『浅田農産だけを責められるのか』



本当に農水省や学者達の云う設定通りなら浅田農産の場合は非難され責任を負わされても仕方ないかも知れない。我が国が本当にインフルエンザに対して清浄国であり、鎮圧の可能性が有るのならば強硬手段もやむをを得まい。しかしその辺の議論が全く無いまま、法治国だから法律に従うのが当然であるとして、一方的な情報だけを流して世論を形作り、有無をいわさず引っ括るやり方はどうも賛成出来かねる。

タイでも中国でも、発生を無いことにして長期間、輸出を続けて居た。たった一週間の報告遅れどころでない。

今、この問題で日本を主導している学者達のけしからんところは皆自分の研究を持って居ることで、その視点に臨床的なものが一切欠けて居る。いくら鶏でも殺せばいいというものではない筈だ。学者達の交差免疫否定にしても我が国のトリインフルエンザ問題をコーディネイト する立場なら、李下に冠を正さずで、まず自分の研究を捨てるべきである。人間の医者の倫理問題で臨床の場で患者より自分の研究を重んじる輩がいることが医療過誤の根本にあると指摘されていたが動物を相手にしない研究の獣医はもっとひどい。動物は殺せば良いと思って居る。このことなら幾らでも論争する用意がある。

日本国内だけでも数億の鶏の命がかかっている。これをどうするのか、殺処分だけで良いのか、現状認識は、可能性は、ワクチンは、交差免疫は、これらの一切が議論のないまま、そして臨床的視点のないまま、ただ鶏を殺す方向で進んで居る。これを進めて居るのが、専門家と称する学者達だ。人間に置き換えれば、研究医ばかりで臨床医の居ない病院ばかりならどこへ行っても患者は助かりっこない。今の鶏の状態は正にそれである。

一日も早く鶏を助けて、人類をも救う方向に踏み出すべきで、かりそめにも、鶏を殺して研究を助ける方向を許すべきではない。またその疑念を抱かせるべきではない。

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