずれもオスバチでした.巣は廃棄されており詳細は不明ですが,新女王バチを産出した可能性があります.
その後のトラップによる捕獲調査では捕獲個体はありませんでしたが,今後の動向に注意する必要があります.今までの発見場所は全て九州でしたが,初めて本州で確認されたことになります.防府市はかっては三田尻と呼ばれた港湾都市で,荷物に紛れての船による侵入が考えられます. その後は,定着が確認されている長崎県対馬を除いて,新たな地域での発見はなく2年以上が経過しましたが,2022年4月に福岡市東区内で女王バチ1頭が確認されました.また,5月にはこの発見現場から6Km離れた福岡県糟屋郡久山町でも女王バチ1頭が確認されました. これを受けて,5〜6月にかけて実施されたトラップによる捕獲調査でオスバチが1頭捕獲されました.複数の個体が発見されたことから,付近に営巣している可能性が極めて高いと判断されました. 2022年8月19日に,九州大学の調査で,”糟屋郡久山町,篠栗町内の6地点で50頭以上の働きバチが確認され,追跡調査の結果から2〜3個の巣の存在が示唆された.”という発表がありました.今後はこの巣の早期発見と駆除が緊急の課題となります. 2022年以降の環境省からの発表内容は,環境省九州地方環境事務所のサイト,”「外来生物対策-ツマアカスズメバチについて」を参照して下さい. |
ツマアカスズメバチについて詳しく知りたい時は,下記サイトが参考になります. |
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