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TOPページ > 日本のスズメバチ図鑑 > シロオビホオナガスズメバチ ・ ニッポンホオナガスズメバチ ・ ヤドリホオナガスズメバチ | ![]() |
シロオビホオナガスズメバチ Dolichovespula pacifica (Birula, 1930) |
体長は女王バチ16~18mm,働きバチ11~14mm,オスバチ13~17mmで,黒色の体に白色の班紋があります.北海道産,本州,四国の山岳地帯に生息しており,北海道や東北では平地での営巣事例もあります. 女王バチは5月下旬~6月に営巣を開始し,働きバチは7月より羽化します.オスバチと新女王バチは8~9月に出現します.営巣場所は開放的な場所で,コガタスズメバチと同じように樹の枝や人家の軒下などです.巣の外皮は灰色の和紙状で,巣の形は下の方が細くなった提灯型をしています.巣盤数は3~4層,育房数は300~2,000房位になります. 幼虫の餌として生きたハエ,アブなどの昆虫やクモを狩ります.攻撃性,威嚇性ともあまり強くありませんが,巣を刺激すると激しく攻撃してくるので注意が必要です. |
ニッポンホオナガスズメバチ Dolichovespula saxonica (Fabricius, 1793) |
体長は女王バチ16mm~18mm,働きバチ11~14mm,オスバチ13~17mmで,黒色の体に白色の班紋があり,全体に光沢があります.北海道の低地から山地にかけて生息し,特に東部では普通に見られます. 女王バチは5月下旬~6月に巣を創設し,働きバチは7月より羽化します.オスバチと新女王バチは8~9月に出現します.営巣場所は樹の枝や軒下などの開放的な場所です.巣は提灯状で灰色をしており,巣盤数は3~4層,育房数は300~2,000房位になります. 幼虫の餌としてガやハエ,アブなどの生きた昆虫やクモを狩ります.攻撃性,威嚇性ともあまり強くありません. |
ヤドリホオナガスズメバチ Dolichovespula adulterina (Buysson, 1905) |
体長は女王バチ16~18mm,オスバチ14~18mmで,働きバチはいません.体は黒色で黄色又は灰色の班紋があります.北海道と本州の山岳地帯に生息していますが,個体数は少なく珍しい種類です. 女王バチは7月に出現し,働きバチが羽化後のシロオビホオナガスズメバチの巣を探し出して内部に侵入し,相手の女王バチを刺し殺して巣を乗っ取ります.自身は働きバチを産まず,オスバチと新女王バチのみを産んで,シロオビホオナガスズメバチの働きバチに育てさせます.チャイロスズメバチとヤドリスズメバチも同じような行動を取り,社会寄生性のスズメバチと呼ばれます. |